sfの猫日記
気がついたら、うちの部屋で繋いであるラヤがのひもが外れて自由になって
いました。幸いにしてこの部屋は網で出入りを制限してありますから、逃げ出
して喧嘩という事態にはならなかったんですが。
解き放たれた喜びからかしばらく駆け回ったあと、いつもは行けない場所に
すわりこんで他の猫を眺めていました。
そうこうするうちに、網越しにラヤの前に白黒ぶちのオスの子猫のター坊が
やってきて、甘えるように鳴きながらこてんこてんと転がっていました。母親
に甘えるような声だったので、よく乳にしゃぶりついているリキとラヤとを取
り違えたのかもしれないと思ってしまったくらい。妙に気分よさげに甘えてい
るのをみて、ラヤは不思議そうな顔をしていました。
で、その次。オス猫で小柄な苛められっこのネロがやってきました。こやつ
は他の猫をみかけると威嚇する傾向があって、苛められるのもそのせいなのか
もしれない。逆に苛められるからどの猫にも威嚇するのかもしれないけど。
あんまりうるさく言われるのでラヤのほうも興奮してしまい、網越しに喧嘩
が始まりそうだったのでラヤに私が近づいたら、噛まれちゃいました。幸い足
首の前面だったので牙が引っ掛かって切れた程度でしたが、あとからだらだら
と血が流れつづけて座りにくくて難儀しました。血の出る割には痛くなかった
んですけどね。
心地好い眠りが喧嘩の声で妨げられた。すぐ近くだ。……まさかラヤが出た
りしたんじゃないだろうなぁ……私のミスだとまずい。そう思いつつとりあえ
ず上掛けを引っ掴んで飛び出す。眼鏡も掛けずに。まだ寝てから二時間もたっ
ていなかったんで、頭がぼけていたのかもしれない。
事実上まともに周りは見えていないけど、勝手知ったる自宅である。さすが
に問題は無い。隣の部屋に駆け込むと二匹がもつれ合って互いに噛み合ってい
るようなので、声をかけて引き離そうとした。……見えない。なんか白いもの
が動いているとしか分からなかった。いやはや、眼鏡が無いと何もわからんの
ですな。
とりあえず片方が逃げていって、もう片方は紐でつながれているらしく追い
かけられなかったので、喧嘩は終わりました。
あとで確認してみるとリキにネロが噛まれていたみたいですね。狙われてい
るのが分かっているのに、うっかり近づいたネロが迂闊だったという気がしま
す。ちなみに現場には白と黒の毛がいっぱい落ちていまして、激しく噛み合っ
た様子がうかがえます(目の前なのに見えなかったんだよな)。数日間は撫でな
いように気をつけないとね。
特に三日のはなしというわけでも無いんですが……蚤取りをしていて思い出
したので。
だいたいにおいて野良猫には蚤が多いものですが、しばらく成猫になってか
ら飼うということが無かったせいか蚤のことをうっかり忘れていました。チコ
とマリーの蚤取りを忘れていたんですな。
で、そのうちにマリーと遊んでいたら黒いものが毛に挟まっているのに気が
ついて、それが蚤の糞だと思い当たった。あわてて毛をかき分けて見るとたし
かに蚤がいた。うちの猫からは根気よく蚤取りをして根絶してあったんですけ
どね。
そして櫛を入れてみますと、まあ居るわ居るわ。十数匹の蚤を見つけ出して
つぶす羽目になりました。慌てて調べてみますと、同室の猫にも数匹のみが見
つかりました。タマだけは清潔好きでいつも身体を舐めてばかりいるせいか、
蚤は一匹も見当たりませんでしたが。
私が寝ていたときのことですが、最年長のメス猫であるタマが尿をポタポタ
とたらして歩いていたようです。母が慌てて腎臓がやられたのかと病院に連れ
ていきました。で、日曜日なので今までのかかりつけの医者とは別の医者に連
れていったんですが、今までの経緯などから見て癌が腎臓に転移したのではな
いかと言われました。
ガナガナに痩せて、撫でるとごつごつと骨ばって、食べても下痢ばかりして
いたので癌だろうとは予想してはいたんですけどね。残念です。取り合えず余
生は外に出して遊ばせてやろうという母の判断は正しかったわけですかね……。
ただまあ、今のところは食欲は旺盛で元気ではあります。一時期食欲が無く
