2.アクセサリ


アクセサリ

ビデオにはさまざまなアクセサリーがあります。水中ビデオという事でいくつかのアイテムについて書いてみたいと思います。

・ビデオライト
 必要か不要かと言われるとこれは撮影する物によるでしょう。水中で見える色のまま録画したければいらないでしょうし、水中ライトを当てた時の色で録画したければ必要でになります。またナイトダイビングで撮影するのであれば必須です。
カメラのフラッシュとは違って、ビデオライトが出せる出力はせいぜい100W程度です。そしてこの光が届く範囲はせいぜい1〜1.5m程(*1)と言われています。したがって、ビデオライトの光が有効なのはマクロな被写体だけと思った方がよいでしょう。また、浅場では自然光が強いのでビデオライトが有効に使える被写体との距離はもっと短くなります。例えばドルフィンスイムでは自然光の強い浅い水深での撮影になりますのでビデオライトは必要無いでしょう。
 ところで、水中ライトは結構な数の方がお持ちだと思います。それを使うことは出来ないのでしょうか?もちろん可能です。ただし、水中ライトは光の指向性が狭いために被写体のみが明るく照らされます。そのためビデオによっては被写体が白く飛んでしまいます。では、ビデオライトではどうでしょう。ビデオライトは水中ライトに比べて光の指向性が広く、辺り一面を照らすといった感じです。(実際、ナイトダイビングで使用されるとわかるかと思いますが、明るくなる範囲が広いのでビデオライトの方が安心できます)そのため、大抵は被写体が白く飛ぶということは有りません。もしかしたら、水中ライトにディフューザーをつけたら大丈夫かもしれません。

・フィルタ
 ソニーのマリンパックやGATESのハウジングにはオレンジ色のフィルターが付いてきます。これの要/不要についてもさまざまな意見がありますが、僕は今までフィルターを使ったことがないのでどちらが良いとは言えませんが、今まで無しで撮ってきて色がおかしいとは思わなかったので僕は特に必要だとは思っていません。それと、仮に必要になった場合にもビデオからの出力信号をカラーコレクターで補正することも出来ます。

・ワイドコンバージョンレンズ
 これは欲しいです。特に最近のメガピクセルを謳うデジタルビデオカメラではメガピクセルの静止画を撮るために動画の有効画素数が減ってしまい、結果として動画撮影時の画角としては望遠寄りのビデオカメラになってきています。また、水中では光が届きにくいので陸上より被写体によって撮影する必要があり、その為にもワイドコンバージョンレンズが必要になってきます(その為かソニーのマリンパックやSea&Seaのハウジングにはワイドコンバージョンレンズが付属してきます)。ハウジングの仕様によって水中で脱着できる物もあれば、脱着できない物もあります。僕が使っていたDIVとジリオンのハウジングは脱着型でした。脱着型の場合、水中で外したレンズをどこかに着けられるようにするか、外したレンズをポケットに入れとかして無くさないように気をつける必要があります。実際僕は16mmレンズを無くしてます^^;

・テーブルタッブ
 特にビデオカメラのアクセサリーと言うわけではないのですが、泊りがけでダイビングに行かれる場合には持っていかれると便利だと思います。部屋にコンセントがいくつかるかはわかりませんし。特にコンセントの形状の違う海外へ行く場合、テーブルタップが有れば複数の機器(例えばビデオ本体のバッテリーのチャージャーと、ビデオライトのチャージャーなど)が一度に使用できて便利です。



*1)ライトを当てて撮影すると言うことはライトから出た光が被写体に当たり、返ってきた光をビデオカメラが捕らえるわけです。つまりライトから出た光は被写体との距離の倍の水の中を通る事になります。オープンウォーターの講習で習ったかと思いますが、水中では水深に応じてだんだん見える色が無くなります。あの巨大な光量を持つ太陽の光をもってしても水深が深くなれば色が出ないのですから、ビデオライトでそれ以上の光を出す事など不可能です。自然光できちんと色が見えるのは大体水深5m位までですから、行って帰ってと言う事を考えると太陽と同じ光量が出せたとしても2.5m程度までの距離でしか色を出す事はできないと言う事です。


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