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−−−  1日目  −−−
 羽田に着いて、土産を買いつつブラブラ。未だにデカドラが羽田空港名物でまかり通ってるんですね。寄り付くのは、何も知らずに近づく人ぐらいで、また食べたくて行く人なんて見たことないんですが。いい加減、考え直すべきではないかと思うんですが、どうなんでしょう。
 ま、これは!という東京土産がない現在、しょうがないのかもしれませんが。

 で、そろそろ搭乗手続きしようと普通のカウンターに並んだら声を掛けられました。
「ただいま、自動チェックインのご案内をしておりますが」
 …今にして思えば他に並んでいたのは年寄りばかり。20代の私になら説明は容易だろうと思ったのでしょう。
 確かにすぐ隣にある3台の自動チェックイン機は人気がなくてガラガラ。
 実は私は自動チェックイン機導入当時にも同じように案内されて試したらチケットを呑み込まれてぐしゃぐしゃにされたという記憶があったもので(ネーチャン大慌てで再発行してくれたけど)、敢えて敬遠していたんですね。そこで、
「荷物預けるから」と断ろうとしたら、
「手荷物預かり専用のカウンターがあります」ってあっさり返されてしまいました。
 仕方なく頼んで、もののついでに手荷物預かりと入り口までの送迎をお願いしてしまいました(^o^)。

 案内してくれた女性と別れて、今度はセキュリティーチェックの列へ。
 私は過去に金属探知器とエックス線検査装置のメンテナンスをしていたのですが、それとは関係ないながらも困った事が1つあります。
 それは金属探知器を通ったら必ず引っ掛かる事。過去に数えるほどしかないんですよねぇ、引っ掛からずに済んだのって。
 そして今回も例に漏れず見事に引っ掛かりました。
 体質なんでしょうか?引っ掛からないようにほぼ全ての金属物はバッグに入れたのに。
 バックルの辺りで鳴ったようなので、ベルトとファスナーで引っ掛かったんでしょう、多分。
 今回は始めて荷物も引っ掛かりました。
 何のことはない、金属探知器で引っ掛かるのが嫌で、全部バッグに詰め込んだせいでした。
 そりゃそーだわな、ノートパソコンにCD数枚、ケーブル数本にデジカメ等などがごちゃごちゃに入っていれば爆発物と見紛われても当然か。
 ま、そっちの方は2度通し(最近のエックス線検査装置は単一方向からの透過図しか見られないので向きを変えて確認する事)で無事に済みましたが。

 どうにか通過し終えて一段落するとチケットを確認。そこでハタと気付きました。
 私のチケットは席指定のもので、12K(1階席の最右寄り前から2番目)だったはずなのに2Aになっているではないですか。
 実は最右寄りでないと困る事があったんです。
 慌てて振り返りましたが、もう手後れです。早くに気付いてチェックインの相手が人間だったら何とかなったかもしれませんが、もはや手後れ。
 まさか勝手に2階席?と思いつつ見ると1階席最も左寄り前から2番目になっていました。
 何のことはない、シップチェンジで席が狂った為に予約していた席番がキャンセルされてしまったんですね。
 自動チェックイン機では窓側、通路側の指定までしか出来ないので、1/2の確立で最右から最左へ変えられてしまったようです。
 やはり自動チェックインも所詮機械。応用に関しては極端に弱いですね。

 私はシップ内では備え付けの不思議なイヤホンで音楽を聴きます。その方が耳鳴りしにくいそうなんですがどうなんでしょう。
 流石に比較実験できるほど乗ってはいないので分かりません。
 曲目一覧を見ると、最近気に入っている、椎名へきるの新曲が入っていました。
 これはラッキーと思いつつも離陸するまでは今更的な案内が流れる為にすぐには聞けません。
 やっと離陸してさっそくイヤフォンを付け、聞いてみたらちょうど終わった直後でした(;_;)。
 これでまた一巡待たなければ…(号泣)。
 しかし添乗していたチーフパーサーが喋り好きで、事ある毎に、
「みなさま、ただいま左手に帝釈山が見えております。…山形市と男鹿半島がご覧になれます。…青森を通過いたしました」
 などととにかく喋る。
 いや、決して迷惑と言うわけではないのです。実際、言われて外を覗いたくらいですから。
 が、聞きたい曲が流れているのに曲の方の音量を絞られては、ちょっとねぇ。
 ついでにいうとその日、風があるとは聞いていなかったのですが、
「西風に煽られて機体が大きく揺れております」
 とのアナウンスがありました。
 が、ほぼ間違いなくパイロットの腕でしょう。
 なにしろ、離陸の際、ほぼ満員のジャンボで滑走路を半分も使わない(多分2000程度)というおっかないことをしてくれていましたし、着陸の際もちょっと不自然な角度で着陸、かなりゆっくりとタクシングしてましたから。

