口臭治療の問題点
口臭治療の問題点と対応する医療機関

自費治療と口臭治療の関係

現在行われている口臭治療の問題点と見捨てられてきた自臭症患者

アテイン(口腔内ウレアーゼ活性測定器)とハリメーターについて

口臭測定器の結果について

現在の口臭治療の現実的問題点−自臭症への対応の遅れについて

口臭が一般歯科治療で解決する予想確率と原因について−歯医者の評価と家族の評価の違いについて

大学病院の口臭外来で「治療の必要は無しと言われる口臭」について

現在の口臭専門治療の矛盾

なぜ口臭を抱えていても病院では口臭を否定されるのか?

「なぜ病院の先生は患者の訴えを信じないのか?」の問題点

口臭治療の必要性のアピールと啓蒙活動について

   

アテイン(口腔内ウレアーゼ活性測定器)とハリメーターについて
口臭測定の結果が最悪でした 名前:あや 9/20(木)21:54

とてもショックで全身の震えがとまりません。
今日口臭外来の診察日でした。先生は歯や歯肉には問題無し、といってくれました。緊張して口が乾燥しやすいのが原因だろうから、その点を気をつけるように、とアドバイスをもらいました。私も(最近は)それが最大の原因だろうと考えていたので、納得しました。
ところが、最後に、自信をつけるために、口臭の測定(アテインという、アンモニア濃度を測定するものでした)をしてもらったところ、数値は最高値に高かったのです。そのときは緊張していなかったし、においの自覚は全くありませんでした。それなのにそんなに高かったのです。先生も困惑していました。
これらの測定器が口臭を正確に測っているとはいえない、と本田先生はおっしゃっていたと思うのですが、アテインで測って数値が高いということは、やはり口腔内の問題、歯科的な問題があるということを意味するのですか。口の中の細菌のコントロールができていないということでしょうか。この機械はそのときの臭いだけでなく、臭う可能性も測定できるというのは本当ですか。その時は空腹時だったので、もう一度日を改めて測定することになりました。でも、アンモニアの値に空腹時とかが関係するのでしょうか。あれは口の中の細菌と関係するのではないのですか。
このところ自信をつけつつあったので、よけいに、この結果をどうとらえていいかわかりません。


RE:口臭測定の結果が最悪でした−1 名前:HONDA  9/20(木)23:21

そこの口臭外来は、アテインだけで口腔内ガスを測定しているのでしょうか?

アテインは口腔内ガスを測定してるのではありません。この機械はガス測定器ではありません。
あくまでも、口腔内に存在しているウレアーゼという尿素分解酵素の活性を測定しています。

一方「あるある大事典」で使用したのは、「ハリメーター」呼ばれる口腔内の揮発性硫黄ガス濃度を測定するガス測定器です。
今現在の口腔内の特殊な状況で作られている揮発性硫黄ガスだけの濃度を測定しています。
一応口臭ガスは口腔内で発生している揮発性硫黄ガス濃度に相関性があると言う根拠で測定されています。しかし、「ハリメーター」では、正確な口臭を測れていません。
全く呼気臭気は反映されていないし、、口の中のガスにしても揮発性硫黄ガス以外のガスは検知されないからです。

アテインという機械は、この欠点を補うものとして、揮発性硫黄ガスを産生する細菌数に相関性のある尿素分解酵素をもつ細菌数の活性を計る事で、間接的に揮発性硫黄ガスを産生する細菌数のレベルを推定する事によりその人の持つ潜在的な口腔内ガスのレベルを推定しようとするものです。

本来なら、「ハリメーター」の数値と「アテイン」の数値には相関性が無いといけないのですが、全く相関性が無いことがしばしばあります。
この現象は、「アテイン」はウレアーゼがあれば全てに反応するからです。口腔内に存在するウレアーゼが全て細菌由来であれば問題ないのですが、舌を磨きすぎている人の唾液には舌表面粘膜の脱落上皮細胞が多数含まれており、この細胞の中にもウレアーゼは含まれている可能性があります。又、食べたものの中にも含まれている可能性があり、必ずしも口臭につながる細菌のウレアーゼに反応しているとはいえないからです。
このようにして「ハリメーター」も「アテイン」も非常に特殊な口腔内条件の限られたガスの存在を示すもので、決して口臭を測れているのではないのです。