てどうしようも無くなったときもありましたが、一応回復はしているんですよ
ね。長生きして欲しいと思っています。
今日は涼しいなぁと思いつつ猫とあそぷ。久しぶりにムクを撫でてやったら
大量の毛が抜けて、やはりオス猫ってのはあまり体をなめないんだなぁと再確
認しました。しかしムクは名前に反してやたらと痩せていますね。あまりたく
さん食べないせいでしょうけど、撫でていてごつごつと骨が感じ取れる。
それに比べて……とおもってマリーのほうをみると、記憶にあるよりも太っ
ているような気がした。撫でまわして蚤を探したりして、寝転がらせてるみる
と、確かに太っている。
飼い猫同然になって定期的に豊富な食餌を与えられるようになったというの
が最大の原因だとは思いますが、去勢をしてホルモンバランスが崩れているの
かもなぁと思ってみていました。
6日分はキャンプに行っていたのでお休みしました。
そのキャンプのあと、一部メンバーが私のうちに来まして、わさわさと本を
読んだり疲れて横になったまま寝いったりしておりました。
で、二ヶ月近くぶりの大規模な来客には猫たちも驚き慌てて逃げ惑っており
ました。以前は来客にも恐怖心を示さなかった子猫三匹も逃げ惑っておりまし
た。メスの子猫やネネといった一部の猫はどこに隠れたかも分からないくらい
でした。
そして夕刻になって数名帰投するとき、階段を降りていくと裏庭のほうから
えらく潰れたような猫の鳴き声がしました。母が見に行くとなんと紐に繋いで
ベランダに出していたレミが空中から首をつった状態でぶら下がっているとの
こと。急いで二回に戻って紐をほどいき、救出しました。幸い見た目は怪我も
無いようですが、骨や気管などに問題が生じている可能性があるので、隔離し
ておきました。おそらくは階段を大勢が降りる音に脅えて飛び降りたのではな
いかと思われます。
変換コネクタの接点が死にかけのキーボードを叩いて、更毬さんと語り部の
サプリメントを作成して、疲れてそこらへんで横になっていたときのこです。
あとで確認するとキャンプ時に少しだけ焼けた背中がやけど状態になっていた
のですが、寝転がると痛くて落ち着いて寝ていられなくて、顔をあげてディス
プレイのほうを眺めたときのことです。突然、ディスプレイが真っ黒になりま
した。
私はスクリーンセイバーも省電力機構もオフにしてあるので、こんなことが
起こるはずはないのだが……壊れたのかなと思いつつ、良く見ますと、ラヤが
電源スイッチつきタップのスイッチの上にのしかかって、電源を落としていた
のでした。のけようと思っても退かず、なにやら電源タップが気に入った様子。
幸いファイルの破損などは無かったので良かったのですが。
来客がすべてかえった今日、ラヤのやつと遊んでいたら、また噛んだ。
来客が多いあいだは少し脅えて隅っこのほうに逃げようと努力していて、撫
でてもほとんど反応しなかったのにね。客が一人になってはじめて、甘えてみ
せたり、擦り寄ってみたり、鳴いてみたりしていました。そして、客がいなけ
れば遊んで、噛む。
やはりラヤは、がぶりと血がでるほど噛んだり、爪で皮膚を引き裂いたりす
ることを親愛の表現だと思いこんでいるようですね。
単身赴任で釧路にいた父が帰宅したので、猫の配置替えをした。結果として
一階には12匹もの猫がうろちょろするという見ていて圧倒される状況が展開さ
れております。
幸い、いつのまにか喧嘩もしないようになっていたので、大きな問題は起こっ
ていないようである。せいぜい、遊んでかけまわっていて高いところに飛び乗っ
たら、別の猫が既に居座っていたのでびっくりして、思わず落ちてしまったり
といった事態が発生した程度でしょうか。
最近は便もしっかりするようになり、以前同様に他人の食事も奪う食欲旺盛
ぶりを発揮していたので少し安心しかけていたタマでしたが、昼飯のときに見
てみると、横腹が突き出るように膨らんでいたのでびっくりしました。
ちょいと慌てましたが、そのうちに治まったみたいです。単なる食べ過ぎな
のかも知れません。
ちなみに、以前書いていた頭の毛が抜けるという現象は、どうもカビが原因
みたいです。シラクモのようなものなのでしょうかね?
