作品紹介&解説
このビデオより、完全に私とMADは個別に編集していくことになる。といっても器材は一つしかないわけだから、作業中にしろ完成してからにしろ、意見を言うことは当然ある。ただ、自分で作ろうと思ったものは自分で編集していくことに切り替わったということである。しかし今にしてラインナップを見てみれば、MADがOVAを、私がセラムンを素材にして作ることがほとんどとなったために、こうなったのだろう。
曲はライナーにある通り、『ママ4』の「タイムマシン」という曲である。とてもママ4とは思えないような曲で、実際本編でも2度ぐらいしか使ってないと思うのだが、結構気に入っていたのでVOL.2のオープニングを作るにあたり、これがいいのではないかと提案。
当時(というか今も)、『ゴウザウラー』のバンクはアニメNo.1の出来だというのが、私とMADの共通意見だった。そのため自分らで勝手にバンクシーンだけを編集して「バンク集」を作ったりしていたほどである。そこで、バンクだけでオープニングを作るというのも面白いし、自分らの趣味もかねているということで映像はゴウザウラーに決定。
前半の個別の機体は問題なかったが、合体したキングゴウザウラーは必殺技に要する時間が長く、全部を盛り込めないので、どこを切り抜くかで悩んでいた。
当時自分らは『ワタル』のOPを持っていたのだが、まさかそれが後期のOPであるとは知らなかった。前期後期は歌は同じだが、一部の絵と効果音が違うのである。ある時たまたま知人の家で前期OPを見た我々は、「なんだこの効果音がムチャ多いバージョンは?!」と驚き、前期の存在を知る。その効果音でMADがやる気になり「何か剣を使うアニメないかな」ということで、放送開始から使いたいと思っていた『チャチャ』を使用することに。
これを作るにあたって初めてスペシャル(編集用語参照)を作成したのだが、20話程放映されていたのに使用できそうなのは10分もない始末。チャチャが単独でほうきで飛ぶシーンはない、というのはMADだけでなく私も意外だった。
最後の効果音地帯はいろいろためした後、順番がおかしくないように並べて現在の形になった。
よく考えると、MADがセラムンとゴウザ以外にTVソースで作ったのはこれだけなのである。
学生時代アニメファンだったMADは平野俊之氏のファンだったそうで、当然この『イクサー』にも思い入れがあるとのこと。実はVOL.1の制作途中に趣味と遊びを兼ねてEDを最初に作ったのである。イクサーでかっこいいのも作ってみたいとのことで、じゃあOPも作ってセットにしようということに。
そういった経緯のため、EDのラストでは「富士1号〜3号」の爆発が連続し、富士シリーズは壊れるのがお約束という、イクサーを知っている人にしかわからないような通なネタとなっている。
CH-3
機動武闘伝ハミングバード '94 夏
|
KAZ男
|
記念すべき、私が個人で作った第一作。ライナーにもある通り、実はハミバ2が出る前にこの歌でいきたいと考えており、ハミバ2のOPの一連のカットが「輝く光りが〜スペル」の歌詞にバッチリあった時には編集の神様に感謝したものである。
今現在(99年2月)にいたっても、私がOVAソースで作った唯一の作品である。
これは私の発案なのだが、「OVAだからちゃちゃっと作ってよ」とMADに作らせる。私は「歌詞の「社会」はこの映像だろう」ということにこだわったぐらいである。
後半、元絵合わせということではなくカットがないので不知火舞の映像を使用する。テリー以外が出るのはまずいんじゃないかと反対したのだが、入れてみるとさほど違和感は感じず、帽子を投げるテリーにもつながるのでオッケーということに。
セーラームーン特集2
フッ…、またやっちまったぜ………。
前回が一応好評だったので、今回もやろうということに。前回に引き続き、ジャンプアニメでパロディに使われるお約束の『男塾』でいくことに決定。本当に元絵に近いようにとシーンを選んだだけでしかなかった。
「スタジオマーキュ…ゲフンゲフン」の某氏の作った『メタルジャック』+『セラムン』に触発され、「俺も3人でかっこいいの作るぜ!」といきりたって作ったのがこれ。
『アルベガス』に決めたのはいいが、最初はその効果音の多さに「ほんとに出来るんかこれ?」とかなり気が重かった。地道に一つずつクリアしていくことで方向性も見え、結局はなんとかなった。これを終えて、もう大抵の効果音は大丈夫だろうと自信もつく。
