プチ特集
北京の桜を楽しもう!
「花よりだんご」とはいうものの、桜の甘い香りに、日本人は心をくすぐられる。しかし北京では、はらはらと散る姿が美しい、ソメイヨシノにはなかなか出会えない。これには寒冷な気候も関係しているようだ。それなら自分の脚で、自分が好きな桜を探してみよう。
田中角栄元首相から周恩来元首相へ
日中の国交が回復した1973年、田中元首相は周恩来首相に大山桜をプレゼントし、中国側は天壇公園に植樹した。そして73年、中日友好協会の廖承志元会長が日本を訪問した際、その桜の葉を持参し、田中元首相に贈ったという。日本の各新聞も翌日、このようすを大きく報じた。こうして、日本の象徴である桜は、日中国交回復の象徴にもなった。
ちなみに、天壇公園に植えられた大山桜はよく根付かず、玉淵潭公園に移された。そのため、現在、天壇公園で桜観賞はできない。(参考:鉄竹偉『廖承志伝』)
北京一の桜園 玉淵潭公園
北京一の桜の名所。田中元首相が中国に贈った大山桜は、ここに残っている。公園の緑化科は、「他の公園の桜はホントにまばら。全然見ごたえがない。是非うちの桜園にいらして下さい」とのこと。玉淵潭公園の桜は、約70種。しかしほとんどの桜が1、2本と少なく、樹木数が多いのは、日本から持ちこまれた大山桜、中国で繁殖した山桜、関山桜、一葉桜、普賢象桜など。
桜が咲く頃、玉淵潭公園には春節の廟会のように露天が並び、カップルや家族連れが花見を楽しむ。
将来の名所か?日中森林公園
一昨年、北京市緑化委員会、日本大使館、北京日本商工会議所の名義で、盧溝橋の南約2キロの場所に、日中森林公園を造成した。日本人会が日本側の実質的窓口で、公園について『日本人会だより』に数回紹介している。オープニングセレモニーには谷野大使も出席され、様々な樹木と共に中国産の大山桜を植樹した。桜が花を付けるまでにはまだ数年掛かるという。ただ、桜は簡単には根付かないため、土壌改良などのケアが、桜の成長に大きく影響するそうだ。
北京の桜の見頃
4月10日前後〜 5月1日労働節頃まで
北京で桜が見られる場所
玉淵潭公園 龍潭公園 頤和園 北京植物園 中日友好病院など
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