他の猫が追っかけあいをしている音や声を聞いて、ラヤが不満気に訴えてき
た。網で隔離されている以上は安全なので、とりあえず放してやる。部屋中を
うろつきまわっていた。
しばらくして、リリーとター坊が追っかけっこをしている時、ラヤが興奮し
たうえに脅えたのか逃げだした。ちょっと撫でてやると、噛みつく。いつもよ
り噛むまでの反応速度がはやくなっていた。
あげくに、人の掛け布団を爪を立ててもんで、甘えている。童心に帰ったの
だろうか。とりあえず他の猫の須方が見えるのは刺激になって良いことらしい。
その後もネロが網で遮られているのをいいことにトミーたちの部屋へむかっ
て威嚇して、放っておいたらラヤにも威嚇していた。ラヤも最初は大して気に
していなかったけど、そのうち気を出して網をさかいに尻尾を太くして睨みあ
いはじめたので止めさせました。
遅めの昼飯を作りに階下に降りる途中、窓の外が暗くなっていることに気が
ついた。これは一雨来るかな……と思いつつも台所に入り、邪魔しのネネとネ
ロを追いやって食事の準備をする。その途中で雨が降り出した。
猫に食べられるとなんなのでとりあえず準備してから、自室に食事を持ちこ
み、急いでベランダにでる。えらい雨である。干してあった洗濯物が雨で叩き
落とされていたほどだ。取り入れる作業だけで水につかったようにずぶ濡れに
なる。
とりあえず洗濯物を屋内に確保したところで、次は戸締まり。雨が入ってく
ると木が腐るし、猫たちは水が嫌いなのでたいへんであるからだ。強い雨足で
部屋のどこかに隠れてしまった猫もいるようである。子猫たちの姿が見当たら
ないから。
あとは外に出している猫の処置だなと思っていると、おりよく鳴き声がした。
ミイである。さっそく扉を開けて呼んだのだが、私を恐がっているのか入って
こない。もともと私とは仲がよくないのですが、この間帰ってきた父との混同
からか今まで以上に逃げているようである。結局三回鳴いて三回開けたものの、
ミイは家には入ってこなかった。
同様にチコも入ってこなかったのですが、タマはちゃんと入りました。台所
の勝手口を開けてみると、なぜかそこにおいてあった缶詰をぱくぱくと食べて
いたので呼んだのですが、食べおわるまでは入ってくれなかったのですが……。
タマは昔のように大喰らいに戻ったようです。
なんかラヤのやつ調子が悪そうな眼つきでこっち見ているなぁ、風邪なのか
なぁ、扇風機にずっと当たっていたせいかなぁ、などと思っていたら、いきな
りでっかい毛玉を吐きました。私の親指ほどの太さので10cm以上でしたから、
えらくでかい。こんな毛玉が有ったら気分も悪いだろうとは思いました。
猫はよく体を舐めていますけど、あれで胃の中に毛玉を貯めこんでしまうこ
とは良くあるんですよね。普通は草などを食べて吐き出します。ラヤはそうい
う光景を見かけなかったなぁとおもったら、長い事貯めていただけだったんで
しょうかね?
