日本のイメージ
『北京かわら版』編集長代行 大江 弘樹
九十八号で、中国の友人から指摘された「日本は対中援助などについて、もっと自己アピールをすべき」との話を紹介したところ、多くの方からご意見を頂いた。私もその後、対中援助について少し勉強し、以前より理解を深めた。そして、遅まきながら集めた情報の一部を電子かわら版(ホームページ)にアップした。内容は基本的に借り物で、国際協力銀行の円借款関連ページや日本大使館の「最近の対中援助ニュース」などにリンクを張った形だ。読者の皆さんはすでにご存知だと思うが、円借款には大きく分けてタイドとアンタイドがある。九八年の実績では、借入国側に購入制限を一切つけない一般アンタイドが九十一・五%、部分アンタイドが七・二%、二国間タイドが一・三%となっている。数年前に日本が諸外国から批判されたようなひもつき援助は減り、ほとんどが一般アンタイドになっているようだ。
私は意識的に、「日本は中国に援助をしていると思うか」と、中国の友人に聞くようにしているが、ほとんどの場合、「知らない」という答えが返ってくる。しかしその中に、「日本が中国に援助したお金は、結局は中国が日本企業からモノを買うことで、日本に流れているのではないか?」との意見があり、答えに窮してしまった。日本のイメージは、やはり良いとは言えない。ではどうすればイメージアップに繋がるのか。電子かわら版の掲示板を通して、「日本の対中援助」や「自己アピールの方法」について、読者の皆さんと建設的な意見交換ができればと考えている。