sfの猫日記:1997年4月分
野良猫だがうちの近辺に居ついていた野良猫が居た。顔がごつくてお世事に
も可愛げがあるとはいえない大猫だったが、慣れると甘えてくれるので結構気
に入っていた。母が家の横にダンボール箱で小屋を作ってやってからは、外に
居るということを除けば、うちの飼い猫同然になっていたといえる。
そのトラが姿を見せなくなってから、もう二週間になる。これまでにも多く
のネコを見てきただけに、あまり生きているとの期待はしていなかった。そし
て本日、ついに段ボールを撤去したところであった。
当日の9時近く、台所にて私としては遅めの晩ご飯を食べているときのこと
である。勝手口のほうからネコの鳴き声がした。懐かしい、少し潰れたような
鳴き声。トラである。
かなり痩せたようではあるが、ちゃんと生きている。めでたいことである。
怪我をしてなければ、またあとで撫でてやろう……。
少し前まで、リキとマー坊とは母子のように仲良くしていました。どちらも
雄ネコなんですけどね。
しかし……さすがにいつまでも蜜月は続かないもので。ター坊が発情しだし
たらしくて、リキに喧嘩を吹っ掛けることがあるようになりました。最初はそ
れでも、じきにまた仲良くくっついて寝ていたのですが……ここ数日は、取っ
組み合って喧嘩をするありさまです。リキは手術もしていないのに淡白なんで
すが……。
しかたがないので、ター坊とリキとを引き離すことにしました。どちらも臆
病ものなので隔離してあったんですが、ター坊は(見ていられるあいだは)他の
ネコと同じ部屋に入れることにして、普段は廊下ということになりました。小
便を水たまりができるほどする悪い癖があるので、あまり廊下などに出したく
は無かったんですがね……。
とりあえず、やかましく鳴きあうので、寝不足になってます……。
ラヤが足首にしがみつくと思いきり噛付いた上に爪をたてきた。けっこう深
い傷で、血がどくどくと出てくる。皮膚はささくれ立ち、ぼろぼろ。
……メモだけして状況が残ってないんですが、なんでだったんだろ。
いつもは閉じこめてあるトミーが、つっかい棒をゆるめて部屋から抜けだし、
廊下に出た。マー坊を追いかけ、私の部屋の前で取っ組み合う。
とり押さえに出たはいいものの、私が出てくるときにきちんとしめなかった
らしく、ラヤまで部屋から出てこようとした。右手で興奮して噛付こうとする
ラヤを押さえ、左手で喧嘩している猫を引き離す。なかなかの難題である。
結果、また、足がぼろぞうきんにされてしまった。
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