最近になって、ラヤのやつが私が寝ているあいだはテーブルに寝るようになっ
た。このテーブルとは、こたつの布団をとってパソコンの前においたものです。
起き出してパソコンの電源を入れてからも、なかなかどいてくれないくらい、
テーブルの上が気に入っているようです。
もともとネコはこういった少し高いところが好きなのもありますが、下に空
間が開いているのでテーブルの上は布や畳の上よりも冷たいし、窓の位置に近
いので風も吹きやすいというメリットがあります。ネコは涼しいところを知っ
ているというわけですね。
ラヤ以外の猫たちも、昼間はテーブルやそれに類するものの上で転がってい
ます。今日の場合には、トムとトミーが二階の別室の大型家具調こたつの上、
ネロが階段の上、ネネが台所のテーブル、ター坊が二階の廊下の本棚の上、ム
クと名無しのメス猫が応接間のテーブルの上にいました。他の猫は、板の間や
廊下などで転がっていました。
13日には雨が降っていたので外にでた猫を入れてときにも入らなかったミイ
ですが、あれってもはやうちの飼い猫とはいいにくいかも知れない。
食事のときくらいしかみかけないあたりは、チコよりも野良っぽいかも知れ
ない。マリーなんかは完全にうちにいついちゃっているから飼い猫といったほ
うが正しそうだけど、ミイはうちの飼い猫といえるんだろうかと思ってしまい
ます。
猫リストの分類は、そろそろ変更したほうがいいのかなぁ。飼い猫16に野良
2とでも。
最近ラヤを毎晩紐から放してやっているせいか、味を占めてしまったようで
す。昼間っから放してくれと訴えてくる。とりあえずそれには応じていないん
ですけどね、今のところは。
で……、ラヤは放してやると窓から外を眺めているというのが定番だったの
ですが、最近は夜が寒いせいか、布団や布の上で寝ています。今日に至っては、
私のタオルケットにくるまって寝ている始末。さすがに口元に来る可能性のあ
るものもので寝られてしまうのは困るので、排除しました。
冬場は人の布団に潜りこんだりもしていたので、布団で寝たがること自体は
不思議は無いんですけど、猫にとっては最近の寒さは応えるのかなぁ? 体が
小さいから熱の保持能力が人間よりずっと低いのは確かですが。
リキが二階に移動されました。一階ではやかましかったのと、母の服が色々
とおいてあるので、汚されたり傷つけられたりするとまずかったからです。父
が居ないあいだは父の寝室に置いておけばいいわけで、一階に降ろすまでは二
階にいたんですよね。だから単に元の場所に戻されただけという事ですか。
で、二階のリキの居る場所は私がバソコンにむかっている姿が見えるところ
であり、かつ縛られているラヤの姿も見える場所です。おかげで私がバソコン
にむかうと訴えるように鳴き出したりしました。発情期の雄並みの声で、非常
にやかましい。
そんなに鳴いているくせに、私が近づくと脅威を感じるのか、逃げ出すんで
すよね。紐で首を傷めるのではないかと心配になるくらいの逃げっぷりです。
とりあえず捕まえて撫でまわしてやると、これはこれで安心するのか甘えて
きます。ラヤやトミーとは違い、体が固くしまっているのでなんか撫でていて
もごつごつとしていて、しかも小さいので今ひとつなでがいは無いのですが。
しばらくして畳で横になって呼んでみると、これがまた凄い。人の上で丸く
なったり転がったり、体を舐めたりして積極的に甘えているんですな。ラヤだ
と体が大き過ぎて、私の体格でも体の上で甘えさせるのは難儀ですが、リキ程
度のサイズだとこうやって遊ばせられるんだなぁとおもしろく感じました。
なにが涼しいのだか分からないが、起きてみるとラヤがケーブルの上で寝て
いた。パソコンの背後の錯綜したケーブルの上である。もしかするとファンの
関係で涼しいのだろうか?
