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舌と舌苔について
◆舌磨き
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口臭と舌苔-1 舌を観察してみる
◆口臭と舌苔-2 舌苔を観察してみる
◆口臭と舌苔-3 舌苔を取りすぎるとどうなるか?
◆口臭と舌苔-4 正常な舌苔と病的な舌苔
◆舌苔を除去するということ
◆舌のヒリヒリ感について
◆白い舌苔と唾液の白濁と鼻臭
◆過剰な舌苔は何故つくか?
◆舌の正常な構造
◆舌苔を取り除くことについて
◆舌苔についての考え方−舌苔が部分的に欠落することと口臭
◆寝起きの白い舌苔
◆舌苔は人から移るんでしょうか?
◆舌みがきについて
◆舌苔はなぜ臭うのか
◆舌苔の臭気について
◆舌苔に対する考え方と取り組み方について
◆舌磨きの悪癖と口臭抑止としての緑茶常飲の常識の誤解
◆「舌苔が突然剥げ落ちる事」の意味について −−それでも、舌苔除去は続けますか?
◆食後の舌苔
◆裂溝舌について
◆舌乳頭について
◆口臭外来:口臭外来で舌磨きを指示されたら?
◆HONDA流舌苔除去法
◆舌を磨くことの医学的・歴史的考察
◆舌みがきを科学する・・犬猫でもやらない舌磨き
◆舌の運動・ひょっとこ運動・くいしばり運動について
◆舌の奥の構造について |
「舌苔が突然剥げ落ちる事」の意味について
−−それでも、舌苔 除去は続けますか?
2001年8月のやりとりからです。
舌苔を取ってしまったら・・・
名前:すぷり 8/30(木)00:14
久しぶりに質問させていただきます。
口臭も改 善されてきているとは思いながらも不安で、舌苔を取るのはいけないと分かって
いながら、朝焦っていたので専用ブラシを使って除去しましたら、次の日見ると
2ミリ四方のはげた部分が出現しました。また今日見たら倍に広がっていました。最近はしていませんでしたし、たまに除去しても今までそのようなことは一度もありませんでした。体重が1キロ程減ったりした日でしたので(ダイエット
中なのでうれしいのですが・・)、舌苔にも精神的な変化なども影響するのでし
ょうか。
驚いたのですか、まるで円形脱毛症のような剥がれ方です。
過去のログを読みますと、3週間ほどできれいになるとありましたが大丈夫でし
ょうか?
塩が舌粘膜に良いとありましたので、塩で歯を磨いたりうがいする
以外になにか方法はありますでしょうか?
お忙しい先生、よろしくお願い します。
RE:舌苔を取ってしまった ら・・・
名前:HONDA 8/30
(木)01:03
あなたは、まず、大きな過ちをしています。
舌苔にこだわり、口臭にこだわっている人が、口臭を根本的に治したい場合は、何回も言っているように、たとえ、専用ブラシであっても、物理的に舌苔を取り除
いてはいけないと言っています。
多くの場合は、粘膜自体に問題をかかえているからです。
口臭を、多少は良しとして、それほど悩まず、「ちょっとくらい、口臭があっても大丈夫、それが正常だから・・・」と考え、それほど口臭に悩まぬ人は、ちょっと気になる時に、ガーゼでそっとぬぐうか、専用器具で正しく除去すればいいでしょう。
この習慣は、大昔から、 延々と行われてきた事ですから、治療法ではありません。したがって、永遠に行う必要がでてきます。
江戸時代の、遊廓の遊女(現在の風俗嬢)は、舌粘膜が傷がつかないように、くじらの特殊なひげを使ったへらを用いていまし
た。
口臭で深く悩む、こだわりの強い人が専用器具を使って舌苔を除去する際は、使用方法・限度を守れている人は、ほとんどいないのが実態です。
ほとんどの人は、唾液が非常に汚いです。本来ならば無色透明であるはずの唾液にたくさんの沈殿物が存在します。
一度あなたも、唾液をガラスの細い瓶にとって観察してみるといいでしょう。
そのように沈澱物が多く見られる、唾液の質の悪い人は、なかなか、口臭は改善しないのです。
・・・・・・・
さて、そのような状態は、しばしばある現象です。
その現象が起こるとき、体のエネルギー代謝や、血液循環、水分代謝などが 不安定なとき。特に胃の機能が、ストレスなどによって低下した時。たんぱく質やビタミン、微量元素の不足、口腔内乾燥が発生した時・・など、口腔内pHバランスが失われ、その結果、舌の表面を覆っている薄く白く見える健康な舌苔を形成している舌乳頭の再生が部分的に遅くなり、正常な舌苔が急に形成されなくなって起こる現象で
す。
多くは、精神的ストレスや、肉体的ストレスによって、口腔内の粘膜の抵抗性が低下した状態や、習慣的なブラシによる舌磨き習慣などによ
る、健康な舌乳頭の物理的ダメージによる場合などで、よく観察されます。
心理的不安やストレスに相関があるといわれています。
まさ に、円形脱毛症と同じような現象です。
>塩が舌粘膜に良いとありまし たので、塩で歯を磨いたりうがいする以外になにか方法はありますでしょうか?
すぐにやるべきことは、物理的刺激(物理的舌苔除去)
の禁止と化学的刺激(界面活性剤の入った市販歯磨き剤の使用)の禁止。
し みない程度に天然の塩の溶液で歯を磨くか、または唾液のみで歯を磨く。
(ほんだ 歯科の場合は、特殊な天然素材系の歯磨き剤を治療目的で使用します。=舌粘膜改善を図ります。)
生活改善と、食生活改善の励行。
身体的・精神的ス トレスの除去。
場合によって、総合ビタミン剤の摂取(短期間)
定期的な水の補給と、口腔機能訓練・・・など
以上を行うと、短期に改善するで しょう。
さらに、ブラシタイプの器具を使った舌苔除去はしないないほうがいいでし
ょう。
舌苔を物理的に取り除く限り、口臭は永遠に解決できないように思い
ます。
(多少は常にあるようになります。=それが、気にならないのなら、
いいですが・)
舌苔除去・・・というよりも舌の清掃は、過剰な舌苔を作らないために重要ですが、ほんだ歯科では、食後すぐに、あるいは、舌表面に付着が起こった直後に、水を口に含み、舌表面を口の天井ですり合わせ、臭気と味がなくなるまで、うまく舌を回転させたり、滑走させたり、ということを指導しています。
終ってから、水を少し飲み込めば、さらにその後新鮮な有効な唾液が出てきて、 口の中の自浄性が高まり、舌も清潔が保持されます。舌は、運動により、良好な血行を取り戻し、舌表面を傷つけることなく舌苔が無くなってきれいなピンク色になっていきます。これを続ける事です。
これが、過剰な舌苔を作らぬ方法で、無駄な金と無駄な努力
を避ける方法です。いつでもどこでも、誰でもできる方法だと思いますが・・・
口臭で悩む人は、効果を認めないにもかかわらず、同じ事を延々と繰り
返します。その場しのぎは、その時だけの解決です、
口臭の無い人や、 子供達は、舌苔を取っているでしょうか?取る事をせずに、機能的に健康な舌が
維持できていると思いませんか? その機能の衰えや抑制こそが問題なのです。それを解決できない限り克服は難しいです。でも、子供の口の動きを観察して、
子供のとおりにしてみてください。子供にもできる簡単なことです。子供らしさを失う事がストレスです。
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