>口臭が気になり、日に3回も4回も歯磨きします。
ほんだ歯科の一般治療部を受診される患者は、虫歯を放置して問題が生じたり、大半の患者は多少は歯石が付着していて、歯茎のどこかに炎症を抱えている人が大半ですが、口臭に問題の無い人が大半です。口臭外来を受診される人と比較にならないほど、口腔内の管理には無関心な人が多く、歯磨きもいい加減な人が多いです。平均一日2回も磨けばよい方です。歯磨きは適当だし、舌なんて磨く人の方が少ないです。
なぜ、こんな現象が起こるのでしょうか?そこに、口臭の悩みを解決する鍵が隠されています。
あなたの歯磨きの方法や、回数に問題があるかもしれません。
>舌もいつもきれいにしてるのですが、すぐ白いものが舌にたまります。
舌を磨くから、磨くしりから白い舌苔が付着するのではないでしょうか?成人の場合は、正常であれば健康的な舌乳頭が舌表面を覆っているのでやや白いです。それを誤って磨くと、容易に舌の表面にある舌乳頭は傷がつきます。一度傷がつくと修復しなければいけなくなって、舌表面はより白くなります。それを繰り返すうちにした表面粘膜はどんどん荒れていくでしょう。おまけに、荒れた舌表面に界面活性剤(あわ立ち成分として入れられている石鹸成分)が接触すると、界面活性剤は容易に洗い流すことはできず、人によってはいつまでも舌表面に歯磨き剤分が残ってしまって、過敏な状態になり歯磨き臭い感覚が残ります。
下の写真は、ほんだ歯科で治療用に使用する歯磨き剤の開発のときの研究に用いた写真ですが、上はラットの健康な舌表面の電子顕微鏡写真です。このように舌表面には、びっしりと舌乳頭があります。これが、白く見えます。(多くの場合、過剰な白い舌苔と誤解を受けます。)
このラットの舌を界面活性剤の入った歯磨き剤で磨くと舌の写真のようになっていきます。舌表面の舌乳頭は破壊を受けているのが観察できます。
舌乳頭は人間の舌でも繊細な組織なので、粘膜が過敏な人や口腔内が乾燥しやすい人の場合は、人によって舌の状態は悪化していくことが考えられます。
白い舌苔が過剰にあると思うときは物理的に取り除くのではなく舌磨きなどの物理的刺激や界面活性剤の入った歯磨き剤の使用を停止して、しっかりと舌の運動を常に行い、舌を機能させ、口腔内の生理を安定させることで、健康的な子供のような舌の状態を取り戻せます。