過去日記(99年5月19日〜99年7月8日)

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7月8日(木)

アニメ版To Heart サントラ

 

・待ちに待った、アニメ版THのサントラが発売された。
店頭で発見した際、ジャケットがLD(VC・DVD)1巻の流用なので「ちぇっ、描き下ろしじゃないのか」と残念に思う。だが、手にとって裏を見て数瞬後…、

なんじゃこりゃあ! と心の中で叫ぶ。

「Ever Green Days」「想いの強さが力になる」「好きと言えない、いとしさ」「ずーっと、好きだったんだ」等、素晴しい曲名達!

「誰だ、この曲名つけた奴ぁ! 出てこい!!」

と思わず言いたくなってしまう程のものであった。(高橋監督か、作曲の和田氏か、音響監督の渡辺氏か…誰だろう?)
ともかくも尊敬と感謝の意を述べたい。

収録内容も69分全32チャプターの豪華な内容。まず劇中で使った曲は全て覚えていると自負しているが、収録漏れは思いあらたない。それどころかTV未使用曲だと思われるものまで入っている。
(チャプター9の「想いの強さが力になる」は、とてもTHとは思えない勢いのある曲で聞き覚えがない。しかしこれがまたいい曲)
おまけにアイキャッチの曲も全員分入ってるし、まさかと思っていた2巻収録のおまけアニメのBGMまで入っている始末(さすがに全曲とはいかなかったが)。 収録順もこの作品を踏まえたもので、内容はもうまったく問題がなく大満足である。しいて言えばサブタイトルの曲がなぜかど真ん中に入っていることと、OPの歌が入ってないことぐらい。こればかりはPS版のサントラを買うしかあるまい。
あ、後はMナンバーをふって欲しかった。(BGMリストを作る時、若干不便)

4話であかりと志保が試合の宣伝の手伝いをする時に、また9話のラストで文化祭準備の際にも使われた曲がある。このため私は勝手に「準備の曲」と名付け、かなりお気に入りの曲なのだが、その曲は「想いの強さが力になるII」という名であった。この曲名も非常に気に入ったが、この名前をふまえた上でそのシーンを見ると、また感慨深いものになるかもしれない。

ライナーノートの記事もしっかりあり、高橋監督、和田氏の文章もありがたい。
内容、曲名、構成といったアルバムとしての評価では、アニメサントラNo.1だと思っている『水色時代』には今一歩及ばないが、それでも殿堂入りさせたいほどの完成度のアルバムであった。これから聞きまくることだろう。
しかし、このアルバムを聞いてるとTo Heartの内容が思い返されジーンとしてしまう。
…いかんいかん、カレカノ本を。


7月7日(水)

今月のアニメージュのTo Heart特集

 

・普段アニメ誌は内容を読んでから必要とあれば買うのだが、今月のアニメージュはTo Heart特集ということでノータイムで買う。表紙も千羽さんによるあかりとマルチのツーショットだ。

最初のパッと見では、各話を紹介するだけの単純なものだなと思った。記事的にもそれとスタッフのちょっとしたインタビューのみである。
しかし各話に浩之役の一条和矢氏のコメントが載っているのだが、これが非常に的確で面白く、とても参考になるものであった。ここまでちゃんとしたものを全て一条氏が語ったのか?と思う程のものであり、これが本当ならば一条氏はなかなかに人間性豊かな人物だとうかがいしれる。いや、そういう人物が浩之というTo Heartの世界の中心にいる難しい役所を演じたからこそ、この作品のしっかりした世界観を構築できたのかもしれない。

 短いながらも、高橋監督、キャラデの千羽さん、音楽の和田さんのインタビューも載っており、さっそくアップする。高橋監督のインタビューでは、ラストシーンの「キスの是非」について、まったく自分の思ったとおりのことを語っていたので嬉しかった。
そしてこのインタビューからは『To Heart』という作品世界を作れたことに満足していることが伝わってくる。

「原作とは関係なく、アニメ独自の作品世界を作れた──」

それが一視聴者として何より嬉しい。


7月4日(日)

LD版 カレカノ14話+15話前半

 

・そろそろ……ではなく、いいかげんカレカノ本を進めないとシャレにならないので、フカピーの家で資料整理。とりあえずエアチェックビデオ6巻(21〜24話)を標準で録画し直し、4巻まで出ているLDのライナーノートをコピーする。
ついでに気になっていたLD4巻の14話を見る。
LD化にあたって手直しするということだったのだが、手直しどころかまったくの作り直しでびっくりした。セリフは最初にちょっとあるのみで、あとはBGMを流しながらその話を追って見せていくというものだが、そのテンポよくなおかつ曲とバッチリの編集は実に気持ちよく、見ていて面白いものになっていた。

(これは編集ビデオやってる人は見るべき!)

