簡単!! 旬の日本料理 |
協力 長安倶楽部「日本橋」 高橋陽一 |
@釜(器)にするため、トマト4個のヘタの下約1cm部分を切り落とす。
A2個は湯むきにし、皮と種を取り除く。
B粉ゼラチンを吸い物地に湿らせて火にかけ溶かす。(時間が長いと腰がなくなる)
Cゼラチン、トマトをミキサーでよく混ぜた後、鍋ごと氷水に入れ、混ぜながら冷やす。
(ここで冷やさないと分離する)
D冷めたら、釜にしたトマトに流し込み、4時間ほど冷やす。
E好みの調味料を加えてできあがり。
よく熟したトマト6個 吸い物地200cc
粉ゼラチン10g お好みの調味料
トマトピューレは、ケチャップと違い、調味料や香辛料を入れない、純粋なトマトソースのこと。
@よく熟したトマトのヘタを取る。
A酸化しないよう、ほうろうのボールに入れ、蓋をしてから蒸し器で30分以上蒸す。
B皮と種が気になる場合は取り除く。
C裏ごしする。
D裏ごししたトマトを鍋に入れ、焦がさないように煮詰める。
E最初の半分の量になったらできあがり。
(料理によって煮詰める時間は調整する)
中南米のアンデス高原地方と言われ、有史以前から食用にされていた。16世紀の大航海時代にじゃがいもとともにヨーロッパに伝わり、18世紀には、改良されたものが北アメリカに持ち込まれた。北アメリカで徹底的な品種改良がされ、日本には江戸時代後期にヨーロッパ経由で伝わったとされる。
日本では、ピンク系の生食用、赤系の加工用に大別される。
加工用:業者向けに栽培され、一般市場では簡単に手に入らない。皮が厚めのため、生食では口に残るが、色彩が良く、ゼリー質が少ないため、トマトジュースなどの原料にされることが多い。ただ、赤系のミニトマトは、生食用として人気がある。
生食用:「桃太郎」「ファーストトマト」「フルーツトマト」などがある。完熟トマトとして、日本で一番人気の「桃太郎」は、完熟後に収穫しても、しまりや甘味、適度な酸味がある。中国では、日本ではあまり見かけなくなった「ファーストトマト」が主流。この種は、肉質がなめらかで、果肉と酸味が多く、薄く切っても崩れにくく、サラダやサンドイッチの具に向いている。
かぼちゃに次ぐビタミンAを含む。ビタミンCも多く、歯槽膿漏、そばかすなどの予防効果がある。食物繊維が多く、大腸がんの予防に効果がある。
トマトは、青いうちに収穫し、赤くなってから市場に出すことが多いため、完熟トマトを選ぶと良い。ヘタの下側が青いものは、完熟前に収穫したもの。ヘタが新しく、ふっくらと丸く、色が均一なものが完熟トマト。
手でむく:そのまま「湯むき」にすると薄くきれいにむける。まず、ヘタを芯を残さずに取り、全体がかぶるように熱湯につける。約3秒で取り出し、すぐに氷水にひたし、水の中でむく。青みが残っているトマトの場合、少し長く熱湯につけると良い。
包丁でむく:まずトマトをくし型に切る。そしてくし型のトマトの角をまな板にくっつけ、包丁を間に入れ、まな板に押し付ける。包丁の先は少し浮き上がるため、包丁とトマトを少しずつ動かせば、きれいに薄くむける。
塩、マヨネーズ、醤油など、いろいろな調味料との相性が良い。日本では、スパゲティーソースなどを除いては生食が多いが、中国では、トマトと卵の「炒め物」、「スープ」など、火を通した料理が多々見られる。生食で砂糖を掛けるのは、戦後の日本にもあった習慣。
ご協力:長安倶楽部日本料理『日本橋』料理長 高橋 陽一
TEL6522-9988ext6615/6616
たかはしよういち
1961年秋田生まれ。自然の中でアユ、きのこ、つくし、くり、山ぶどうなどを採った少年時代から、食材への興味が膨らみ始める。「割烹秋田くらぶ」で修行を始め、「日立社員クラブ」「麻布三越料理長」「セビリア万博日本館料理長」「北京三越料理長」等を経て、現在、長安倶楽部日本料理『日本橋』料理長。