12月22(火) |
素晴しき |
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本日、『カレカノ』のサントラACT
1.0が発売されました。 恥ずかしいジャッケットがよし!
いやー、カレカノのBGMは単体で聞いてもいいですね。やっぱり鷺巣詩郎さんはすごいわ。そしてこういう曲を要求した庵野さんも。
ナディア以来の二人の関係ですが、この二人が結び付いたのは90年代のアニメ音楽界にとって一番の収穫だったのではないでしょうか。
それだけ鷺巣さんのマルチな部分と庵野さんの幅の広い要求が良い意味でお互いを刺激しあってきたような、そんな感じさえあります。
ガイナックスというか、庵野作品ということで収録漏れは全然心配していませんでした。さすがに最後の方まで聞いていて、6話で学校で二人きりの時に、8話の最後で有馬が桜並木に向かう時に流れた曲がないので、「やっぱりあれはACT
2.0か…」と思っていたら、最後の最後に22曲目の「一期一会」という曲名で入っていて思わず「やったぁ」とガッツポーズ! この作品の顔ともいえる曲は「不撓不屈」として入っていたし、有馬の曲も二つ入ってたし、宮沢一家ももちろんあるので違反ヒントはまったく不満はございません!
一枚目でこんだけ入ってりゃ上等! さすがいつも70分ギリギリ使うだけはあります。
しいていえば「夢の中へI」という曲名がないのでおそらく2話で使ったアレンジでしょうが、まぁ、3話で使った「II」と4、7話で使った「III」が入っているからいいでしょう。
あとは、ブックレットにインタビューとかの読むとこがないことかな。デザインは好きだけど曲名とか曲がって読みづらいし…。
これからは、これを聞きまくりながらコミケ準備する毎日でしょう。
ちなみにACT
2.0は99年の2月26日予定です。まだそれだけではフォローしきれないだろうから、エヴァの時のように5月頃ACT
3.0を
出してもらわないと。やっぱりナディアの時のように庵野さんと樋口真嗣さんとでHIDE&シンディーの名でまたユニットを
組んでもらって、恥ずかしいキャラクターソングの作詞をしてほしいなぁ。
そういえば一週間程前に「デビルマンレディー」のサントラを買いました。「ハーメルン」に劣らない大編成と合唱による音楽はTVアニメとは思えない迫力がありました。オススメですね。
しかし作曲者の渡辺俊幸さんてあの渡辺宙明さんの息子さんだったんですね。ブックレットを読んで初めて知りました。
12月21(月) |
サイバーフォーミュラSIN、真ゲッター3巻を見る |
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まずは、サイバーフォーミュラの新シリーズとなる「サイバーフォーミュラSIN」から。
第2期の「ZERO」、第3期の「SAGA」などいつも優秀なビデオシリーズが作られるサイバーは、私にとって数少ない「次が待ち通しいOVA」の一つである。その第4期がこの「SIN」だ。
質感があってクオリティの高いサンライズのメカ作画であるが、ではそれが一人歩きしていない、レベルの高いメカ作画が本編に融合し、作品自体を彩っているものといえば私はこのサイバーシリーズしかないのではないかと思っている。別にロボットではなくレースマシンではあるが、人間が操り、そしてそれに応えて可変や加速するマシンは演出上においても臨場感においてもクオリティの高い見せ方となっており、描きこまれた作画はまたそれを一段と迫力のあるものにしている。
で「SIN」についてであるが、今までレース的な高揚感のノリが支配していたのに対し、オープニングからしてバラードで大人の雰囲気漂う作品となっていた。すでに主人公風見ハヤトはチャンプの座を確固たるものとしており、チャレンジスピリッツを描く必要はない。そうなった今、風見の宿命のライバルともいえるブリード加賀を全面に登場させ「なぜ俺達は走るのか、戦うのか」ということを描いていくのは正解であり、そのためにテンションを高くせずに大人の雰囲気でレースそのものよりもそれに対する価値感を見せていくというのは非常に納得のいくものである。
全5巻と少ないのが気になるが、今後も楽しみなシリーズがスタートした。
かと思えば、南雲という声が池田秀一さんのキャラが「SAGA」に続いて出るのだが、次回予告で「次回、逆襲の南雲!」と言わせたり、いつものバカな部分も健在であった。(『逆襲のシャア』ファンの私としては死ぬかと思った…)