各話ごとに、最初に「独自のアンケート結果」(面白い、つまらない等)の円グラフが出るのも笑えるし、総カット数や総作画枚数が表示されるのも、シュールだし資料的にも価値があると思う。(6話、12話の鶴巻さん担当の回はどちらも総作画枚数800枚ないってのは凄い…)
久しぶりに「やっぱりカレカノは面白い」と再確認した出来事であった。

・To Heartのロゴのトレースに半日ちょいかかってしまった。重なりが多いし、グラデーションが多いので、面倒くさいのではあるが予想以上の時間。慎重にやってしまうのはやはり「愛」ゆえなのか…。

・というわけでカレカノとTo Heartというまったく正反対のものを同時に進めてちょっと混乱する今日この頃。この二つの比較って、どこに載せればいいんだ?


6月30日(水)

♪言葉より確かなもの〜 劇場版ウテナ 予告

 

・CS放送の東映チャンネルでは劇場版『ウテナ』の予告が流れているらしく、先日そのビデオを入手した。(小亀さん、本当にありがとうございます)
 キャラデザが変更になり、劇場版ということで精密な作画となったが、それでもウテナ!と伝わってくる絵であり、内容であった。
緊張感漂う激しい曲が流れた後一旦静かになり、及川光博氏の歌う「フィアンセになりたい」が流れる。この切り替えが予告らしくて気持ちよく、また、この歌がウテナの作風とは異なるのに、ストレートで不思議と違和感がなく気に入った。
『セーラームーン』の初代の最終回、劇場版の『セラムンR』と、監督の幾原氏は「歌を使う」ということに関しては抜群の手腕を発揮するので、この歌がどう使われるか、非常に楽しみだ。

一緒に『アキハバラ』の予告も見ることとなる。こちらは奥井雅美による主題歌が延々と流れながら「こんなシーンがあるよ」という内容で、いかにも邦画の予告といった感じである。逆に言えば無難であり、特に何ら感じることはできないが、アニメで邦画の予告の作りというのは何か新鮮。

そういえば、両方とも音楽が光宗信吉氏なのであった。加えて幾原邦彦氏&桜井弘明氏の監督作品が同時に見れるとなれば行くしかない。

6月29日(火)

OVA てなもんやボイジャーズ

 

・先日、発売されたばかりのOVA『てなもんやボイジャーズ』の1巻を見た。
名前でわかる通り『てなもんや三度傘』のパロディ要素があり、何よりOPのBGMが「ゲバゲバ90分のテーマ」ときたもんである。
他にも「おいしいと眼鏡が落ちるんです」といったネタや、「仁義なき戦い」のサブタイトルのパロといった、あの当時のネタがわかるかどうかで随分と面白さの度合いが変わる作品である。(かくいう私も、半分以上はよくわかっていない)
ただ、そういうネタがわからないからといって完全に置いてけぼりを食らう作品ではないので、わからないなりにそれなりに楽しむことはできる。ただ、そうしたネタが大半を占めているので、キャラの魅力やストーリーの面白さが、イマイチ引き出されてないかもしれない。

 監督は『メタルファイターみく』『ヤマモトヨーコ』の新房昭之氏。ここ最近TVとOVAのヨーコを見てわかったのであるが、新房氏は「見せる」画作りや演出には非常に力があるが、感情であるとかテーマといったものを表現するのはどこかおざなりのようだ。丁度、プロレスラーの自己演出的というとわかってもらえるだろうか。
テーマなど考える作品ではないので向いているといえばそうなのだが、それでもやっぱり「ヒマつぶし」にしかならないかもしれない。

