sfの猫日記:1997年7月分
トムが怪我をした。右の前足を傷めたらしい。捻挫か骨折かは不明。のちに
捻挫だったと判明した。
六畳間にトムたち四匹を入れて隔離してあるのだが、たまに外に出してやっ
ていた。
今回は階段の上、二回の窓の枠に飛び乗ってバランスを崩し、階段下まで落
下したようである。運動不足のせいであろうか、これまで一度も無かったよう
な大失態であった。
そもそもトムは怪我の多い猫で、交通事故でこれまで二回骨折をしている。
一度は顎の骨、もう一度は後ろ足であった。それでもしぶとく蘇ったあたり、
丈夫なのは確かである。
19時20分頃。日は落ちたがまだ暗くはなっていない頃のことだった。
ラヤがなにやらとなりの部屋を見つめているのに気がついて、良く見てみた。
ター坊がなにかで遊んでいるらしい。いつものごとく丸めた紙玉だろうと思っ
たが、色艶が変だった。チイと小さい声が聞こえた気がした。ネズミかスズメ
か……と思いつつ、素早く飛び出す。部屋の隅、扉の影に逃げ込んだようだ。
さっさとつかまえてみる。コウモリだ。
あまり動かないが、下につれていく。とりあえず地面に置いてみるが、飛び
立たない。これでは猫が来るとまずいということで再度移動させようとしたが、
今度はコウモリは必死の反撃、噛付いてきた。正直驚いたが、痛み自体は蚊に
食われたほども無い。あともまったく残っていなかった。
ばたばたと飛ぶコウモリを広告用紙で捉えて、高台に置いてやった。すると、
一気に飛んでいく。もしかすると、地面から飛ぶのは苦手というだけだったの
かも知れない。
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