お次は「真ゲッターロボ」の第3巻。
掲示板でstarwind氏が言っていたように、確かにダメですね。主題歌からしてとても真ゲッターではなくなってしまいました。歌としては悪くないんですが、あれでは釣りをしてるかミニ四駆が走っている絵しか浮かびません(笑)。
本編も、意味もなくこったレイアウトと作画が続き、まるで十数年前のOVAを見ているような感覚でした。
1、2巻の3話までの「今川版プロモーション篇」が終わって、これから新たなシリーズが始まりその第1巻という感じですね。
しかしこれでは1、2巻を買った人は、「俺、間違って別のLD買ってきちゃったのかな?」と思うのではないでしょうか。
12月20(日) |
久々の編集ビデオ作品の制作 |
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昨夜より、某企画の依頼をうけて編集ビデオ作品を作っていました。VOL.Vは全て相方のMADの作品であり私は一切作業をしていないので、VOL.3以来、実に3年半ぶりにリモコンを手に、ジョグ作業をしたことになります。(おかげで最初の10分ぐらいどうやるんだっけ?と、とまどってました(笑))
締切が今日なので一晩で完成させなければならず、おまけに久しぶりでなれてないことから、「いかに手間をかけずに見栄えのいいものを作るか」という事を念頭に作業を開始しました。まるでTVアニメの演出みたいですね(笑)。
おまけに自分の家のデッキが調子悪く(よくテープがからむ)、同じシステムのあるサークルメンバーのいつものボックス深沢の家で作業をすることに。これも時間制限があることになります。
ただ、思ったよりも調子よく、画質にこだわらない仮組みは5時間程で完成しました。現役当時の時でも早い方です。そこから先の画質とタイミングにこだわる本番は何かてこずって6時間位かかってしまったんですけど。確か現役当時は3時間位だった気がするんですが、「いかに手間をかけずに」という命題にもかかわらず編集箇所が多い方だからかもしれません。今の私の求めるものは必然的に編集箇所が多くなることに今さらながら気が付きました。やってなかったのだから当り前ですけど。
できあがったものは個人的にはかなり気に入ってまして、自分のベスト3に入るかもしれません。(久々の新作だからかな?)
作っていて自分で「恥ずかしい!」なんて初めての経験でしたね。そうなってきた途端に「この方向性でいいんだ」と理解し、よりそれを高めるべく手は抜きませんけど。
「テロップを絶対に入れない」「登場人物の制約と服装の統一」という編集活動開始当初から絶対に守っていたことはもちろん、VOL.3の完成後に「このままでは同じようなものを作り続けるだけではないのか?」と思い悩んでいたことに対する、自分なりの解答を盛り込むことにも成功したかな? と自身では思っています。
その一つは編集ビデオにとってネタや編集技術も大事ですが、やはりそれは二の次だろうということで、はっきりと自覚できました。どんなにその両方がよくてもそれはそれで完結してしまうものです。ネタや編集技術を見てもらうだけが編集作品では、それは一発アイデア勝負と技術品評会になってしまいます。それだけでなく、自分の作りたいと思うもの、理想とするものを表現するための「編集のアイデア」が大事なのではないかと思います。それが作者としての個性につながってくるし、後でいう「思い入れ」と切っても切り離せないことだと思うのです。
他人の評価はわかりませんが、自分なりには「編集80点」「総合90点」ぐらいのデキで、やってよかったと思います。某企画の依頼者にはこの場を借りて感謝の意を述べさせていただきます。ありがとうございました。
その企画は作者当てクイズをするそうですが、私のはネタにしろ編集の仕方にしろ「俺だ!」と書いてあるような作品なので、もうバレバレでしょうね(笑)。 なにより思い入れがなきゃ、この短時間で作れない。
「思い入れを技術と技量で人様に見せれるように、伝わるようにする」 これが今後の私の編集ビデオに対するテーマですかね。
しかし編集状況のことをいえば、毎度まったく狙ったように編集してくれるデッキではなく、時によって2、3コマずれるので「贅沢はいわないから自分の思うように編集できる器材が欲しい」と改めて痛感しました。毎度自分の狙ったようにとは器材的には贅沢かもしれませんが、欲望的にはごく当り前の初歩の初歩のことなんですけどね。