そういえば、音楽が天野正道氏なのも意外であった。G・ロボのようなのもあれば、こうした俗っぽい音楽もできるんですね。


6月28日(月)

発表で発生するもの

 

・久々に同人誌を作ってみると、HPとの違いがずいぶんと感じられた。
HPは絶えず変化し順次追加していくもの。つまり完成するということはなく、「永遠の未完成」である。中途半端でも成り立つし存在しうる。
対して同人誌は、「現実の物」である以上、完成させなければならない。終わりまで作らねば「物」として存在しないのである。だから作り終えなければ意味がない。たとえ中身が中途半端でも、それで完成させればそれが「完成品」となって評価の対象となる。
 したがってHPは未完成のものに対する評価、UPされた絵や文といった「部分の評価」。
同人誌やそういった類のものは完成されたものに対する評価、「全体の評価」ということになる。
 部分の集合が全体になるわけだが、HPでは部分はいくら集まっても部分のままだ。
「完成品」として部分をどう集めて全体にするか、それが表現の見せどころであり、そこにこそ私は魅力を感じる。

 ただ、完成させただけではまだそれは「部分の集合」に過ぎない。それは「発表」することで初めて意味が発生する。
なんであれその瞬間にそれは「作品」になり、それが作者の表現になるのである。
そして発表してしまったものは、たとえどんな事情や思惑があろうとも、それをもって判断されることとなる。
これは編集ビデオ制作者には特に肝に命じて欲しいことだ。


6月24日(木)

To Heart2巻のおまけアニメ

 

・本日はTo Heart2巻の発売日。別に本編だけなら買うことはないのだが、映像特典のオリジナルアニメーションがどんなものか気になるので購入する。
おまけがつくと知って、正直私はいい気がしなかった。せっかくこれだけ丁寧な作りのいい作品なのだから、変にギャグ物や、つまらないおまけがついて作品のイメージを壊してほしくなかったからだ。

 さてそのおまけだが、思ったより面白い(笑)。時間も5分程と予想以上の長さである。なんとなくマサルさんを彷彿とさせるノリであり(声が一条和也だからか?)、テンポよく見れるものであった。絵コンテ演出の和田高明氏は原画マンで演出は初だと思うが、さすが『こどちゃ』経験者といったところである。
しかしおまけとはいえ、これだけちゃんとしたものを作って、声優も全員使ってていいのだろうかという気もするが、OLMは「なんでおまけにこんなに気合い入れるんだ?」ということに関しては『ウエディングピーチ』のLD−BOXのおまけという前科があるので、まぁよしとしよう。
 ただ、まだ3話までしか見ていない人間に全キャラ登場を見せることになると考えると、いささか疑問も湧く。明らかにTo Heartファンを対象にした作りであるわけだが、それは別にいいとしてこの巻に収録されるというのに疑問を感じるわけだ。これが最終巻のおまけというのなら何ら問題はないのだから。
問題はこれからも毎巻このスタイルのおまけがつくかということだが、さすがにこれっきりかな?

このLDで初めて2、3話を見るという人もいると思いますが、
どうかおまけはおまけで、本編の方をじっくり見てやってください。

・少し違う話になるが、LD自体にはおまけとしてトレカが3枚付いてくる。また同封されているのはピンナップの一枚絵のみで、裏には設定が少し載っているのみ。それにこのオリジナルアニメのおまけと、どう見てもゲームファン層にだけありがたい商品構成である。それがいけないということでなく、せめてちゃんとした解説書なり、この作品自体のファンにも嬉しいものを付けて欲しいと切に願う次第である。

・特典のポスターはやはり芹香の書き下ろし。ということは、レミィはポスターにさえ…。


6月16日(水)

OVA ときめきメモリアル

 