とりあえずキーボードの接触を無理矢理回復させて、取れた端子を差しなお
し、愛機を起動。今回は早くもうまく動作している。めでたい。
しかし……今後も味を占めてケーブル上で寝るようなことがあると困ります
ね。今回は良かったけど、今後は断線などの原因になりかねませんし。どうし
たものだろうか。
近親相姦をはじめとした異常な性行動は、べつに人間の専売特許ではありま
せん。動物でも良くあります。特に、飼われている環境下では良く起こるよう
です。
うちでも最近ネロがネネにアタックしております。首筋を後ろから噛んで体
を押さえ、そのまま後ろから迫る。まだネネは発情期ではないようで、嫌がっ
て声をあげていますが、その割にはあまり逃げないんですな。ネロは紐でつな
いであるから、嫌なら離れたところで寝ていればいいんですが。
そろそろ、避妊手術をしないとまずいな……。
久しぶりに猫たちの体重をはかってみることにしました。体重計はそんなに
面積が広くは無いし、猫たちもなかなかじっとしてくれないので、体重をはか
るのは大変です。持って乗って人間の体重を引く方法もありますけど、体重差
が大きいので精度よくはかるのは大変です。
では、六月八日からの変化を年長順に見てみましょう。
タマ:3.5kg→3.5kg
ラヤ:6.8kg→7.5kg
トム:7kg→7.5kg
トミー:8kg→8.5kg
ムク:未測定→4kg
ミイ:4.8kg→5kg
ロミ:4kg→4.5kg
レミ:未測定→4.5kg
リリー:3.3kg→4kg
リキ:3kg→3.8kg
ネネ:3.1kg→3.5kg
ネロ:3.1kg→3.5kg
名無しのメス子猫:1kg→2.5kg
ター坊:1kg→2.5kg
マー坊:0.8kg→2.5kg
まだ成長期と思われる若い連中はまだいいけど、みんなして体重が増えてい
るってのはなんなんだろうか。夏バテで痩せていないかと心配して体重をはかっ
たんだが……。やはり、夏バテ防止にと思って缶詰を多めに与えていたのがま
ずかったんだろうなぁ。(苦笑)
体重が現状維持だったのはタマだけですね。痩せ過ぎて大丈夫なのか心配な
くらい骨ばっていても、ちゃんと3.5kgを維持しているのが不思議です。
最近、子猫たちは今まで以上にネロのおっぱいを吸いにいっているような気
がします。ネロは雄なんですがねぇ。
子猫達もかなり大きくなってきているので、さすがにネロも痛がって追い払
うことがあるようになりました。たいてい爪をたてて吸うので、かなり痛いん
だと思います。腹は毛も少ないしね。
ネロがこうして子猫達の甘えるのを許容しているのは、もしかすると自分も
甘えん坊だからかも知れません。私が他の猫と遊んでやっているのを見ると凄
い声で鳴いたりすることがありましたし。ネロが私に甘える甘えかたと、子猫
達がネロに甘える甘えかたは良く似ているんですよ。頭から突っ込んできて、
身体中こすり付け、しがみつき、頭をすりつけて転がったりする。甘えさせて
いて楽しいんですが、やっぱり長いこと甘えられると疲れます。ネロが追い払
うことがあるのも分かるような気がする。そういえば、ネロもわたしの手を加
えたりしているけど、やはり乳が欲しいんだろうか。
台所で食事を取っていると、メスの子猫がうろちょろして遊んでいました。
遊び道具は、エプロンです。なぜだかはわかりませんが、ぶら下げてあるので
猫にとっては恰好の遊び道具になっているんですね。宙に浮き気味だからちょっ
と触っただけでも反応して動くし、ビニール製でそれなりに重量があるから手
応えがあって遊びやすい。さらにポケットにもぐりこもうとしたり、紐にじゃ
れついたりできるので色々な遊びかたが出来るようです。
他の子猫はエプロンで遊んでいる様子が無いんですけど、これは好みの問題
なのか、単にメス猫だから狩猟的遊びが大好きなのかは良く分かりません。
今日はいつもは網にかこまれた部屋に閉じ込められている(といっても紐で縛
られていないし、六畳を四匹で使っているんだから問題ないと思うが)うちの、
メス猫のレミとロミを一時的に部屋から出してみた。オス猫のトムとトミーは