ただ器材に頼る作者にはなりたくないので、それは今までと今日のことで自信を持ってもいいかなとちょっぴりうぬぼれる私なのでした。
12月17(木) |
カレカノ本、入稿完了! |
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本日は続けておこなっていたカレカノ本が終了し、無事入稿いたしました。もうこれでオフセは終わりかと思うとかなり気楽です。
いやしかし、入稿日の朝になってもできてないって初めての経験でした。前の日の朝にはとっくに始めているはずの各話解説がまだ手付かずという今考えると恐ろしい状況です。それというのも、OPの写真での紹介にまる一日かかってしまい、画像取り込みも1〜4話では一話につき80枚程度だったのが、5話以降は100枚、10、11話などは180枚ぐらいになってしまい、一日で800枚ぐらいとるはめになってました。またそれをセレクトし張り付けていくのも結構時間がかかる。なにより、5話、8話、11話の二本構成の回のためのフォーマットを作るのにえらい時間がかかってしまったのが痛かったです。だからって通常一話2ページを4ページにするわけにいかないし。
結局16日朝から5話より順次書き始め、夜の1時頃終了し、そこからとりあえず各話の出力と校正を行い、明け方4時から追加のコラムを書き、17日の朝から全ての出力を開始し、4時頃入稿に行きました。その間起きっぱなしでした。もうこんなことしたくないです。
そんなわけで、11/3のコピー本の中身、このHPにアップしてある分には修正を加えられずそのままです。ですから5話〜11話とコラムがちょっと追加と、本当に11/3のコピー本+アルファだけの本になってしまいました。おまけに急いでたもので、柔らかい本にしたかったのが固い本になった気もするし…。
まぁやるだけやったので、とりあえず見て下さいというしかないですね。HPにアップしてある文章も、本になるとまた印象が違うかと思います。
なんだかんだいって表紙も気に入ってます。実物が楽しみ。
12月12(土) |
ブレンパワード本、入稿完了! |
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本日、ブレン本を無事入稿いたしました。10日ぐらい前には各話解説が手付かずだったので、結構不安でしたががなんとかなりました。
各話解説はメモに2時間、それを見ながら原稿を書くのに2.5時間と、一話につき5時間ぐらいかかります。おまけにその間はかなり真剣に集中しなければならず、時間の割に肉体的より精神的にまいってしまうのです。それが嫌なものでずるずる後回しにしてしまったわけです。
それではいかんとノルマを一日二話と、少なくもなく、無理でもないレベルに決めて他のことは一切考えずにこれを一週間続けようと決めました。途中21話の書くべくことの多さにまいってちょっと予定がずれたり、24話〜26話はほぼ全てのセリフをメモる必要があったりとトラブルもありましたが、完全に「それだけやっていればいい」と決め込んだのが功を奏したようです。おかげで表紙は一日、各話と資料以外は2日でやるはめになってしまいましたが、最後の方はハイになったのかむしょうにブレンが面白くなって、最終回もいたく感激するようになり、そのパワーのおかげか完成にこぎつけました。
企画的には前の本より全然劣りますが、放送が全部終わっている分、全てを見据えた上での物書きができたかと思います。全ページディスク入稿にしたことで、やりたいことをそのままやれたのできっと効果を発揮していることでしょう。
なによりも、表紙がいいのでオススメですよ。中身はオマケです(笑)。
12月8日(火) |
「感激と落胆」 冬コミ表紙入稿完了! |
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おとといの6日に、前回のブレン本の表紙のCGを描いてもらったTH君から、今回の表紙のCGを受け取った。彼はブレンを知らないのでフィルムコミックを渡し、「またブレンと比瑪でお願いね」と言っただけで正直どうなるか不安もあったのだが、出力された見本を見てびっくりしてしまった。
すごくいいデキなのである!!