・本日、OVAの『ときめきメモリアル』(以下『ときメモ』と略)が発売された。今さら言うまでもないが、大ヒットしたコナミの恋愛シュミレーションゲームのアニメ化である。
アニメ化を手がけたスタッフは、監督:亀垣一、キャラデザ:本橋秀之、制作:スタジオぴえろと、『ふしぎ遊戯』と同スタッフであり、見た目的にも似ているものになっている。この本橋氏デザインのキャラを見て、「ゲームと雰囲気が違う」と思う人も多いかもしれないが、私はこれでいいと思う。というのは、以前『ときメモ』を実写映画化した時もそうなのだが、実写というメディアの違い、まったく『ときメモ』と関係のない内容に、「これはゲームユーザーを相手にしていない。一般の人に『ときメモ』という名前に触れてもらいたいんだな」と感じたからである。私はコナミというメーカーをかなり評価しているのだが、その理由の一つに「ゲームはゲーム」と割りきっていることがあげられる。つまり、あるゲームがヒットしてもそれをアニメや他のメディアにもすぐに展開するようなことはせず、そのゲーム自体を推していくのである。「いろんなメディアに展開しているから人気のあるゲームだ」ではなく、「これはいいゲームだから人気があるんだ」というスタンスといえよう。もちろんアニメや他のメディアになることもあるが、あくまで別物として展開させて独自のものにしていっている。そういうわけで、絵やストーリーをそのままアニメに置き換えるのではなく、「ぴえろさん、好きにして下さい」という意思が感じられたので、私は本橋氏デザインのキャラをいいと思ったのだ。

1巻はBOX仕様であるが、真っ白な箱は清純さを感じさせていい。真ん中に小さく伝説の木がプリントされているのもポイントだ。

 さて本編であるが、主役である詩織の幼馴染みの男子を登場させず、全ての女の子が誰かを好きな状態であり(もしやそれが同一人物ではあるまい)、それを主軸に描かれたのは非常によかったと思う。といってもそうでもしなければ全員登場させる必然性が生まれないのだが、なんとか無理やり全員出したという印象は受けないものではあった。そうしたアニメ版ならではの見せ方もできていたしキャラのセリフも違和感はなかったので、脚本には問題はない。脚本家の黒田洋介はいい仕事をしたと思う。
 ただ問題は作画面、演出面である。顔の表情で感情を見せるというのがどうもできていなかった。本橋氏による掘りの深いキャラで、どんなふうに感情を見せていくか、もたせるか、そういったことが作画陣にうまく行き届いてないようだ。
そして演出面でも難ありである。これは『ふしぎ遊戯』でも思ったのだが、どうも亀垣さんは「人物の感情を伝える」ということがおざなりになってしまうようだ。『ふしぎ遊戯』でも10話あたりで “たまほめ”が“美朱”に「好きだ」と言ったときに、とてもそうは見えなかったので「はぁ?」と面くらった覚えがある。
このときメモでも詩織が涙を浮かべるシーンがあるのだが、どういった心境でそうなったかはちっとも伝わってこない。もちろん理屈ではわかるが、ただ涙を浮かべればいいというものではないのである。
 こうした個々の感情を描きそれを主軸に持ってくる作品はやはり映画的な見せ方が要求される。その分演出面がかなり重要なのだが、ごく普通のレイアウトでキャラが喋るだけとしか見えなかった。残念である。
とはいえ全員が誰かを好きな状態で、それをどんなふうにまとめていくかストーリーとしての続きは気になるので、次巻を期待したい。


6月10日(木)

今月のアニメ誌 立ち読み

 

・いつもアニメ誌は週末に身内のフカピー邸を訪れた時にじっくり読むのだが、今日全誌を立ち読みしてしまった。当然しっかりとは読んでいないのだが、印象に残ったことだけでも箇条書きしてみる。

・注目しているTo Heartだが、全誌ともにちゃんとした記事はない。本当にキャラクターアニメとして扱われ、見てない人がそういう印象を持ってしまわないか心配である。
こういった事は昨年の『センチメンタルジャーニー』でもまったく同じだったのだが、放送直後にはアニメージュで監督インタビューを含めたちゃんとした記事が組まれていた。来月号のアニメージュの表紙はTo Heartとのことなので、いい記事を期待したい。
 肝心のラスト2話であるが、監督の高橋ナオヒト氏の絵コンテ2連続!(最終話は演出も担当) 作画監督も2週続けてキャラデの千羽由利子さんと斉藤英子さんと、2話続けての最強メンバーにいやがうえにも期待が高まるというものである。

昨日早売りの本屋で見書けたときに、付録のTo Heartブックが気になっていた電撃アニメーションマガジンであるが、肝心の付録はイラスト集であった。買わなくてよかった…。

