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−−−  8日目(6/22)  −−−
積算距離:909.94km
最高速度:35.8km/h
走行距離:79.64km/day
 さて、本日はいよいよ京都出発。雨さえなければ奈良公園などでもと思ったんですが、朝は降っていないものの、1日雨とのことなので大坂へ直行しようかと予定変更。
 ま、奈良なら帰りに見ると言う手もあるわけだし。
 と言う訳で、YHを出発、南東を目指して走り始めました。
 そう、南西ではなく南東です。最後に伏見稲荷を見たかったんですね。
 これはさすがにほとんど道に迷うことなく到着できました。
 そして自転車を置いて参拝。伏見稲荷って穀物関係の神様だったと思うんで、
「穀物のために雨は必要ですが、私の旅に影響を及ぼさない程度にお願いします」
 ってお願いしました。雨はちょっと違う方面の神様だった気はするんですけどね(苦笑)。
 お参りを終えて、今度こそ国1号を目指して南西へ。

 国1号に入った辺りで顔に雨粒の感触…まさかと思いつつ空を見上げました。
 結構な土砂降りです。
 先日の鈴鹿峠で雨に対してはすっかり気弱になってしまっていた私は、悩むことなくコンビニに入ってポケットレインコートを買いました。
 背中にしょった荷物は入りませんが、身体だけは守れます。
 新しい装備を手に入れた私はポケット故のチャチさに苦笑いしつつも上半身はしっかり守ってくれている性能に感心して走り続けました。

 走り続けて数キロ。枚方市に入った辺りで後輪に違和感を感じました。ハンドルを切ると後輪がシフトするような感覚です。
 自転車を降りてみると空気が抜けています。恐れていたパンクか?いや、バルブが緩んでエアが漏れていただけかもしれない。
 そう考えてエアを入れてみました。どうにか入ります。そして1キロ弱。また抜けていました。
 バルブは仏式なのでエアが抜けるのは正直考えにくいんです。間違いなくパンクだと判断した私は国1号をそれてどこぞの駅前商店街に入りました。
 駅前に自転車屋がない筈はありません。商店街を抜けて、踏み切りを越えて見渡すとありました。
「済みませーん、パンクだと思うんですが見てもらえますか」
 スクーターの修理をしていたオジサンはすぐに動いてくれました。手際よくタイヤをばらし、水に入れる前にチューブに大きな穴を発見。
 穴は1つきりでした。が、タイヤに穴の跡がありません。謎です。
 料金は850円。昔(700円)に比べると値上がりした気はしますがこんなもんでしょう。
 埼玉から走って来て、福岡に向うって事を話すと嬉しそうに、
「半分来たじゃないか。あと半分だな!」
 と、頑張れとは言わないまでも言葉の陰に隠れているかのように激励してくれました。

 自転車も元気を取り戻し、国1号に復帰。その頃雨はほとんどやんでいました。
 確か、朝から1日雨と聞いていたんですが、大阪市内に入ると日差しが目に染みるほど晴れました。
 レインコートを脱いで大阪市長居YHへ予約の電話です。
 2泊するつもりでしたが、1泊しか取れませんでした。月末の水木は休みなんだそうです。
 とにかく宿が取れた私は、今度はJR大阪駅を目指しました。
 1/10万の地図だけではごみごみした大阪市内は走りづらいです。迷いかけました。
 目標は「喫茶Y」。京都で教えられたんです、食い倒れするならまずはここだと。
 そこに行くにはMBS毎日放送を目指せばいいと言われていたんですが、どうやらそれは嘘だったようです。
 私の場合、喫茶Yの看板を見つけてから、これがMBSなのか?と分かりましたから。
 まずはスクランブルエッグ。濃い味のレバニラ炒め。カレーライス。惣菜。サラダ。サンドイッチ。さらに数点…。全部は覚えていられませんが、凄い量です。これが700円のカレーライス定食の中身です。
 食い倒れのつもりで来ていた私は、スクランブルエッグとカレーライスをお代りしました。
 おかげで腹がパンパン。しばらく歩くのさえ辛かったです。
 が、帰りもここによりたいものです。

 その後はどこにも行く気力がなくなり、YHを目指すことにしました。
 そのためには難速区を通過することになります。期せずして日本橋電気街、通天閣を見ることが出来ました。
 翌日は1日観光のつもりだった私には嬉しい誤算です。
 道に迷うことなく長居公園につき、チェックインを済まして部屋で一休み。
 数分後、部屋のドアを叩いて開けた人物は京都で、長居YHに泊まる事を約束した人物M君でした。
 まさか本当に会えるとは。しかも同室。正直こけました。
 会えたことを喜び合い、談話室へ行こうとしたら、京都のYHから、我々が親子と呼んでいる2人組みとも再会できました。
 結構みんな約束守るのね。安心しました。
 夜はM君と居酒屋へ。私は腹がきついので飲むだけ。二人で5千円台…居酒屋としてはちょっと高いですね。
 夜は消灯まで話すつもりでしたが、何故か私が異様に眠い。
 ということで残念ながら寝てしまいました。
....つづく
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