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舌の奥に、うっすらと黄色い舌苔が見える状態。
軽度の歯周病や、口腔内に虫歯などの感染症があったり、また、身体に軽度の感染症があったり、黄色い着色物を含む食事をとったり、タバコを吸う場合(一日10本以内程度)は、左のように舌の奥がうっすらと黄色くなることがあります。
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しかし、通常他の口腔内条件(唾液分泌量や、しっかりとした口腔内自浄作用が働いている場合は、このような状態でも特に口臭に結びつく事はないでしょう。口臭のない人にもこの程度の舌苔の人は多くいます。ただし、疲れたり口呼吸をすると口臭を起こすかもしれません。
舌苔の色は、白いものは非炎症性の代謝の悪さからくるもの、黄色いものは色素の沈着をのぞくと、炎症性の舌苔が考えられます。黄色い着色物の正体については解明されていませんが、嫌気性菌が作り出す副産物や食物由来の色素ではないかと思います。
東洋医学では、白い舌苔か?黄色い舌苔か?は重要な内科的診断の基準になります。
成人病や、中程度以上の歯周病等の感染症が関連すると舌苔は黄色くなり、また、喫煙習慣のある人は、口臭の有無に関係なく、黄色い舌苔が付着しやすくなります。
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一見、ピンク色できれいに見える舌。
口臭で悩む人は、ピンクの舌(つまり舌苔のまったくない舌)にこだわります。しかし、この、舌苔のまったく無い、一見きれいに見える舌は、実は異常な舌です。
このように全体が、鮮やかなピンクの舌を持っている人も、口臭に悩まされます。
舌全体が、熱っぽくなり、いつも口腔内に熱を持つようになり、すっぱい感じの口臭に悩まされます。
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このような、舌苔のまったくないピンク色の舌では、しばしば、ぴりぴりする感じがあったり、味覚障害を引き起こしたりします。
また、老人では一般に舌表面の新陳代謝ができなくなり、舌苔がつかなくなり、ピンク色の舌になります。
東洋医学では、このような舌を「紅舌」と言って、状態のよくない舌の典型の一つに分類されています。
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全体に、うっすらと白い舌苔がついている状態。
正常な舌は、左の写真のように、うっすらと白い舌苔が付着しています。
このように、正常な舌には、舌の回りと尖端には舌苔がなく、舌先1センチくらいから奥に行くにしたがって、薄い白い舌苔が付着しています。このように見える時は、ベストコンディションの時です。
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起床時や、疲れた時はこの白い舌苔の量は増加します。一日の中でも白い舌苔の量は変化しています。
白い舌苔は代謝の悪さや、舌乳頭(舌表面のビロード上の構造)が長いなどの、解剖学的特徴が原因であると思われています。白い舌苔も慢性化すると、嫌気性菌が定着することになり口臭の原因になるでしょう。
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白く、分厚い舌苔がついている状態。
いわゆる、口臭に結びつく過剰な分厚い舌苔と言うのは、このような場合です。
舌の周辺にまで白い苔がびっしりとついており、正常な舌表面に赤い点状に見えていた味蕾細胞はまったく見ることができません。しかも、四六時中このような状態であれば、条件次第で容易に口臭に結びつくでしょう。
そうでもない限り、それほど舌苔を心配することはありません。 |