高遠城址公園と勝間(2011.04.24)

  3月11日の大震災で花を愛でる気分ではなくなりました。今年も桜は咲きましたが、余震は続くし、しばらくは非常を考えての行動が必要です。東京はもう葉桜になってしまいました。花見をあきらめようかと思っていたのですが、ガソリンの事情も改善したし、北の方ならまだよい花見ができそうと、思い立って、長野県伊那市の高遠の桜を見に行きました。Webでは2、3日前に散り始めの情報がでていました。前日の風雨で散ってしまっているかもしれないと心配でしたが、しっかり残っていて、穏やかな空のもとでよい桜を見ることができました。
 
高遠の桜と南アルプス
満開の桜の向うに冠雪の南アルプス。

大手門
高遠高等学校が昭和59年まで正門として使用していた高遠城追手門。高遠城址公園は、明治の廃藩置県で城が取り壊され、荒れ地になりましたが、旧藩士たちが桜を植樹し公園として整備しました。現在は1500本の桜があり、全国的な桜の名所となりました。

高遠小彼岸桜
高遠城址公園の桜は、高遠小彼岸桜という天然記念物に指定されているこの地固有の品種です。小彼岸桜は、彼岸桜と豆桜の交配種、ソメイヨシノより花は小さめ、少し濃いピンク色です。

高遠城址公園からの眺め
高遠城は平山城だったので標高は高くないのですが、眺望は素晴らしいです。

高遠城址公園の桜
南門の近く、信州高遠美術館付近でののんびりした花見。公園は飲食禁止ではないので、 ござを敷いての古典的な花見グループもたくさんありました。

三峰川
天竜川水系三峰川をせき止めて作ったダム湖、高遠ダム。

天守
元々、高遠城には天守閣はなかったそうですが、美術館の傍に小さくて細い模擬天守がありました。

勝間薬師堂シダレ桜
伊那市の勝間地区にある勝間薬師堂のシダレ桜。安政の頃、里人が植えた桜で、樹齢150年。8分咲きくらいでしたが、勢いのある樹形の良い大木です。

勝間の桜
薬師堂のシダレ桜は圧巻ですが、周りにもいい桜がたくさんあります。近くに「さくら」の名を冠したホテルがあり、勝間地区も観光客がたくさん訪れる桜の名所です。

勝間の桜
鳥居の傍の1本桜

勝間から望む高遠城址公園
勝間の丘から望む伊那市の桜。正面奥の大きな塊が、高遠城址公園の桜。

高遠小彼岸桜
満開の高遠小彼岸桜。これだけ、びっしりと花がついているのは環境と手入れの賜物だと思います。

勝間の桜とフェンス
立派な桜の周りは畑で、 前のフェンスはシカよけです。シカは2m位ジャンプできるのでこの高さでは足りなくて、バラ線も付けてありました。 「バラ線に気をつけてください」と、農家の方が声をかけてくれました。