To Heart2巻の広告には芹香のイラストが…。つまりジャケットは一キャラずつでいくらしく、コラムを書き足す。

・アニメディアに「∀ガンダムにザクが出るらしい」と書かれていた。決定事項ということではないし噂をバラまくようで申しわけないが、ニュータイプでも「あのメカが…」という記述があるので、それなりに信評性はあると思う。

・一月ぐらい前に知ったのであるが、Zガンダムやエヴァに参加していた「甚目喜一」なる人物は、実は佐藤順一氏のペンネームであり、佐藤氏だったのだ。(『Z』では有名なエピソード「シンデレラ・フォウ」の絵コンテ。『エヴァ』では4、5、15、21話の絵コンテを担当)
これを知った時結構驚いたのだが、アニメージュの『魔法使いTai!』放送直前ということでの佐藤氏インタビューで、このことが商業誌に載ることとなった。(ひょっとしたらすでにどこかで載っているかもしれないが)
このインタビュー記事の一環として、庵野秀明氏の佐藤氏へのコメントも掲載されており、エヴァ参加時の佐藤氏について語っている。ファンが思っている以上にこの二人の間には付き合いがあるようだ。
エヴァ、カレカノと庵野作品に佐藤氏は参加してきたが、今度は佐藤作品に庵野氏が参加してみるなんてのも、面白そうだ。(セラムンには手伝いで原画やバンク演出に参加しているが、ちゃんと絵コンテとかでね)

・劇場版の『ウテナ』の予告編が上映されているらしく、そのフィルムが各誌にのっていた。いや、その華やかさたるや予想以上でぜひとも予告が見たい!と思わせるものであった。
もちろん本編自体もそうであるが、その劇場は8月14日より公開だそうである。いや、まさかそんな同じ日にやるとは…(笑)。私としては8月頭くらいに封切して、コピー本が出せたらいかな、と思っていたのであるが。
ま、コミケが終わったらゆっくり見ましょう。


6月8日(火)

カレカノ サントラ3 、TH6話のサブタイ

 

・遅ればせながら、ようやく『カレカノ』のサントラVOL.3を購入した。
今回は今まで収録されなかった「天使のゆびきり」のアレンジ(24話Aパートのラストが思い出深い)、そして18話、26話でしか使われなかった曲が聞きどころだろう。26話ラストで使われた曲が、ボロディン作曲「ダッタン人」であると知ることができたのもよかった。
今回は庵野監督、キャラデの平松氏の文章も載っており、庵野氏はセルアニメの限界を指摘しその上でカレカノでは音楽にも声にも「生」が欲しかったこと、平松氏はカレカノ音楽のクラシックの元ネタについて語っている。
残念なのは、23話〜26話のあたりの前回のあらすじで使われた『ウルトラマン』や『ヤマト』のBGMが入ってないことである。鉄人28号の「正太郎のマーチ」はVOL.1に入っていたので収録できないということはないのだろうが、スケジュール的に著作権等の手続きをする時間がなかったのだろうか。
と思ったら、よく考えてみればあいかわらず収録時間は69分とギリギリなので、単純に余裕がなかったからかもしれない。

・先日の雑誌(実は電撃Gzマガジン)に引き続き、「コンプティーク」でもTo Heart特集があった。これはPS版ゲームで理緒と綾香を含めた隠しキャラの攻略も解禁になったので、それにともなっての特集であろう。
コンプ誌でもアニメについて触れているが、たいした記事ではない。ただ、最後に意外なことが判明するものがのっていた。
読者プレゼントとして、アニメの1話、6話のサイン入り台本がのっていたのだが、1話の台本には「始まりの朝(仮)」と、そして6話の方には「思い届かず(仮)」と書いてあったのだ。
1話はまだわかるとして、問題は6話の方である。実は私は現在放映された10話の中で、6話を1、2を争うほど評価しているのだが、その主な要因は「憧れ」というサブタイトルによるものなのである。アニメでは制作中において仮のサブタイトルがつけられるのはよくあることだが、「思い届かず(仮)」とは実に仮らしい直接的なタイトルの付け方だ。これでは悲観的な、後ろ向きなイメージがあるので、これが「憧れ」と前向きな感じのするものに変更にされて本当によかったなと思う。


