山形県・置賜さくら回廊(2017.04.25) |
以前からさくら100選に入っている山形・南陽市の烏帽子山公園を訪れてみようと思っていましたが、山形南部の南陽市、長井市、白鷹町にまたがる全長43キロのさくらルートが「置賜さくら回廊」として観光開発されていることを知り、行ってみました。 この地域には、人々が昔から守ってきた一本桜が点在していて、これほど、国や県の天然記念物の桜がたくさんある場所は他にはないとのこと。 さくら回廊をめぐるのは、公共交通機関を乗り継いでというのは無理なので、JRの「やまがた・置賜さくら回廊をめぐる」日帰りびゅーパック(新幹線+JRバス)を利用しました。車は混雑していなかったので、レンタカーを借りて一泊すれば、もう少しゆっくり見物できたのにとの思いは残りますが、暖かい青空の下の満開の桜を堪能しました。 |
白鷹町にある道の駅「あゆ茶屋」からの眺め。「あゆ茶屋」は最上川沿いにあり、この場所は、山が迫って川幅が狭くなっているため流れが速く、日本一の簗場と言われているそうです。簗場とこいのぼりと桜、豊かな景色です。 |
「あゆ茶屋」のある白鷹ヤナ公園は駐車場スペースが広くいろいろなイベントに対応できるようです。昼食に食べたあゆがおいしくて、初秋の落ちあゆの時期にあゆを食べに来たいという思いに駆られました。 |
ヤナ公園にはいろいろな種類の桜があります。紅枝垂れ桜が青空に映えていました。 |
「十二の桜」、長井市の種まき桜とも呼ばれるエドヒガン。平安時代、薬師堂建立に関連して十二神堂がたてられ、そこに植えられた桜なので「十二の桜」というと説明書きにありました。この桜は、根生えの三代目だそうですが堂々とした立派な姿でした。 |
「薬師ザクラ」、白鷹町薬師堂の境内にあるエドヒガン。坂上田村麻呂が奥州征伐の時、手植えしたと伝えられ、樹齢1200年。高さ10m、太さ8m、県指定天然記念物。 |
右端が樹齢800年の「釜ノ越サクラ」、樹勢が衰え、いろいろ手を尽くしているようですが、今年はついに花芽を付けなかったそうです。真ん中のピンクの桜は、「釜ノ越サクラ」が受粉して実を付け、実生から育った2代目。左は、孫の3代目だそうです。「釜ノ越サクラ」は県指定天然記念物。 |
釜ノ越サクラの他にも桜はたくさんあり、満開。JRバスツアー客に最近、健康に良いとブレイク中の麹から作った甘酒がふるまわれました。 |
後の朝日連峰はまだ雪を抱えています。 |
「草岡の大明神サクラ」。坂上田村麻呂が蝦夷平定の戦勝記念に植えた5本の桜の一つという伝説があります。人里に植栽された単幹の桜としては国内最大。主幹は空洞化しているが、発達した不定根で維持されており学術的価値のある桜だそうです。エドヒガン、樹齢1200年、樹高18.8m、幹周り10.91m、枝張り東西27m。国指定の天然記念物。 |
「伊佐沢の久保ザクラ」、平成5年に作られた説明書きの横には枝一杯に花がついている写真がありましたが、現在は大分、樹勢が弱っているようです。坂上田村麻呂と地元の娘、お玉との恋伝説がある樹齢1200年のエドヒガン。 天保・弘化年間の頃は枝が四反歩も広がるところから「四反桜」という名で親しまれていたそうです。国指定天然記念物。 |
久保ザクラの傍にある立派なソメイヨシノですが、実はきれいなのは下の方だけ。今年はウソに蕾を食べられて樹上はほとんど花がありませんでした。このあたりは、時々ウソの被害があるそうです。 |
南陽市烏帽子山八幡宮の大鳥居。明治36年に裏山から切り出された石で作られました。この大きさで継ぎ目のない柱は全国でも珍しいそうです。毎年1度、しめ縄を新調するのだそうですが、1週間前にかけかえられたばかりの新しいしめ縄です。 |
写真では定かではありませんが、階段を下りたところに烏帽子山公園の桜の標準木があるそうです。 眼下は開湯900年以上を誇る赤湯温泉街。入浴料100円の公衆浴場もあります。 |
烏帽子山公園の桜は桜100選にも選ばれていて、1000本の桜があるそうです。エドヒガンの木の股に花咲か爺さんがいました。人形です。 |
烏帽子山公園は地元の人たちの憩いの場、子どもたちもたくさん遊びに来ていました。 薄墨サクラ、神代サクラ、三春の滝桜など、日本を代表する桜の2代目を集めたという「全国サクラ名木・古木2代目園がありました。 |