sfの猫日記:1997年4月分


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sfの猫日記:1997年4月分


1997/04/05:トラ、帰る

 野良猫だがうちの近辺に居ついていた野良猫が居た。顔がごつくてお世事に
も可愛げがあるとはいえない大猫だったが、慣れると甘えてくれるので結構気
に入っていた。母が家の横にダンボール箱で小屋を作ってやってからは、外に
居るということを除けば、うちの飼い猫同然になっていたといえる。
 そのトラが姿を見せなくなってから、もう二週間になる。これまでにも多く
のネコを見てきただけに、あまり生きているとの期待はしていなかった。そし
て本日、ついに段ボールを撤去したところであった。
 当日の9時近く、台所にて私としては遅めの晩ご飯を食べているときのこと
である。勝手口のほうからネコの鳴き声がした。懐かしい、少し潰れたような
鳴き声。トラである。
 かなり痩せたようではあるが、ちゃんと生きている。めでたいことである。
怪我をしてなければ、またあとで撫でてやろう……。


1997/04/06:いつまでも子猫にあらず

 少し前まで、リキとマー坊とは母子のように仲良くしていました。どちらも
雄ネコなんですけどね。
 しかし……さすがにいつまでも蜜月は続かないもので。ター坊が発情しだし
たらしくて、リキに喧嘩を吹っ掛けることがあるようになりました。最初はそ
れでも、じきにまた仲良くくっついて寝ていたのですが……ここ数日は、取っ
組み合って喧嘩をするありさまです。リキは手術もしていないのに淡白なんで
すが……。
 しかたがないので、ター坊とリキとを引き離すことにしました。どちらも臆
病ものなので隔離してあったんですが、ター坊は(見ていられるあいだは)他の
ネコと同じ部屋に入れることにして、普段は廊下ということになりました。小
便を水たまりができるほどする悪い癖があるので、あまり廊下などに出したく
は無かったんですがね……。
 とりあえず、やかましく鳴きあうので、寝不足になってます……。



1997/04/11:噛み猫の脅威

 ラヤが足首にしがみつくと思いきり噛付いた上に爪をたてきた。けっこう深
い傷で、血がどくどくと出てくる。皮膚はささくれ立ち、ぼろぼろ。
 ……メモだけして状況が残ってないんですが、なんでだったんだろ。


1997/04/17:戦場は廊下なり

 いつもは閉じこめてあるトミーが、つっかい棒をゆるめて部屋から抜けだし、
廊下に出た。マー坊を追いかけ、私の部屋の前で取っ組み合う。
 とり押さえに出たはいいものの、私が出てくるときにきちんとしめなかった
らしく、ラヤまで部屋から出てこようとした。右手で興奮して噛付こうとする
ラヤを押さえ、左手で喧嘩している猫を引き離す。なかなかの難題である。
 結果、また、足がぼろぞうきんにされてしまった。



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