なにが起こるか分からないので出さないことにした。
しかし、レミもロミも恐がりですね。たしかにしばらく別の部屋にいたとは
いえ、網越しには会っていたのに、出してやるともう恐がって逃げ惑う。以前
来客が来たときのようないきおいであちこち駆け回り、高いところに逃げ込み
ました。
もともとあとから来た猫をいじめたりするから隔離されていたんですけど、
いじめるのは恐怖心からだったんでしょうね。ネコはあまりたくさん一緒にで
きないんだなぁと再度思いました。
昼飯(事実上の朝飯)を食べようと思って階下に降りてうろうろしていると、
玄関で紐に縛られているネロが変なところに居ました。
もともと玄関にはネコを外に出さないで玄関のドアを開け、風通しをよくす
るために玄関用の網戸を設置してあったのですが、いつしか猫の爪で網が引き
裂かれ、使い物にならなくなったまま放置されていました。ちなみに他の網戸
が無事なのは、ひとえにステンレス製の網戸というあまりみかけない代物を使
用して居たからに過ぎません。家を作る際に父が商社で鉄鋼線材部に居たため
にこんなものが使用されているようですが、これが普通の網戸であれば何度も
張り替えなければならなかったはずです。
さて、本題のネロが居た変なところとは……網戸の上でした。網戸は最近の
住宅にときどきあるアコーディオン式の雨戸と同様に、縦に二つに折れて開く
ような仕様になっていて、少し折れて不安定ながらも足場ができた上にネロが
立っていたのです。
数日前、完全に網戸を折っていたときに、紐を網戸の折れて出っ張った部分
に引っ掛けて、ひどいめに合っていたと母に聞いたのを思い出し、良く見ると、
網戸の破れた部分から外に出ようとしていたために、このまま飛び降りると首
吊りをするような体勢になっていました。これまでの経験からして普通の猫の
体重であれば首吊りは怪我にもならないようだというのは分かっていたものの、
放置していたら危険なのでいったん紐をはずして抱きかかえ、降ろしてやりま
した。あまり抱え込まれるという体勢は好きでないらしく、じたばた暴れて爪
をたててきて少々痛かったものの、ネロは小柄だし雄なので爪もむやみに鋭く
もなく、逃がさずに済みました。
もはや涼しいとは言えないほど気温の下がった一日でした。夜間はことのほ
か寒く、窓をすべて閉めても足りないほどでした。まあ、半袖半ズボンで無け
れば平気だったとは思いますが。
朝方になっていつものように眠りにつこうとすると、ラヤが近づいてきまし
た。ここ数日は紐から放したまま寝るという危険な事をしていたのですが、そ
れが良かったんでしょうか。何となくタオルケットでくるんでやると、気持ち
よさそうに寝はじめてしまいました。
どうやら独り寝は寒かったようです。猫は人間よりも小型な抱けに放熱効率
も良いので、寒さには弱いんですよね。 ラヤは7.5kgと比較的大きな猫だとは
いえ、寄り添う猫も無いない状況では寒さがこたえたのでしょう。結局もぐり
こんだまま、私が電話の音で目がさめて階下に降りるまで身動き一つしていま
せんでした。
昼間になっても雨が降り、寒いままの一日。猫たちはみんなじっとしたまま
動きまわろうともしていませんでした。(食べ物を要求するときを除く)
トムたち四匹は、四匹がぎりぎりで収まるサイズに畳まれた毛布に集まって
寝ていましたし、子猫達もリキによりそって寝ていました。
そんな中、ミイは外にでたり入ったりをくり返していました。寒くても他の
猫がいっぱい居るところよりは外のほうがいいようです。
トムとトミーがなにやら威嚇しあっているので止めるために部屋に入った。
紐で固定された網によって閉鎖されているので、出入りするのはなかなか面倒
であるが、声では止めなかったのではしかたが無い。
とりあえず撫でてやればどちらも畳でごろんと転がって、ごろごろと甘えて
くる。トムが7.5kg、トミーが8.5kgと雄大な体格なので、わたしの手でも撫で
がいがある。普通の連中だと小さ過ぎて撫でるだけで体が動いてしまうのだが、
こいつらであれば問題ない。
