病的口臭というのは、常に他人(第三者)が不快と思う真性口臭に分類され、その口臭の原因が身体の病的な理由(器質的病変)によって発生している場合で、発生原因となっている病的問題を治療すれば完治する口臭です。
このような口臭は、比較的目立ちやすく、家族などに指摘を受けたりするために気付くことが多く、わざわざ、口臭外来を受診しなくても関連科を受診して病的問題を克服すれば完治します。
口臭外来に受診される人では、少ないケースです。
口臭外来での、結果を公表している大学病院は少ないのですが、上の図は新潟大学の場合の、国際分類による結果が公表されたものです。
これによると、病的口臭は全体の40パーセントくらいです。
ほんだ歯科では、まだ、完全な集計をしていませんが、約10パーセント程度です。
口臭で深刻に悩む人の6割以上(ほんだ歯科の場合は約90%)は、非病的理由による口臭ということになります。
病的口臭の原因となる疾患は非常に多く、次の様な例があります。
全身的問題:糖尿病・肝硬変、肝炎などの肝臓疾患、泌尿器疾患、婦人科的疾患、肺がんや気管支炎など呼吸器疾患。甲状腺機能障害などの代謝異常、トリメチルアミン尿症(魚臭症)などの遺伝性疾患。など
局所的問題:
歯科的:虫歯や歯周病など、一般歯科的問題。
耳鼻科的:副鼻腔炎・扁桃腺炎などの一般耳鼻科的問題など
病的口臭は、多くの場合口臭のみならず、そのほかの症状を伴う事が多いです。
口臭の悩みで一番多いのは、非病的な口臭で、健康体であるにもかかわらず口臭で悩まされるケースで、従来は精神的病変、心身症的扱いを受けている自臭症のようなケースです。
>どうすれば治りますか。
直接的な原因となる疾患を治療すれば完治します。病的口臭では圧倒的に一般歯科的な問題が多いのです。歯医者に行って普通の治療を受けるだけで特別な口臭専門治療をしなくても完治します。