「こんないい表紙の本、俺が欲しいよー!」と訳のわからないことをのたまい、彼に感謝を述べた。
家に帰って、あらかじめ用意していた写真の上にのっけてみると、これがまた合うのである!!
はっきりいってこの表紙だけで買う価値のあるものとなってます。中身はいいです(笑)。
入稿が済んだら、このHPに見本をのせるかもしれませんのでお楽しみに。
もう一つ、カレカノの表紙でありますが……。頼んだヤツが落としてしまいました。 理由はバカらしくて言えませんが…。
まぁ、一応想定していたことなので、しかたなくありものの絵で「あーでもないこーでも」となんとか形にして入稿しました。なんか中途半端な不思議な表紙になってしまいましたが、「なんとなくカレカノらしいかな」と思って目をつむって下さい。
そうそう、どっちもフルカラーです。
とても評論本とは思えないフルカラー表紙を作ろうと丸一日燃えてやってましたんで、ご期待ください。
11月20(金)その 1 |
ブレンパワード サントラ2発売! |
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9月に発売だったはずが延期になり、ついに今日『ブレンパワード』のサントラ2が発売された。
1〜3話の序盤で使われながら1枚目に収録されなった曲も「Crossing」「Waver」という曲名でちゃんと収録された。私が大好きな、12話、21話のラスト使われた曲も「Departure」として収録され、漏れると思って大心配していた14話のジョナサンの「覚悟がないんだ!」発言の直後に、18話で再リバイバル直前に効果的に使われた曲も、「Warrious」の途中3分目から流れ出し、「よっっしゃあー!」とガッツポーズをとってしまった。
このサントラ、菅野ミュージックが素晴しく確かに単体としても十分に楽しめるが、できればブレンを全話見たあとに聞くと感慨もひとしお。特に3曲目の「Lost
memories」なんか、「うんうん、ここでHomeのメロディーにいくんだよなぁ」とか21話のシーンが浮かんできたりします。(見てる人わかるよね)
しかーし! それでもやっぱり収録漏れはある! EDの「愛の輪郭」のメロディーの女性コーラスのやつだ! なぜ、全編通して使っていたこの曲がぁ……。今は思いつかないけど、他にも漏れはありそう。そんなわけで、冬コミ本に「ブレン、全話音楽リスト」を作るのはやめよう(笑)。(面倒くさいし…)
でも、サントラには満足してるよ、うん。(←最後の「うん」は8話ラストの有馬のニュアンスで)
11月20(金)その 2 |
雑誌「GaZO」のカレカノ記事はよい |
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アニメージュ・スペシャル(扱いとしてはロマン・アルバム)で「GaZO」という雑誌が出ていた。表紙やメインの特集は『踊る大捜査線』の記事であるが、もう一つ「テレビアニメ密着全40日」というカレカノ、ガイナックスの密着記事がのっている。庵野監督のコメントはほとんどないが、平松禎史氏、今石洋之氏、佐伯昭志氏、大塚雅彦氏、小倉陳利氏、など若手スタッフの生の声が聞けて興味深い。庵野監督がアフレコや打ち合わせで飛び回っている中、現場では鶴巻和哉氏が若手を叱咤激励し、まとめあげている様が手に取るようによくわかり、鶴巻ファンの私としては嬉しい。
そういった現場の雰囲気だけでなく、「学校や教室や蛇口の写真のアルバムがあり、それを参考にしている」「1話のアフレコにつき5〜7時間かけている」「監督の「わしゃぁ、若いコンテもう描けん。任す」的発言」「貞本義行さんは後半戦から原画で参加」などといった情報も得ることができ、貴重であった。
しかし、この本で感動したのは最後のページのあとがきの大月俊倫プロデューサーと渡辺隆史編集長の対談である。本当ならばここに掲載しようと思うぐらい、ぜひ読んでほしい記事である。
