悲しみの向こうにはばたく勇気ください

ＨＡＬ	「……」
末　莉	「ぱぱ、暗い顔してどうしたの？」
ＨＡＬ	「俺ってつくづく格闘ゲームへたくそだなーって思ってさ。」
末　莉	「ぱぱがへたくそなのは、いつものことじゃない。」
ＨＡＬ	「いや、そうなんだけどさ。勝てる試合をあせって落とす事がこうも多いとちょっとね。」
末　莉	「だって、ぱぱってコマンドもミスすること多いのに変なポリシーもってるから、ぜんぜん強くならないでしょ。」
ＨＡＬ	「そんなこといったって、美しくない闘い方で勝っても嬉しくないし……へたくそなりに一応勝てるし。」
末　莉	「ぱぱが勝つのって『先読みがあたった時』だよね？」
ＨＡＬ	「わ、わるい？」
末　莉	「うんがいいときに勝てるってことじゃない？」
ＨＡＬ	「あう……(/_;)」
末　莉	「そもそも『こんなへたな奴に何で勝てないんだ？』とか中学生に言われて悔しくないの！？」
ＨＡＬ	「また、古いことを持ち出して(^^;)」
末　莉	「はっきりへたくそって言われてるんだよ？」
ＨＡＬ	「でも、負けなかったし、なによりあの悔しがりようは気分がよかった(ぉ」
末　莉	「それじゃだめだよ……」
ＨＡＬ	「末莉だって『 ダッシュ->ライド・ザ・ライトニング 』とか好きだろ？」
末　莉	「す……好きだけど、なに？」
ＨＡＬ	「あれだって立派な『ド先読み』だぞ？」
末　莉	「だってだって……」
ＨＡＬ	「他にも、ハメとかループとか嫌いだろ？」
末　莉	「かっこわるいもん……」
ＨＡＬ	「ほらみろ♪」
末　莉	「あたしはへたじゃないからいいんだもんっ！ 　ぱぱはへたくそなんだからちゃんとしなきゃ。」
ＨＡＬ	「ちゃんとって……一応、頑張ってるんだけどねぇ。」
末　莉	「どんなふうに？」
ＨＡＬ	「『 P->S->遠S->屈S->スタンディッパー->(1発目RC)->グリードセバー->ヴェイパースラスト 』とか実戦で練習中。」
末　莉	「……(-_-)」
ＨＡＬ	「ど、どうしたんだよ(^^;)」
末　莉	「だって、その連続技威力ないでしょ。」
ＨＡＬ	「おう！ でもかっこいいぞ♪」
末　莉	「ん〜たしかにぱぱの好きそうな連続技だけど……」
ＨＡＬ	「末莉は嫌いかい？」
末　莉	「好きだけど……」
ＨＡＬ	「ならいいじゃん♪」
末　莉	「そんなこと言ってるからいつまでたってもへたくそなんだよ？」
ＨＡＬ	「……なんか、へたくそでもいいやって感じがしてきたわ。」
末　莉	「よくないっ！ 　わかった。あたしがもっともっと練習につきあってあげる！」
ＨＡＬ	「え？(^^;)」
末　莉	「1日3時間。がんばろうねっ♪」
ＨＡＬ	「ちょ、ちょっと？」
末　莉	「ほらほら、はやくやろ♪」
ＨＡＬ	「いや、音符つけなくていいからさ。」
末　莉	「え〜あそんでくれないの？」
ＨＡＬ	「そそそ、そんな涙目にならなくても……なんか話がずれてるぅ〜(T_T)」
末　莉	「♪」

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