6月3日(木)

エトセトラ(これがほんとの日記 or 雑記)

 

・トップに表記したように、夏コミ当選しました!! また2スペ当選でバッチリです。2日目に関しては、知人が確認葉書を無くしたのでまだ確認とれません。今回からのweb上での合否の確認は早いという意味ではいいですね。それにweb上で登録して、それを基にサークル情報のCD−ROMが出るわけですが、サークルカットを描いたのは2月ですので、最新の情報を載せられるのも魅力です。これでTo Heartが宣伝できるとともに、目当ての人が来てくれるでしょう。
とはいえ、これからの実作業はあまり考えたくありません(笑)。とりあえず、6月中にはカレカノ終わらせたいなぁ…。

・ある雑誌にアニメ版To Heartの全13話のサブタイトルとあらすじが載っていました。
(サブタイについてはTo Heartのコーナーのトップ参照)
それによると、ラスト2話の12、13話は志保がらみの前後篇だそうです。12話のあらすじは
「昔いきつけだった喫茶店を訪れた志保は、そこがライブハウスになっていることを知る。志保の提案で学校のみんなを集めてそこでクリスマスパーティーをすることになるが、志保は浩之への思いに気づき…」といった内容で、13話はその続きということだそうです。
いきつけの店がなくなったことで、何事もいつかは変わっていくものということを提示し、それと対比する形であかり、浩之、志保の関係を描くことが予想され、なんとも心憎い展開で期待が脹らむというものです。
それに学校のみんなを呼んでのパーティーとなれば、その他のキャラも登場することだろうし、これも憎い心遣いですね。

それから、前後篇に合わせたのかどうかはわかりませんが、マルチのテスト期間がアニメでは2週間とのこと。(ゲームは1週間)

今日相方分のDVDの1巻を買ってきました。当り前ですが、LDと一緒です。(内容も特典も)

 さて、その雑誌とは何でしょう? (ヒント「GM」)

 

・ミト2の噂だけは聞いていましたが、CDSの発売スケジュールの7月21日に「宇宙海賊ミトの大冒険2 OP」とあるので、やっぱりやるみたいです。これで十兵衛ちゃんの後番は決定ですが、ADポリスの後がわかりません。(単に何もやらないのかな)

・6月17日にいよいよ発売されるOVA『ときめきメモリアル』ですが、時間は40分とのこと。全員登場し、なおかつそれなりの役どころがあるらしく、それならこれぐらいの時間がないとやってられませんね。しかし古式ゆかりがVOL.1では「ふー」「はー」しかセリフがないというのは残念です(謎)


5月28日(金)

∀ガンダム8話「ローラの牛」

 

人の命を大事にしない人とは、僕は誰とでも戦います!

・今まで地球対月というわかりやすい構図で語ってきたこの作品であるが、この回では地球に降り立った一介の月側の家族の視線を通して、月側にもいろんな立場の人間がいること、決して特定の思想で統一されているわけではないことを印象づけた。また、戦火のような特殊な状況下においての個人を通しての立場や思想の違いを見せつける作劇は、往年からの富野監督の十八番であり、まさにまってましたといわんばかりの回である。
過去の作品でのこういった回の場合、最後に人が死んで悲劇を演出することが多いが、そうはならならいしそういった方向性も感じないので、これは見やすさとともにこの作品のある種の「元気さ」ゆえのいい傾向だと思う。
 月の人間でありながら地球の人間をかばってきたロランであるが、ここにきてその狭間に自らを置くという立場がはっきりと描かれた。しかし過去の『Zガンダム』のカミーユのように、「僕がすべてなんとかしなくては」と全部を自分で抱えるような閉塞感がないことがロランの特徴であるし 、この作品の受け入れやすい作風の要因だと思う。「まずは自分のできることから」というブレンの結論を受け継いだロランというキャラのおかげで、幅が広くて余裕を持った作りができるのだろう。
 今まで毎回面白く見てきたが、具体的な箇所でなく全体を通してしびれたのはこの回が初めてである。これでこの作品の下支えはできたといえる優秀な回であった。