あれを「大月さんが言う」っていうのは本当に素晴しい。
11月17(火) |
N64『ゼルダの伝説』近藤サウンドが帰ってくる! |
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私は幼少の頃からの大のゲームミユージックファンである。アーケード、コンシューマー、パソコンなど、機種ジャルを問わず聞いてきた。最近はCDで大抵のものはフォローされるが、昔はそんな状況ではないのでゲームセンターで録音したり、基板録音する知人からダビングしてもらったりしていた。パソコンでも「イース」「ソーサリアン」などファルコム、古代裕三の曲を録音していたという人も多いだろう。コンシュマーは自分でゲーム機を持ってないので、知人の家で聞いたり録音したりしていたものだ。
さて、そんなコンシュマーの音楽であるが、ゲーム機誕生の頃からゲーム音楽を作り続けてきた人といえば、「FF」シリーズの作曲者植松伸夫さんと、もう一人、任天堂の近藤浩治さんを忘れてはいけない。初代ファミコンの「スーパーマリオ」から、最新のN64のマリオまで全ての「スーパーマリオ」シリーズの音楽を手がけ、初代ディスクシステムの「ゼルダの伝説」「リンクの冒険」、SFC版(スーパーファミコン)の「ゼルダ」とこちらのシリーズも手がけた人であり、私にとって近藤さんの音楽は血となり肉となっているだろう。
最新作はN64の「スターフォックス64」で、確かに近藤サウンドで曲はいいのだが、音質がへぼく、これではSFCの音質がいいゲームの方がよっぽどマシという感じで残念であった。
そして、今週21日にいよいよN64版「ゼルダの伝説」が発売される。ほとんどの人が見ていると思うが、それにともないCMが放送されているが、そのCMの曲を聞いた瞬間に「うぉ〜、近藤サウンドじゃぁ〜!萌え萌え〜!」となってしまったのである。(アニメでもゲームでもキャラにはまることは皆無な私であるが、曲となるとしょっちゅうこうなる)それぐらい、いつもの近藤さんの曲であるし、また、「スターフォックス64」のように音質がへぼいというのもなさそうなので今から期待大である。
本当ならばゲームをやりたいのだが、N64もないし、なにより冬コミの作業でそんなヒマもないということで、12月に出るサントラで我慢することとしよう。
余談だが、「レガイア伝説」のCMの曲を聞いて「どっかで聞いたことのある曲調だな」と思ったら、音楽担当は大島ミチルさんでした。「リューナイト」「ファンシーララ」とかの人ですね。ついに大島さんもゲームデビューですか。ちなみに菅野ようこさんも、昔はメガドラCDの「三国史」「提督の決断」とかの光栄ゲームの曲をやってたんですよ。
11月12(木) |
ブレンパワード最終回「飛翔」 |
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ついに富野由悠季最新作『ブレンパワード』が完結となった。
作画監督をしていた人間が総動員しての素晴しい原画や、西森章氏によるブレンの集大成ともいえるコンテと演出。ほぼ全ての人物が登場し(ケイディーがいれば完璧か)、一人一人の「今」を見せてくれ、まさにブレンパワードという作品の総決算というべき内容であった。
Aパートでは、勇ブレンに立ちはだかるバロン操るバロンズゥとの戦闘が最終決戦にふさわしい映像で展開された。しかしそれはバロンがラスボスということではなく、「勇を始末してやる」というジョナサンの望みをバロンことアノーアが最後まで覚えていたからにすぎない。もうこの時点でオルファンは敵ではなく、「共存できるもの」という認識が勇を含めたノヴィス・ノアのクルーには伝わっているはず。そのために19〜25話があるといっても過言ではない。
