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ファイナル2 〜最終節の展望〜

 2003年度のレギュラーシーズンも残り2試合。今年もまた、決勝トーナメント進出や1部残留を賭けた悲喜こもごものドラマが展開される。そこで、上位と下位の各チームの、現在の成績と残りの対戦相手から、最終節の展望を実施してみたい。
 下表は、第9節終了時点で、決勝トーナメント進出または1部残留に関わっているチームの順位表である。

順位 チーム 勝敗 11日 12日 13日 可能性 世界ジュニア参加選手
日立&ルネサス高崎 17勝3敗 誘電 ミキ 1位 黒川春華、島袋優美、喜村留美子
日立ソフトウェア 15勝5敗 伊予 織機 2位〜4位 山ア萌
戸田中央総合病院 14勝6敗 織機 デン 2位〜4位 池田愛美
豊田自動織機 14勝6敗 戸田 ソフト 2位〜5位 大内田歩、狩野亜由美
太陽誘電 12勝8敗 ルネ トヨタ 4位〜7位 伊藤美幸
ミキハウス 12勝8敗 レオ ルネ 5位〜7位  
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11 伊予銀行 3勝17敗 ソフト 大鵬 11位〜12位  
12 大鵬薬品 1勝19敗 デン 伊予 11位〜12位  

■ 日立&ルネサス高崎

 1位が確定。残り2試合で日立ソフトウェアに追いつかれても、直接対決が○3-0、●0-2のため、得失点差で上回る。ゆえに残り2試合は消化試合となったが、対戦相手はともに4位争いに関わっている(後述)太陽誘電とミキハウス。特に11日の試合で誘電に勝てば、その時点で豊田自動織機の4位以内が決まる。不安点は、黒川や投手経験のある島袋が世界ジュニア参加で不在のため、投手が上野しかいなくなること。

■ 日立ソフトウェア

 4位以内が確定。12日の伊予銀行戦で勝ち、織機が戸田中に敗れれば、戸田中央総合病院には2勝しているため、2位以内が決まる。しかし織機が勝つと、最終戦は2位の座を賭けた直接対決になる。勝てば2差がついて文句なしだが、敗れると織機に並ばれ、直接対決で2敗となるため3位に後退する。地元で戦える点と、最近の調子からすれば織機より有利ではある。山アが抜けるが、入山が穴を埋めるだろう。

■ 戸田中央総合病院

 第9節でシオノギ製薬に敗れたが、ミキハウスも敗れたため、悲願の京都行きが決定した。2連敗して誘電やミキハウスに並ばれても、直接対決でともに2勝しているからだ。12日の織機戦で敗れると、対ソフト、対織機ともに2敗となるため4位となる。残り2試合に連勝し、ソフトが2連敗すれば2位に浮上できる。

■ 豊田自動織機

 豊橋での2連敗で、微妙な位置に立たされた。1つでも勝てば4位以内が決まるが、戸田中、ソフトと上位との連戦だけに、ハードルは低くない。万が一、2連敗すれば、太陽誘電やミキハウスと4位タイで並ぶ可能性があるが、直接対決の成績で上回れるのはミキハウスとの争いになった場合だけだ(○3-0、○5-3)。太陽誘電が相手だと、得失点差で下回るため(○2-1、●2-4)、4強入りを逃すことになる。ミキハウスも含めて三つどもえになった場合も同じだ。しかし2連勝すればソフトとは少なくとも並び、直接対決で2勝しているためソフトを上回って2位に上がる。

■ 太陽誘電

 織機が星を落としたため、辛うじて首の皮一枚つながっている状態。戸田中には2敗しているが、織機には前述の通り、直接対決の成績で優位に立つ。したがって、2連勝し、かつ織機が2連敗すれば、ギリギリで滑り込むことができる。ただし11日の相手は首位のルネサス。勝って織機にプレッシャーをかけておきたいところだが、厳しい相手である。敗れればもちろんその時点で夢が絶たれる。主戦投手の伊藤を欠くのも痛い。

■ ミキハウス

 昨年準優勝のミキハウスだが、今年は決勝トーナメント進出を逃した。戸田中、織機、誘電のいずれと並んだ場合でも、直接対決ですべて敗れているため、上回ることができない。シーズンを通じて取りこぼしはなかったが、一方で上位対決をことごとく落としているのが最後に響いた。ただし前述の通り、織機と誘電の勝ち点計算に関わっているので、4強争いに影響を及ぼすチームであることには変わりがない。

■ 伊予銀行

 10位のトヨタと3差がつき、少なくとも入替え戦に回ることが決まっている。最下位の大鵬とは、2試合を残して2ゲーム差という微妙な立場。しかも最終節は敵地でのソフト戦と、大鵬との直接対決だ。

■ 大鵬薬品

 まだ最下位脱出の可能性は残っている。初日に伊予が敗れ、大鵬が勝てば、最終戦は最下位回避を賭けた直接対決となる。1度目の対戦は伊予が2-0で勝っているため、大鵬が3点差をつけて勝てば土壇場での逆転劇が起こる。まずデンソーに勝つことが前提だが、大鵬が今年唯一の白星を挙げている相手なので、可能性は低くない。

(2003.10.6)

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