・今回の絵コンテの横田 和氏は、カレカノ5話で初めて名前を見て記憶していたのですが、To Heartの2話で改めて注目し、同6話で完全に「この人はやるな」と確信しました。何気ないセリフの際の、キャラの表情をすくいあげていく見せ方が特徴かなと思っていたのですが、今回でもそれは十分に発揮されていたと思います。(フランのキャラが特に立っていました)
この作品のように人間を描いてこその作品にはぜひともまた参加してほしいと思うとともに、横田氏個人を応援していきたいと思います。

・ちなみに来週のコレンというキャラは、フルネームは「コレン・ナンダー」といいます。「これ何だ? ガンダムだ!」というわけですが、ダイターン並みのネーミングセンスがイカす。もう、監督ったら。

・∀ガンダムのサントラは7月23日発売。 キッズステーションでのTo HeartのED変更は2話からとのこと。
 ぱるぷんての小○さん、情報ありがとうございました。


5月24日(月)

キティな一日

 

昨日フカピー(資料部長)の家に行き、To Heartの告知ポスターを貼る。うむ、これでよし。
任務完了。これより自爆……しないしない。

突然『めぞん一刻』のOPが見たいと言い出す私。TV版のLDBOXを引っぱり出して開けるのは面倒だと思っていたら、劇場版BOXにおまけでTVタイトルズ(OPとEDだけを集めたもの)が入っていると知る。
そんなに手軽に見れるならば、どうせならばと『うる星やつら』と『らんま1/2』のTVタイトルズも一緒に録画して高橋留美子、いや「キティフィルムOPED集」にしようということになる。
 アニメを見るようになってすぐに編集ビデオを始めたため、OP集ばかりを見ることとなったわけだが、回りの趣味や自分が知っているというのも手伝って、自然ロボット物ばかりであった。実際、イカスービデオでもロボット物の歌を使用することが多い。
こうしたキティフィルム作品のOP集を見るのは初めてではないが久しぶりで、キャラ主体の非常に独自の作り方のOPは今見ると新鮮であった。他ではまず見れないような処理や見せ方が多く、キティフィルムの作りが独特なのは見れば誰でも納得するであろう。
 お目当ての『めぞん』はOPにしろEDにしろ、生き生きとしたキャラクターをじっくり見れるものばかりで、見ていてとても安心する。と同時に「こういうものを最近見ないな」と思ったものである。もちろん、高橋留美子キャラの下支えがあってのことだが、「普通に生活しているキャラクター達」でアニメを作り、それを一般に見てもらおうということが今はほとんどないのだな、と現状を再認識させてくれるものであった。

せっかく劇場版BOXを出したのだからと、劇場作品『めぞん一刻 完結編』を見ることにする。以前一度見たことがあるしここでは内容に深くふれないが、この作品が80年代に「日常描写」で有名になった望月智充氏が監督であることを忘れており、望月作品として見るのは初めてであった。
 やはり「日常描写」といってもその時代において程度や求めるものが違うのであり、今見るとあくまで「こうすると日常っぽいでしょ」というふうな作劇として感じられた。最近の作品と決定的に違うのは、最近の作品が「日常を描写する」というのに対し、これなどは「日常描写を味つけとして使用している」ことではないかと思えた。つまり「日常描写」を作品の本質にするか、表現方法として使うかの違いといえる。
 以前、話にあがった『蝉時雨』は監督は望月氏ではないが「望月作品のようだ」とよく言われるので、これもこういった感じなのかもしれない。


え? なんでめぞんのOPを見たくなったかって? それは編集ビデオで使お……げふんげふん。


5月20日(木)

To Heart LD第1巻発売

 

・早いもので、本日アニメ版『To Heart』のLD&VCの1巻が発売された。といっても1話のみの収録であるのだが。
実は私はLDを自分で買うことはまずない。前に買ったのはエヴァの1巻以来だろうか。ウチのプレーヤーが旧式でほとんどまともに動かないし、何より見たいものはフカピー(資料部長)が買うのでその必要がないからである。今回買ったのも、実は予約特典の告知ポスターと設定資料が欲しかったのがその理由だ。