親と子の問題を扱ってきたこの作品であるが、Aパートではバロンがメインに登場したように、最終回ではバロンとジョナサンを親と子の代表として扱っている。それはBパートへ引き継がれ、この二人の歩み寄りが描かれる。もともと母親に見捨てられたという閉塞感からリクレイマーになり、オルファン浮上をもくろみ、勇に敵対したジョナサンであるが、母親が自分のために全身全霊を尽くしていたという事実にその動機は無意味なものになってしまった。もうそうなれば伊佐未ファミリーにたてつく必然性もない。そしてその原因となるアノーアがバロンになれたのは、他ならぬプレートの、オルファンのオーガニックエナジーのおかげだというところは、この作品の設定部分とテーマがうまくかみあった収穫部分ではないだろうか。
「ならさぁ、見せつけてやりゃいいのよ」(比瑪)
作品後半、特に20話あたりから「この世は捨てたものではない」という趣旨で作品が彩られていた。それが少々鼻につくところもあったのだが、ブレンを磨く子供たち、シラーを交えての手をつなぐノヴィス・ノアのクルーとブレン達に、見ている方が恥ずかしくなるくらいの意気込みを感じ、ここまで言い切られれば逆に清々しいというものである。
(余談だが、最後のカットでアイリーンと副長が手をつないでいたのが気になる。アイリーンとモハマドはいいカップルだと思うのだが)
この最終回では「自分のできることからやっていく」が終始語られた。
ノヴィス・ノアで唯一の大人であったゲイブリッジが「我々にできることはもうない」という言葉に対し、「俺達はできることをやるしかないんだ」(勇)「あたしたちにできることは見守るだけ」(カナン)と若者達の現在を確かに生きる意思を感じることができた。
そして極めつけのセリフ。
「あたし達に力がないことが、情けなくありません?」(アイリーン)
「ですが、幸せではあります」(モハマド)
できるできないは関係ない。そう、だいじなのは「やる意思」なのだ。
この作品の二人の主人公、勇と比瑪はキスで始まりキスでその幕を閉じた。特にストーリーとして進んできた作品ではないが、勇はただ逃げるだけだったことから「姉を迎えにいくこと」ができるようになり、比瑪は「私の大切な人」と言えるようになった。
(LD
VOL.2のライナノートにある「勇を人身御供に差し出す」とはこういうことだったのか)
少年、少女が少し大人になる、それだけの作品かもしれないが、それでよかったのかもしれない。
まだ話としては終わっておらず、直子だけでなく研作や翠やゲイブリッジも地球に戻ったのか?など、この後が気になる部分もあるし、オルファンの意識としてオルファンの女の子にも登場してほしかったなど、不満点もあるが、十分に「素直な」最終回として満足することができた。最後まで誰にも絶望を見せずに描き続けた富野監督、並びにスタッフの皆さんに敬意を表したい。
最後に、「ごきげんよう、比瑪ちゃん」というネリーのセリフは我々視聴者の言葉かもしれません。
重ね重ね、この作品を作ってくれた富野由悠季氏に感謝いたします。 ありがとうございました。
(おまけ)
私はブレンを観るときに、イヤホンで大音量で聞くというのを全話につき最低一回はやっています。他の作品ではそんなことはないのですが、ブレンだけは特に印象が変わるのです。いわゆるアニメではない作劇法と音楽の付け方ゆえでしょうが、これをやらないともったいないと思います。氷川竜介氏も「ブレンは2周目が面白い」と言ってますし、これからまた観る人も、初めての人にもぜひオススメです。
11月11(水) |
今月のアニメ誌 見聞録 |
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私は毎月「アニメージュ」(以後AM)「ニュータイプ」(以後NT)「AX」「B-magazine」(以後BM)の四誌をくまなく読んでいる。今回は来年(おそらく4月からの)の新番組について得るものが多かった。
