ジャンプ競技の概要

ジャンプ台のサイズ別分類

昨年までK点距離で表示されていたジャンプ台の分類は、今年からHS(ヒルサイズ)を用いることになりました。

ヒルサイズWの決定は、K点からL点間の角度によって決定されます。
ノーマルヒルは角度31度以上。ラージヒルは角度32度以上。


フライング    185m以上
ラージヒル    110m 〜 184m
ノーマルヒル    85m 〜 109
ミディアムヒル   50m 〜  84
スモールヒル    20m 〜  49



大倉山ジャンプ競技場は,日本一の歴史を持つジャンプ台です。

大倉山ジャンプ競技場は,昭和7年1月に開場式を行い「大倉ジャンツェ」と命名されました。
規模は60m級のジャンプ台でした。
昭和27年に90m級に改修され,更に昭和45年には,72’冬季オリンピック札幌大会に向けて大改修が行われ「大倉山ジャンプ競技場」と名称が変更されました。規模は90m級でK点は110mでした。
昭和57年にはリフトが建設され,昭和61年にはFISのルール改正に伴いランディングバーンとカンテの改修が行われました。
平成8年には,FISのルール改正にあわせてジャンプ台プロフィールの全面改修を行い、規模はラージヒル・K点120mの世界有数のジャンプ台になりました。
平成9年には,サマーヒル化,ナイター照明完備,そして平成12年4月には,運営本部、リフト等の再整備事業が完了しました。

大倉山ジャンプ競技場は、ラージヒルで、HS 134mです。


大倉山ジャンプ競技場のプロフィールは次のようになっています。

アプローチは全長101mでそのうち助走路は94m,最大斜度35度,カンテの斜度は−11度,高さは3.3mになっています。
着地斜面は全長202.8mで最大斜度は37度です。P点(標準点)は100m、K点(極限点)は120mです。選手が停止するためのブレーキングトラックは100mもあります。

ジャンプ台全体の大きさは,全長368.1m,標高差133.6m,斜度長403.8mです。



宮の森ジャンプ競技場のプロフィールは次のようになっています。

宮の森ジャンプ競技場は、ノーマルヒルで、HS 98mです。
改修後はHS 100mになります。

アプローチは全長92.4mでそのうち助走路は86m,最大斜度36度,カンテの斜度は−10度,高さは2.33mになっています。
着地斜面の最大斜度は36度です。P点(標準点)は70m,K点(極限点)は90mです。
選手が停止するためのブレーキングトラックは100mもあります。




ジャンプ競技はこうして順位が決まります。

ジャンプ競技は遠くへ飛んだ選手が勝つわけではありません。もちろん遠くへ飛ぶことは大切ですが,美しく飛ぶことも大事です。

飛んだ距離と飛ぶときの型を点数にして,合計点で順位を決めるのがジャンプ競技です。


1.飛距離点はこうやって算出します。

大倉山ジャンプ競技場は、K点が120mのジャンプ台です。このジャンプ台では120m飛ぶと飛距離点は60点となります。
120m以上飛ぶと1mにつき1.8点加算されます。125m飛んだ選手の飛距離点は,60点+(5m×1.8点)=69点となります。
逆に120mまで飛べなかった場合は、1mにつき1.8点減点されます。
115m飛んだ選手の飛距離点は,60点−(5m×1.8点)=51点となるのです。

宮の森ジャンプ競技場は,K点が90mのジャンプ台です。このジャンプ台では90m飛ぶと飛距離点は60点となります。
90m以上飛ぶと1mにつき2.0点加算されます。
95m飛んだ選手の飛距離点は,60点+(5m×2.0点)=70点となります。
逆に90mまで飛べなかった場合は,1mにつき2.0点減点されます。
85m飛んだ選手の飛距離点は,60点−(5m×2.0点)=50点となるのです。

2.飛型点は次のように採点されます。

飛型点は,5人の飛型審判員によって採点されます。1人の審判員が1人の選手の1回のジャンプにつける点数は20点満点です。
5人の審判員がつけた点数は最高点と最低点を除き,3人の審判員の点数を合計して飛型点となります。
A審判が19点、B審判が18.5点、C審判が18.5点、D審判が18点、E審判が17.5点
と点数をつけた場合,A審判の19点とE審判の17.5点を除き,B審判,C審判,D審判の点数の合計55点が飛型点となります。


3.順位はこのようにして決まります。

飛距離点と飛型点の合計が1人の選手の得点で,2回ジャンプ競技をおこない,1回目の得点と2回目の得点を合計して順位が決まります。