アメリカ口臭治療・口臭市場最前線レポート(9)
Dr. Richter との対談(官能的口臭測定)



アメリカ口臭治療・口臭市場最前線レポート(9) Dr. Richter との対談(官能的口臭測定) 名前:HONDA 11/17(月)00:31
口臭測定法について(官能試験法)

H:官能試験法は最も重要なものですが、先生はどのような方法を行っておられますか?
R:官能試験は、口臭・鼻臭・呼気臭・舌表面のサンプルの臭気・フロスの臭気について行う。それぞれ、臭気の強さのレベルを評価する。

口臭については、術者は患者の鼻をふさぎ鼻から臭気が漏れないようにして、直接臭気を鼻でかいでのその強さを記録する。



フロッシングを行った後に、そのフロスの臭気を鼻でかいでみて臭気の強さを判定する。


同じように舌をガーゼでふき取ったものも臭気のチェックを行う。

H:ほんだ歯科では臭いはどこから来ているか?口からなのガスが問題か?それとも息が臭いか?の検証を行うために次のようにして行っています。

1.口を3分間閉じる。

2.3分後に、そっと息を止めたまま、口をあける。(呼吸を止める)

3.直ちに開けた口の上唇と下唇の間の口をあけた部分に、鼻を持っていき、口の中に溜まっているガスを一気に吸い込み、臭いがあるかどうかをチェックする。

このことで、問題となる臭気が口腔内由来であるのか?それとも呼気由来であるかの判別ができます。

さらに、会話の時などにおいて相手がどんな風に感じているかの検査を行います。
1.「ハー」と言う感じで息を吐く。

2.検査する人は、口から垂直な遠い距離から近づきながら臭いを嗅ぐ。

3.臭いがわかったところで、口の距離を測定する。(30センチの定規で測る。)

臭いの種類と、強さ、感じた距離を記録しています。
ほんだ歯科の方式では、なるべく、患者が知ることのできない他人が感じる口臭を実感として理解できるように、臭気の強さだけでなく、においの種類の表現を重要視しています。そうすることによって、患者は具体的に他人はどう感じているかを理解できるからです。

フロスの臭気や、舌表面の臭気は、口腔内の微生物環境を反映しているだけで、直接口臭と同じではないので混乱を避けるために実施していません。理由は、患者自身がフロスや舌粘膜に臭気があることが口臭だと勘違いしないようにするためです。

R:確かにフロスの臭気や舌表面のサンプルの臭気は、口臭とは言えないが、口腔内環境の評価にはなるだろう。
比較考察 名前:HONDA 11/17(月)00:41
官能検査は非常に重要な検査であり、患者にとっても一番知りたい重要な情報である。

Dr.Richter先生の方法では、治療の再評価は十分できうるが、患者が具体的に、他人はどのように自分の口臭を認知しているかを伝えることはむずかしい気がした。

フロスの臭気や舌の粘膜のサンプルの臭気をかぐことは、以前ほんだ歯科でも試みたことがあったが、口臭のない人に行っても、同じように臭気を感じることもあり、口腔内の唾液の状態や、乾燥状態によっても非常にばらつくためと、その臭気があるからといって口臭に結びつかないケースもあり、患者に混乱を与え、不要な不安感を与えることがあるという理由から、現在は行っていない。

とりわけフロスの臭気については、中年以上の口臭のない人に行った場合には、ほとんどすべての人が臭いので、あまり、意味がないように思えた。また、測定条件(食後か食間かどうか?)によるばらつきがひどいため、意味がないようにも思われる。
ただ、その患者の歯周状態や、口腔内衛生管理状態はある程度反映されると思われる。

それよりも、ほんだ歯科方式の口臭をかぐ方法のほうが、口臭の臭気を客観評価したり、会話ではわからない患者の訴えている自覚的臭気などは術者は理解しやすいし、色々なシチュエーションにおける相手がどう感じるかを正確に患者に伝えることができると考えられる。




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