簡単!! 旬の日本料理 |
協力 長安倶楽部「日本橋」 高橋陽一
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「食材」や「調味料」の「ちょっと面白い情報」を紹介するこのコーナー。今回は、比較的簡 単に手に入り、レストランで、家庭の食卓で、様々な料理に使われているえんどう豆(グリ ーンピース)料理を紹介します。
@長ねぎを笹切りにして、鍋の底に置く。
A茹でたえんどう豆と、一口で食べられるよう小さめに切った海老を入れ、出し汁で煮る
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B海老に火が通ったら、とき卵を糸状に流し入れ、、すぐふたをする。 ※卵の固さはお好みで。一人前用の小鍋で小分けすると、見た目がきれいになる。
えんどう豆150g 海老4本 長ねぎ2本 卵4個 出し汁400cc
醤油30cc みりん40cc 塩、味の素少々
現在料理に使われるえんどう豆は、なま物の他、缶詰、冷凍物がある。北京で、缶詰や 冷凍物ではなく、生のえんどう豆を料理するようになったのは、最近10数年のこと。加工 技術の進歩で、缶詰や冷凍物の品質が上がり、美味しいえんどう豆に出会える確率は高 くなった。
日本の主産地は北海道。中国では全国的に作られている。北京のえんどう豆は、4月後半から5月初めのものが甘く、風味も良い。早春に出回るものは、南方産か温室物。温室物は味に深みがなく、値段も高め。
古くは、乾燥させて非常食にしたり、旅行用の携帯食として親しまれていた。万能の「野菜」「食材」としての歴史は浅い。
青えんどう豆はスナック菓子、赤えんどう豆はみつ豆にしたり、らくがんなどの和菓子に使われている。
サヤを軽くつまんで、実がころころしているもの、サヤが鮮やかな緑色のものを選ぶ。実が少ないものは、未熟で甘味もうまみもない。
えんどう豆の薄皮が空気に触れると固くなり、豆のみずみずしさも失われてしまう。サヤをむいた「むきえんどう豆」ではなく、ちょっと面倒でも「サヤ付きのえんどう豆」がお薦め。そして調理の直前にサヤをむく。
まず、多めの水に塩を入れてゆでる。ゆで上がっていないえんどう豆は底に沈んでいるが、徐々に浮いてくる。ひとつかじってみて、青臭さが抜けていればゆで上がり。その後、鍋ごと流し台に置き、上にざるをかぶせて、少しずつ水を流し入れ、時間をかけて徐々に冷ます。冷水に通さないと、変色したりしわがよったりするので注意が必要。
たかはしよういち
1961年秋田生まれ。自然の中でアユ、きのこ、つくし、くり、山ぶどうなどを採った少年時代から、食材への興味が膨らみ始める。「割烹秋田くらぶ」で修行を始め、「日立社員クラブ」「麻布三越料理長」「セビリア万博日本館料理長」「北京三越料理長」等を経て、現在、長安倶楽部日本料理『日本橋』料理長。