アニメイトで購入したのだが、本当は明日が発売日だというのに通常販売はすでに売り切れであった。この辺はTo Heartの「ブランド」としての人気なのだろうし、ここ最近アニメのLDはそんなに枚数を製造するわけでなく「予約して買うもの」という認識が定着しつつあり、一般入荷が少ないせいだろう。この先To HeartのLDを買おうと思っている人は予約することをオススメする。

告知ポスターは前から知っている通りだが、設定資料はたった8Pの代物であり、1話の浩之とあかりだけで少々残念であった。あかりの表情集に絶対TVでは見せないような顔があるのは面白いのであるが。どうやら、この先予約特典として毎回設定資料がつくらしい。

映像特典の川澄綾子、樋口智恵子、堀江由衣のトークもまぁおおかた普通のものといった感じである。映像特典のタイトルが出る時にマルチの曲のアイキャッチが流れたが、10話で使われるものなのだろう。

先日、キッズステーションの5話で別バージョンのEDを見た。未確認だがキッズでは3話よりEDが違うらしい。といっても川澄綾子の歌う別の歌が流れるだけで、それ以外に関してはまったく一緒である。その歌であるが、おとなしめのポップソングでこちらの方が作品としては合っているのではと感じた。主人公の声優が歌うというのも番組の方向性としていいと思う。ただ歌がヘタだという致命的な欠点があるのだが……。
 なぜこの話をしたかというと、前情報の通りこの別EDもLDに収録されていた。いや、正確にいうと「これしか収録されていない」のである。これによってTVをエアチェックしたものの方が貴重ということになってしまった。
LDに収録されているということは、やはり川澄VERの方が番組の趣旨にそうEDだということになる。やはり現在普通にTVで使われている歌「Access」はプロモーションの関係上仕方なく使っているわけであり、ささやかながらの抵抗として新潟放送とキッズでは川澄VERを流しているということだろうか。

・ついでにアニメイトで『エンジェルリンクス』のサントラのジャケットを見て悲しくなった。ギャルゲーじゃないんだからさ…。

・アニメ版『To Heart』のサントラは7月9日に決定。しかし、依然∀ガンダムのサントラは不明。去年もブレンのサントラだけは遅かったからなぁ…。


5月19日(水)

デビルマンレディー 放送終了

 

・以前この作品については日記で触れ、11話の時点では失速してきたと書いた。その後15話くらいからテーマとストーリーが前面に出てくるようになり、それ以来実はちゃんと見ていたのだ。(といっても大阪部長から定期的に受け取るという形であるが)

20話くらいの後半になると、人間の業を扱い異常に高いテンションへと昇りつめていく。しかし不思議なことにつまらなくはないのだが、各話の印象が実に薄く、一つ前の話ってなんだっけ?という感覚におそわれる。これはテンションが高いながらも一定であることと、完全に連続物のために各話の区切りや特徴といったものがないからであろう。リアルタイムで毎週見ていく分には「早く続きが見たい」となるが、エアチェックしたものを続けてみると「印象が薄い」という結果になっている。TVシリーズとしては正しいが、何度も見返したくなるものではない。ようするに謎や事実関係がわかってしまえば途端に価値を失う推理小説のようなものであった。

 先日、最終回のテープを受け取り鑑賞したのだが、そこまでであらかたの主要人物は死んでしまっているので、主人公の潤とアスカの対峙のみの内容である。神となった(?)アスカに対抗すべく、自ら悪魔になる潤。神対悪魔というなんとも大仰な話であるが、いつも通りの格闘戦ですんでしまう。
神を望む人々、ビースト化した人間を差別する人間、といった人間悪のテーマ部分にはほとんどふれず、なんとも静かに終わった最終回であった。「全ては何もなかったかのように」というラストシーンであるが、そこにいたる過程での一般人の描写がなかったので特に感慨もなかった。結局、問題提起をしたままで、最後は戦闘がメインになって終わりという、いつもの平野作品であったわけだ。

キャラが立っていたのと、各話完結でいろいろな話が楽しめた分、前作ともいえる『吸血鬼 美夕』の方がよかったかな。
(ちなみに『美夕』では、あの大地丙太郎氏と桜井弘明氏が一回づつ絵コンテで参加している。二人ともにとって異色の作品であり大変興味深い回だ)

 


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