一番注目した記事は、「AX」に載っていたAXプロジェクトでTVアニメ化される『十兵衛ちゃん ラブリー眼帯の秘密』という作品である。私が今一番注目している演出家に桜井弘明という人がおり、大地丙太郎とともに『りりかSOS』『こどちゃ』などを作ってきた。その大地さんが原作・総監督、桜井さんが監督(TVでは初監督!)、そしてキャラクターデザインにあの吉松考博氏、そして制作はマッドハウスという豪華な顔触れ! AXプロジェクトが初めてまともなことをすると思ったものだ。とにかく今から期待大の作品である。
『ときめきメモリアル』がOVA化されるのは前から知っていたが、やっと気になるスタッフが発表された。
まず脚本に黒田洋介。これは私は大賛成である。本当ならば、ときメモのドラマCDや小説でその力を発揮していた花田十輝氏がやるのが一番なのだが、黒田氏は花田氏の持ち味である「恥ずかしいことを臆面もなく言わせ、遊び心がありながら全体の統一がとれている」と芸風が似ており、なおかつアニメということになれば経験者の黒田氏の方が妥当である。
そして監督に亀垣一、キャラクターデザインに本橋秀之とのこと。つまり『ふしぎ遊戯』だ。
本橋氏の絵のうまさは信頼できるが、問題はときメモワールドの「アバウト」さが抜け、リアルでほりの深い「いかにもアニメ!」という絵柄になってしまいそうな気がする。亀垣さんがやるときメモワールド…というのもイマイチピンとこないが『セイントテール』の学校版てな雰囲気になるのだろうか。
一番心配なのは、制作がスタジオぴえろってこと。十年ぐらい前の感覚のまま「アニメってこういうもん」って感じで今だにもの作ってるように思うのだが……。
あとは、音楽が誰かが気になるところ。和田薫さんあたりに編曲して欲しいものだ。(OVA『卒業』が素晴しいので)
監督に秋山勝仁、脚本に黒田洋介、キャラデに奥田淳の「プリティサミー」コンビの新作も発表された。「デュアル!ぱられルンルン物語」という女性キャラと、いかにもAICなメカの天地無用っぽい作品のようだ。それはいいが「名作『大運動会』スタッフがおくる」という文章に腹をたてる。(それがいいたかっただけ) ときメモは黒田氏一人だろうが、これは倉田英之がくるんだろうな……。
「AX」にねぎしひろしがコラムを書いている。新作劇場映画『天地無用 in LOVE2 〜遥かなる想い』についてだが、「TV版天地の完結篇」「天地のSEXシーンがある」など、ねぎし監督が本気なのがうかがえる。前作が非常によかっただけに期待して待つ。
11月10(火) |
デビルマンレディーの音楽が良い |
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大阪でしか見ることのできない『デビルマンレディー』の4話までのビデオを知人より入手し、やっと見ることができた。
古くは『ダンガイオー』『イクサー1』、最近では『レイアース』『吸血鬼美夕』などの平野俊貴監督なのでOPに期待していたが、なんとイラストとスタッフのテロップが交互に出るだけというものであった。主題歌もなくTV版の美夕のようにBGMが流れるのみなのだが、そのブラックで宗教的なコーラスによる音楽がイラストの雰囲気を引き立て、独特の感覚のOPに仕上がり気に入っている。
よく聞くと『FF VII』のラスボスの曲にそっくりのこのBGMは本編でも使われ、この作品はこの緊張感で覆われていた。音楽担当は渡辺俊幸氏であり、私には『バイファム』の人というイメージだが、なるほどリズムに合わせた良いメロディーという特徴を維持しつつ、こういう曲も作れるのかと感心した。
肝心の本編であるが、基本は原作通りだがそこから先の話は完全にTVオリジナルになりそうで、「この先どうなるのだろう」という部分で楽しめそうだ。とりたてて目新らしいこともなく、「人類とは」といった平野作品的な感覚は時代錯誤といえなくもないが、何をしたいのかもわからないまま何となく作られている作品よりはよっぽどマシである。3話などはサイコホラー的な作りがしてあったりと興味深い。
とりあえず気になるサントラは12月に発売決定したので一安心。
(『さくら』のサントラ2も12月に決定。『カレカノ』と『ポポロ』も早く!)