 そんな些細なトラブルを越え、どうにかこうにか函館空港に着陸。非常にゆっくりとタクシングしていく先を見るとあるスポットで両手を挙げている人物がいます。これが友人“タコ”です。
 このタコを見る為に最右の席が必要だったんですが、人と人の間にどうにか見られます。
 シップがスポットへのライン上に乗ると、シップ備え付けの外部カメラにシップを誘導している“タコ”の姿が映ります。
 多少緊張しているようです。
 ニヤニヤしながら見ていると、ぎりぎりでシップの進行方向を修正しました。
 さては失敗したな、と内心笑いつつ、シップは多少ずれた形ながらも無事スポットに停止。
 ドアが開いて無事に函館の地を踏むことが出来ました。
 この時、搭乗橋を操作していたらしい作業員が目に付きました。
 スチュワーデスを含め、他の人たちはにこやかにしているのに、その作業員だけは何かつまらなそうにうつむいています。見ると髪を赤く染めています。
 リストラで騒がれている古今、よくこういう社員を置いておくものですね。
 周りに笑顔が溢れていた分、その作業員の表情は非常に気になり、正直不快感を覚えてしまいました。

これがタコだっ  搭乗橋からビル内に入り、現地友人“タコ”と遭遇。
 函館空港はこれから更に規模が大きくなるそうで、見た目はボロいですがこれからが有望らしいです。ま、数年前の地震でひびだらけになっているのでそろそろビルその物の建替えを考えた方が良さそうなんですけどね。
 朝、簡単な食事しか取れていなかったので、函館空港内のラーメン屋でラーメンを食べる事にしました。
 メニューには訳の分からないタイトルが付けられています。何でもいいやと適当に書かれていた名前を店員に告げたら、
「味噌ラーメンね」だと。だったら素直に味噌ラーメンって書きなさいっての。
 味は…濃すぎます。関東育ちの私が濃いと思うのだから相当濃いはず。
 あとでタコに聞いたところ、前は美味かったけど人が変わってから味が濃かったり薄かったりで今は全然駄目だとか。
 どうやら、滅多に来ない客相手の一発屋に成り果ててしまったようです。
 空港内には他に少々高いレストランしかないので生計は成り立っているのでしょうが、わざわざ北海道に来た客を相手にするんだからもっとまともにやって欲しいところです。

 で、友人“タコ”は私の為に上司に睨まれつつも早退(でも扱いは違うらしい)。
 空港周りをグルッと回りました。
 この時、出来て間もないと言う一般道の脇にある展望台に行ったのですが、この時、不可思議な写真を見つけました。
 ANAのシップのR1ドアにL2ブリッジが付けられていたんです。一体なんだったんでしょう。
 反転写真ではないですし、合成でもなさそう。私が知る限り、日本国内ではR側のドアは障害者用の車両を付けるなどの理由でブリッジを付けることはない筈なんです。
 でないと他の作業車両の作業が滞るんです。
 謎はこれを書いている今でも解明できていませんが、何か理由があったんでしょうか。

 そして最近出来たという空港そばの温泉に偽名を使ってタダで入湯。
 ただねぇ。源泉が一体何割入っていることやら。無色透明で温泉の臭いは一切しませんでした。
 フィルタでも掛けているんでしょうか(笑)。

 その後、タコ宅へ。新たに作ったという私向けのパンフを見させてもらいました。
 ふーむ、なるほど。最初無駄に多かった枚数がこざっぱりして見やすくはなっていますが…、と私が難色を示すと友人“タコ”は「なんかあったか!?」と異常な程反応を示します。
 「別に」と言っても、「別に…問題がある!?」と解釈しています。
 ま、私が気付いたことが、事実なら現地に行けば分かるでしょう。
 敢えては書きますまい。

 夜は食後に函館山へ。一般車は22時にならないと入山できないので、それまでは市役所土木課の知人Mに案内されて元町周辺を車で散策。
 一方通行を無視してしまったりしましたが、市役所職員ならではの詳しい説明は楽しく聞かせてもらいました。M氏に多謝!
 市街地を散策するならガイドブックよりもガイドさんを頼むべきと言う理由が良く分かります。
 時間の頃合いが丁度良くなったので、進路を函館山に向け、時間を見計らって入山。
 デジカメで函館の夜景をどこまで撮れるか試してみました。残念ながらシャッタースピードを任意に合わせられない、夜景モードにもならない安物ではさほど綺麗には写りませんでした。
 フォトエクスプレス辺りで多少は直せても綺麗にはなりそうもありません。
 しかも函館山山頂は風があまりに強くて、地元の人間ですら寒い!と言うほど。
 そりゃ関東育ちの私には耐えられん、と耐え切れずに早々に引き上げました。
....つづく
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