北京日本調理師会
北京には、日本料理店関係者の団体「北京日本調理師会」がある。日本料理店関係者が、
@材料の一括仕入れ
A中国の日本料理調理師に、中国の料理人にあるような等級制度を導入すること
B日本料理の展示会開催
などを目的に、作ったグループである。
八十年代後半の北京には、わずか十数軒の日本料理店しかなかったという。今、中国(北京をはじめとした都市部)で生活している方々にとって、日本料理店がない生活は考えられるだろうか。北京には現在、二百軒を超える日本料理店があるといわれている。北京日本調理師会に加盟しているのはごく一部のメンバーで、また何を基準に日本料理店と判断するかも定かではないため、正確な店舗数データがないのが現状だ。
今年で八回目のコンテスト
北京かわら版クラブと北京日本調理師会は、九三年から毎年一回、中国人日本料理調理師の技術と地位の向上を主な目的として、日本料理コンテストを共同開催している。このコンテストは、在中国日本大使館をはじめ、中国日本人商工会議所、北京日本人会、中日友好協会、中国調理協会、中日青年交流センターからのご後援、また駐中国の法人、個人協賛者のご支援を頂いて開催してきた。
昨年の第七回大会では、審査に当たった日本人調理師から、「中国人調理師はいい仕事をしている」「第一回当時とは比べ物にならない」という声が上がっていた。衛生面、手際など、「基本」に対する厳しい意見もあったが、中国でおいしい日本料理が食べられるのは、日本人社会の協力と、中国人日本料理調理師の技術向上によるところが大きい。
しかし、等級制度がない中国人日本料理調理師の社会的立場は不安定だという。北京日本調理師会の設立時の目標である「等級制度の導入」や、コンテストを通しての調理技術向上は、中国に集う日本人、日本料理店で働く中国人の双方にとって利益があることだと言えそうだ。
・友好賓館「白雲」
・建国飯店「中鉢」
・民族飯店「魚国」
・北京飯店「五人百姓」
・首都賓館「京樽」 ・天壇公寓「シャロン」
・紫金宮「石亭」 ・長富宮飯店「桜」
・天橋賓館「五合庵」 ・発展大厦「三越」
・居酒屋兆治
・崑崙飯店「都」
・光明飯店「出雲」 ・新僑飯店「安具楽」
・楽遊飯店「青葉」ほか