中 国 人 俳 優 に よ る 中 国 語 ミ ュ ー ジ カ ル
ディズニー
美女と野獣』北京公演迫る!
〜劇団四季が全面バックアップ〜

Disney。劇団四季。このビッグネームが一緒になれば、日本人なら十中八九「ミュージカル」を連想するだろう。しかしここは中国。本物のミュージカルが何かを知っている市民はまだ僅かにすぎない。
劇団四季は、中国演劇の活性化を期していた中国政府の要請を受け、10年以上前から、中国に「ミュージカル」という新しい舞台芸術を導入する手伝いをしてきた。そして、99年10月22日。ついに、Disney『美女と野獣』、「中国人俳優による中国語のミュージカル」が北京市民の目に触れる。



劇団四季、中国演劇界 交流の略歴

   劇団四季と中国演劇界の出会いは、一九八六年。中国の舞台芸術関係者が大阪を訪れ、当時劇団四季が公演中だった『キャッツ』を観劇。中国がミュージカルの本格的導入を模索するきっかけとなった。そして八八年、中国政府からの正式招聘を受けて、劇団四季は『ハンス』を北京で上演。日本人キャスト、中国人オーケストラによるこの公演は、中国初の本格的ミュージカル公演となった。九二年には、中国四都市(北京、長春、瀋陽、大連)で『李香蘭』を上演。中国政府や党要人、中国芸術界の指導者が多数観劇し、マスコミにも大きく取り上げられた。
   劇団四季はこの『李香蘭』上演の後、中国政府からの要請を受けて、中国舞台芸術の支援を開始した。ミュージカル指導者及びスタッフ、キャストの養成研修、稽古。ミュージカル公演及び普及のための協力援助。授業及び学習用のピアノ、音響機材、各種資料などの無償提供を行っている。具体的には、

      ★中国の演劇大学・中央戯劇学院への支援
      ★中国最大の観客動員能力を持つ中国児童芸術劇院への支援
      ★中国政府(文化部)の幹部候補職員の研修受け入れ  がある。

   これまで、大学教授などの演劇指導者を日本に招聘して、ミュージカル研究の機会を提供したり、中央戯劇学院にミュージカル学科が設置されたのを受けて成績優秀者への奨学金支給を始めたり、人的、資金的、物的支援を行ってきた。
   その間、劇団四季と中国演劇界は、『はだかの王様』、『人間になりたがった猫』、『ウェストサイド物語』『ドリーミング』など、中国人の俳優が演じる数多くのミュージカルを成功させてきた。
   そして今回、劇団四季をはじめ、中国と日本の政・財・官が一体(公演データ参照)となってディズニー『美女と野獣』北京公演をバックアップ。中国初のDisneyミュージカルが実現する。
(注)『 』内はすべてミュージカル作品名。



劇団四季インタビュー
         ついにここまで来た。
                  中国演劇の新たな一歩。

劇団四季 取締役 プロダクション担当 杉田 靜生さん

   劇団四季と中国演劇界の交流の中で、世界に通用するミュージカルが演じられる中国人俳優が育った。そして今回、中国人俳優による中国語のDisneyミュージカルが実現します。今回の公演に参加する俳優は、北京での基礎稽古を経て、八月上旬から劇団四季の稽古場で稽古を開始し、稽古はすでに大詰めに入りました。
   ではなぜDisneyの『美女と野獣』なのか?まだ「ミュージカル」に馴染みの薄い中国では、中途半端な作品ではダメだからです。今回の公演が、今後の中国のショービジネスの方向性を決めるわけですから、「よりパワフルな作品」、「劇団四季として最も強力に推せる作品」ということで、ディズニー『美女と野獣』が選ばれました。

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