2000/03/22に行われた、相談掲示板でのレスより 人は誰にでも、生理的な口臭が存在します。どうしても会話の時は口呼吸せざるを得ないので口臭があります。 以下のようなものがあります。 1.起床時口臭 夜間寝ている間は、唾液分泌が抑制されます。そのために口腔内の自浄性が低下して、口腔内微生物は最大限に増殖します。 歯周病や虫歯が、寝ている間に悪化するのはそのためです。 起きてすぐは、一日のうちで最も口腔内微生物の種類と数は多いです。しかも、その時は十分な唾液がないため、これらの微生物の発生するガスが濃縮されて、口臭として感じられることがあります。 寝る前と起きてすぐのブラッシングで、かなり良くなります。 2.緊張時口臭 精神的緊張は、口臭と密接に関係します。しかも、瞬時に連動して口臭を感じます。精神的ストレスは、唾液分泌を行う副交感神経の働きを即座に抑制するからです。 その結果、口はからからになります。この状態は起床時口臭が起こる状況に似ています。 口腔内は熱を持ち、唾液の水分がどんどん揮発して濃縮され、口臭発生に至ります。 しかし、そのとき少し水分を取るだけで、口臭は緩和します。 3.加齢による口臭 老化すると、唾液分泌だけでなく、全ての外分泌機能は低下します。 したがって、口腔内も乾燥を起こし、口臭がするようになります。口臭発生機序は上記の場合と同じです。さらに、老齢化すると、口腔内の常在細菌叢(いつもいる菌)の変化から、悪臭を放つ菌の比率が大きくなることも要因です。 4.生理時口臭 女性の場合、人によって生理時あるいは、その前後に口臭がすることがあります。生理時の体調不全から自律神経系の働きのバランスが悪くなる可能性と、血液中のホルモンバランスの変化によると推定されます。 5.妊娠時口臭 妊娠に伴う妊娠性歯肉炎や、血液中のホルモンバランスの影響が考えられます。 6.思春期口臭 第2次性徴期を迎える中学生〜高校生に多く、個人差がありますが、一時的にニラのような油っぽい動物的口臭があり、急激な成長に伴う血液中の性ホルモンや成長ホルモンの影響と考えています。 成長に伴い消失する一時的な物です。ただし、これにこだわってしまうと、本格的自臭症につながることがあります。 7.体調不全時の口臭 体調が悪いとき、不規則な生活で体調が悪いときや、風邪をひいたときなどは全体的な免疫力がダウンし、舌苔の付着も甚だしく口臭がします。 休養と清潔保持で改善します。 |