静峰ふるさと公園(2011.05.02)

 水戸と郡山を結ぶ水郡線は、長い間不通になっていましたが、やっと通常通りのダイヤで運行するようになりました。 茨城県那珂市の静峰ふるさと公園は、水郡線の静駅から歩いて30分ほどの所にあります。静神社の傍の丘陵を利用して作られた公園で、日本さくら名所100選に入っている桜の名所です。
 2100本もの八重桜があり、例年なら八重桜まつりが開催されます。今年は、東日本大震災の影響で、桜祭りは中止になりましたが、行ってみると、ポツポツと花の下でお弁当を広げている人たちがいました。
 青空の下に満開の桜、時折の風で花弁が舞うおだやかな花見でしたが、静神社の灯篭の落下、屋根や塀が壊れた民家、亀裂や歪みのある道路、このあたりの大震災の揺れの激しさを実感しました。
 
静峰ふるさと公園
このあたりの桜は、25年ほど前に訪れた時とあまり変わっていませんでした。紅色の関山(カンザン)の林です。

カンザン
関山(カンザン)は、八重桜の代表選手。元、東京の荒川堤に植えられていたオオシマ桜系の品種で、桜の花の塩漬けに使われるのはほとんどこの花です。

イチヨウ
イチヨウ。1本の雌しべが葉化することからこの名前があるそうです。これも荒川堤に植えられていた品種で、関東地方に多く植えられています。

ウコン
ウコン。黄緑色の花で、散る前には薄紅色に変わります。遠目には目立ちませんが、傍で見ると品の良い可憐な桜です。

フゲンゾウ
フゲンゾウ(普賢象)。開花時に紅紫を帯びた葉が展開します。葉化した雌しべが普賢菩薩が乗っているゾウの鼻に似ていることからこの名前がついたそうです。室町時代から京都にあったと言われ、関東でもよく見かける品種です。


静峰ふるさと公園
静峰ふるさと公園は12haのひろびろとした公園です。八重桜が一番有名ですが、つばき、芝桜、つつじなど多種の花が植えられています。

静峰ふるさと公園
奥の左側の建物は休息もできますが、店頭で地元の農産物や加工品を売っています。桜の塩漬け、豆もち、切干大根を買いました。

静峰ふるさと公園公園の端っこです。公園の中にグラウンド・ゴルフ場がありますが、このフェンスの向うは普通のゴルフ場、森ビル経営の静ヒルズカントリークラブです。

静峰ふるさと公園
静峰ふるさと公園の八重桜の品種は関山、普賢象、イチヨウ、ウコンなどで、よくみられる品種なのですが、品種表示が間違っているものがいくつかあったのはちょっと残念。交通の便が良くないので、ほとんどの人は車利用ですが、公園はなだらかな丘陵地帯で、心地よい散歩ができます。