VOL.2の中では一番といってもいいほどの人気であり、自作の中でも気に入っている部類に入る。
セラムンものをあらかた作り終えた後、ギャグがないことに気が付いて最後の方に急遽作ったもの。ただ、ギャグだからといって元絵や歌詞合わせをするでもなく、結構好き放題に編集している。当時は1部(〜46話)に関してはほぼ全部のタキシード仮面の映像を覚えていたのが懐かしい。
今見ると、最初の「キラッキラッキラッキラッスタースター」の部分の編集がちょっと雑なのが気にかかるが、技術はいまいちでも心意気はよかったんだなと思う。
セレニティでも何か作ろうと思い、すんなりこの歌に決まる。自分が『ダンクーガ』を知らないので変に思い入れもなく、この歌を素のままに聞いていたからだろう。
自分としてはイメージフィルム的に作ったつもりなのだが、「特撮物みたいな作りですね」とか「戦闘シーンを増やした方が」とか言われたりして、どうも不思議な受け止められ方をしているようだ。
イカスー劇場
確か94年の1月にMADと初めて「G・ロボ」を見て、すぐにためしに作ってみたものである。セーラー戦士のあてはめは効果音を元に適当にやったのだが、「鎖とチェーンだから鉄牛は美奈子なんですね」とこっちも考えていないことを結構言われたりしてびっくりである。
最後のタキシード仮面についてはさすがにあの効果音ではどうしようもないので、イメージに逃げました。
ライナーに書いてある通り「ラスボス」と呼ばれ、本当に苦労した。他が全て仮組みを終えてから本番で作ったのに対し、これだけは締切がせまり時間がなかったため、5割程しかできてない仮組みを本番に移し、あとはぶっつけ本番で作ったのである。
よく、途中の会話のシーンを褒められたのだが、あのように入れるべき映像が限定される方がよっぽど楽。それよりもそれ以外の部分、いってみれば正解のない、なんでもありの部分をどう埋めていくか考える方がよっぽどつらい。セリフや歌部分などほとんど私がやったのだが、間奏など一部はMADにも埋めてもらった。これを作ってる時の再生用テープの混乱具合は今思い出してもひどい。
今回のセラムン特集は「R」の流れになったので、一応この二人も作るかということでこれに。ライナーにある通り、エイルとアンのカットはほぼ全部使ったといっても過言ではないだろう。
歌に合わせてしっかりとカットを分け、かつ曲のタイミングに合わせた動きを徹底するという、私の持ち味の原点ではないだろうか。
ちびうさとプルートを別に作るのは面倒くさいしカットも足りないから不可能だと思い、二人一緒に出来るものということでこの歌にたどりついた。
実際サビからのプルートが歌詞合わせでやってるのみで、それ以外は特にイメージ的な作りで元絵合わせもしていない。ただ、前半と後半が路線の違う、中途半端な作りにはなってしまっているかもしれない。
歌は『ドラグナー』の後期OPの「スターライト・セレナーデ」である。
実は私はドラグナーのOPは前期の「夢色チェイサー」しかないとずっと思い込んでいたのだが、94年の5月頃、たまたま後期OPを入手し(むちゃくちゃ画像は汚かったけれど)、歌といいその内容といい結構衝撃を受けたものである。
また、93年の12月に公開された劇場版「セラムンR」に大ハマリしていた私とMADとしては、なんとなく次のEDの映像はこれにするという暗黙の了解があった。(何せ生まれて初めて2回以上映画館に足を運んだ映画であり、一月の間に12回行って24回見るほどであった)
そんなわけで、後期OPを入手した二日後には「この歌でいく!」と強行発言。MADもすんなり受け入れてくれた。
MADはいつも自分の一番やりたい所からやっていくのだが、ご多分にもれず、これもまずは最後の方の「さめた夢の続きを探す」の部分の4人のカットを入れて舞い上がり、「ふ〜、これで安心だ」とのっけからモチベーションを確保していた。
普通に編集されているように見えるだろうが、このEDでは随所に動きを見せるため、途中の静止部分(いらない部分)をカット(削る)ということをしている。一番効果があるのはセーラームーンが回転してセレニティになるシーンであろう。その他、親指を突き立てた手を差し出すちびうさや、ちびうさを押さえた亜美が顔を赤くするシーンなどがそうである。
戻る
ビデオ、テープの感想などありましたら、お気軽にメールをください。