畳の上であぐらをかいて部屋に居る四匹――オス猫がトムとトミー、メス猫
がレミとロミ――を撫でまわす。もともと人間のそばに居たがるたちなのに、
普段人間の居ない部屋に閉じ込められているせいか、人が来ると徹底して甘え
るのだ。
そこら中で丸くなったり互いにひたすら舐めあったりしているのを眺めてい
ると、子猫のター坊が網の向こうの廊下にやってきた。こちらをじっと見ては
入りたそうにしている。普段接触が無いだけにどういうことになるかは分から
ないが、とりあえず入れてやった。
慎重に匂いをかぎつつ入ってくる。そこにトミーが手を出した。ときどきあ
ることなのだが、おそらくおもちゃかなんかと勘違いしているのではないだろ
うか。
トミーのやつをしかってやると再度ター坊が進入。つかつかと奥地まで入っ
ていってレミなどと鼻を突き合わせて匂いの確認をやっている。とりあえず、
レミの側としてはあまり仲良くなりたくも無いようで、そそくさと去った。
そのあとしばらくは、網の付近でター坊が網にじゃれついていたのですが、
わたしも飽きてきたので外に出しておきました。
ぼんやりと寝ながら本を読んでいたときのこと。なにやら誰かが威嚇してい
るようなので部屋をでると、リキだった。臆病もので子猫以外の猫とは相性が
悪いので紐で縛って二階に置いているんですが、彼が威嚇しているようです。
おそらく下の猫が来たんだろうと思って見に行くことにしました。
あまりにしつこく威嚇しているので、下から母も上がってきます。どうもミ
イが来たようです。リキがベランダに威嚇しているところからして、ベランダ
にでているのでしょう。ミイもリキ同様にあまり他の猫が好きではないようで、
最近はすぐに外にでたがっています。食事も終わって出たがったのを母が出さ
なかったので、思い余って二階に来たのでしょう。
その後めでたく、ミイは母に抱きかかえられて下に連れていかれました。も
ともとミイはだかれるのが嫌いなネコなので、殺されそうな声でギャースカわ
めいて暴れていましたけど、母も慣れているので逃げられなかったようです。
とりあえず喧嘩にならなかったのでめでたい。
夕飯は鶏肉の空揚げ。いつもどうりに一部の肉は煮込んで猫にあげたらしい。
私は鶏肉も好きなので猫の分と取り合い状態だったりします。
その鶏肉、うちの最年長のメス猫タマにもあげたそうですが、吐いたんだそ
うな。タマは食欲は旺盛だけどがながなに痩せてしまっていて、体調は一進一
退をくり返しているんですよね。吐いてはなんにもならないので、食べたがっ
たけどタマにはそれ以上はあげませんでした。
そして私の食事の番。つらつらと食べていると、タマがテーブルに乗ってき
て空揚げをを奪おうとします。この元気なら当面は大丈夫かなぁと思いつつも
空揚げを防衛しつつ食べていると、さすがに面倒になったのでテーブルから降
ろしました。最近のタマは行儀を気にせずに人間の食べ物のところに突進する
傾向があるんですよね。なぜなんだろ。
取り敢えずある程度食事も進んだころ。手の汚れるものを食べたので、すぐ
後ろにある洗い場で手を洗いました。タマが虎視眈々と狙っているので、ごく
短時間だけ後ろを向いていたつもりだったのですが……。
振り向くとタマが空揚げの近くに居ました。さっさと追っ払い、何とか大丈
夫だったかなと安心していると、タマが何かを食べはじめました。確認をしに
いくと、空揚げをくわえて逃亡していたことが発覚。あまりに見事だったので
そのまま食べさせてやることにして、私も食事を再開しました。
タマ(と私)が空揚げを食べていると、他の猫がぞろぞろとタマのところにやっ
てきました。食べ物をもらっているのだと勘違いしたようです。タマのまわり
にぞろぞろと十匹ばかりの猫が集まる様子は、池の鯉に餌をやったときを連想
させる光景でした。
最終的に隙を見てタマから名無しのメス猫が一部を奪って逃走、私の椅子の
下で食べていました。食べ残したものは、そのうちやってきたタマが食べてい
ました。
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