ましてや、どちらか一方で測定してみて、この測定結果から口臭があるとかないとか」は全くいえないのです。
したがって、これらの機械を「口臭測定器」と認識してしまうほうが勉強不足だと思います。

ほんだ歯科では、「アテイン」「ハリメーター」はもとより、口腔内の全てのガスを測定する機械や呼気分析装置なども使いながら、それでも確実な口臭測定は機械では難しいと判断しています。もちろん大学の研究で使われている「ガスクロマトグラフィー」と呼ばれる機械においても同様のことが言えます。

しかもこれらのガス測定器の測定条件として、前日から飲食を制限して喫煙も禁止させ、測定直前には十分な歯磨きを行ってからやらなければ正確には出ないのです。
しかし、前日から食事制限したり飲食を制限してかつ、測定前に十分歯を磨いてうがいしてから測定するシステムでは、出るべき口臭でも出なくなってしまいます。

だからあまりあてにできません。

>それなのにそんなに高かったのです。先生も困惑していました。

全く口臭がないのに、アテインの値が高く出る可能性は十分あります。口臭測定の前に食べたものや飲んだ物にも影響を受けます。又、測定前に十分歯を磨いたのでしょうか??

>アテインで測って数値が高いということは、やはり口腔内の問題、歯科的な問題があるということを意味するのですか。

口腔内に問題が無いこともあるしあることもあります。過信できません。参考程度です。
間違いなく言えることは口腔内にある程度の尿素分解酵素が存在してるという事は事実です。なぜ、尿素分解酵素が多いのかを推理していく事が重要です。アテイン値が高いからといって必ずしも口臭があるとも限りません。


RE:口臭測定の結果が最悪でした−2 名前:HONDA  9/20(木)23:22

>この機械はそのときの臭いだけでなく、臭う可能性も測定できるというのは本当ですか。

本当です。前述したとおりに口臭ガスを測らずに尿素分解酵素を測定しているので、それが揮発性硫黄ガスを産生している菌に相関性を持っている尿素分解酵素をもつ菌由来の尿素分解酵素だけを測定してる場合は、最大どのくらいの口臭が作り出せる能力があるかということが間接的にわかります。
でも、検出した尿素分解酵素が全て細菌由来とは言えず、官能検査結果や他の検査データ−を総合的に参考にして判断すべきです。単独では全くわかりません。

>その時は空腹時だったので、もう一度日を改めて測定することになりました。でも、アンモニアの値に空腹時とかが関係するのでしょうか。

空腹時口臭は呼気性口臭なので、ほとんど意味はないでしょう。

>あれは口の中の細菌と関係するのではないのですか。

口の中から起こる口臭ガスは、揮発性硫黄ガスです。揮発性硫黄ガスとつくる菌の数と、尿素分解酵素をもつ菌の数は相関関係があることが知られています。
それで、尿素分解酵素の活性を見て尿素分解酵素を持つ菌の量を推定しながら、間接的に揮発性硫黄ガスを産生する菌の量を推定しようとしています。
非常に間接的で回りくどい方法で、口の中から発生するガスのレベルを推定しているのです。

もちろん、口臭のガスを直接測っていないので、口臭を測定しているとはいえませんが相関関係を知ることは可能です。あくまでも参考程度としての利用価値です。
これは、ハリメーターにもいえることです。

でもほんだ歯科のように幾種類ものシステムの違う測定器を併用すると、ある程度のことは推定できます。
現在システムの異なる測定器を幾種類も使用している口臭専門治療のクリニックは世界でもほとんどないと思います。

>よけいに、この結果をどうとらえていいかわかりません。

このように、現在の口腔内ガス測定器は意味不明な数値を出してくることがあり、これだけによって判断すると患者さんに誤解を与えたり混乱を招く事になります。

鼻による官能的検査が最も信頼できます。

それほど気にしなくても・・・というか、全く無視していいでしょう。



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