オーランス神殿:Orlanth Pantheon

     オーランス神殿は嵐の神とそれに付随する(主に大地の)神々から構成される。
     ゼイヤラン文化圏(蛮族ベルト地帯)で信仰されるが、その他の地域の信仰に取り込まれて いる場合もある。

     オーランス神殿はイェルム、ルナー、トロウル、ドワーフ、魚人の神殿と対立し、エルフに 対しては中立の立場をとり、混沌を駆逐する。オーランシー(オーランス信者)にとって ルナーと混沌は同義であり、トロウル他 のデミヒューマンはゼイヤラン人とは相容れない文化をもった勢力であるからだ。
     また、オーランスがイェルム神殿と対立するのは、かつてこの神を殺めたのがオーランスその 人であるからだ。しかしながら、この死せる太陽を蘇らせたのもまたオーランス率いるライト ブリンガーズ(光持ち帰りし者たち)である。
     オーランシーはイェルムとその眷属を軽蔑しており、それを隠そうとはしないが彼らを 憎んでいる訳では無い。

     風のルーンは暴力の意を内包する。
     風は第五のエレメントで、対応する色は白、精霊はシルフ、ルーン鉱は銀であり、動物は哺乳類である。



    神殿の中枢を占める神々
    オーランス:支配、嵐、嵐、移動
       嵐と稲妻の神。神々の王。ライトブリンガーズ。ウーマスの末子。西の王の風。
       理想のゼイヤラン人であり、文化英雄、王のあるべき姿にして農夫と冒険者の守護者。
       どうも、初心者は忘れがちだが彼の6つの徳とは勇気、知恵、寛大さ、正義、名誉、 信心である。
       しかし、中級者以上が忠実にロールプレイするあまり、やたらと謎かけ勝負をされた日にゃ マスターとしてはそれはそれで大変だったりする。

    アーナールダ:豊穣、大地、大地、調和
       大地の母。オーランスの妻。大地の六つ娘。
       大地カルトの筆頭だがどうも独自の神殿を組織している訳ではなく、エスロリア女王国 を別にすれば守護夫神の神殿に内包される場合が殆ど。
       てな訳でべつにダンナはオーランスだけでは無いんですなコレが

    チャラーナ・アローイ:調和、豊穣、調和
       癒し手。慈悲の女神。ライトブリンガーズ
       生命の女神グローランサの娘。血筋を辿ればイェルムの王家の一員でもある。
       何かと便利だが例の制約があるのでプレイヤキャラ向きでは無いよなぁ。

    ユールマル:無秩序、幻影、幻影、死(もしくは 無秩序、 豊穣、嵐。無秩序、幻影、嵐、幸運)
       トリックスター。王の傍らにある道化師。狂人、愚者、痴れ者の神。ライトブリンガーズ。
       そもそも、オーランス自身がたいがいトリックスターみたいなモンだが、世界に死をもたらした そもそもの元凶はコイツだとも言え無くは無いので多分、コッチの方が輪を掛けてヒドいんで しょう。
       でも何故かヴィンガにはヘコまされっぱなし。

    ランカー・マイ:法、真実
       知識の王。灰色の賢者。法の守護者。神々の書記官。ライトブリンガーズ
       学者、裁判官等、いわゆるアカデミック系のカミサマ。
       父は天宮の法の神エイコース、母は天宮の真実の女神オレノア。イェルムの神殿に 席が無いのはイェルムの縁者では無いからとの事。
       入信者は付けヒゲ必須の事。グローランサ・ヒゲ部。

    イサリーズ:調和、交易、移動
       交易の神。神々の伝令。街道の守り手。ライトブリンガーズ
       天宮の移動の神ラーンステイと天宮の調和と平和の女神ハラーナ・イロールの子
       ランカー・マイ同様、両親共に天宮の神だがイェルムの縁者では無い。ちゅーかロウカーノスと カブってるし。

    フマクト:死、真実、死
       戦神にして死神、ウーマスの四男、北の戦の風。
       剣士、傭兵、軍人の神で死を司る者。死を侮辱するアンデッドに対立する。
       死の力を手に入れた彼は中立の立場をとるため、風の神々との縁をきった...筈だが、 その潔さに心撃たれたオーランスが彼の居場所を用意したらしい。何か意味ねぇじゃん(-_-;)
       ヒトコトで形容するなら剣フェチのティル。

    ヘラー:水、豊穣、移動
       雨の神、青色の神
       オーランスに<降雨>を提供してるだけで直接信仰されているハナシなどとんと聞かない。
       実は端麗な容姿を持っていたり、オーランスの副官だったりして「ヘラーの如く忠実」とか言う 慣用句まであるぐらいだが、個人的にはマスターコス以上に地味な印象しか無い。(^-^;)
       ダーガの宿敵で元々は水の部族の神。オーランスに帰化したのは巨竜アロカの一件以来。

    ヴァリンド:冷気、嵐
       冬の王。ヴェイドラスの子
       命がけだが司祭になるのは簡単...カモ?(-_-;)

    ウロックス(ストームブル):獣、嵐、死
       砂漠に吹く熱風。怒れる狂戦士の神。混沌殺し。ウーマスとミキューの子。南の怒りの風。
       プラックス以東の遊牧民の間では混沌に対する世界の守護者だが、ドラゴンパスより西では 他に受け入れ先の無いならず者を集めておくトコみたなカンジらしい。
       嫁が畜獣の母アイリーサだったり、トロウルの戦神であるゾラック・ゾラーンとマブダチだっ たりと、イロイロと嵐の神々以外のつきあいの方が何だか良好っぽい。同族相哀れ...あ、イヤ なんでも無いです。(-_-;)


    その他の神々
    アーリーナ:死、移動、運命
       英雄の看取り手。アズリーリアの娘。
       最近お気にな(c)S.R.F.のヴァルキリーカルト。ここの入信者に目を付けられた者は 将来の英雄となるか、戦場での死のいずれかの運命が待ち受けている。でも、英雄になって もどの道、畳の上では死ねそうにないなぁ
       しかし、五十音順とは言え一発目からアンオフィシャルなカルトでいいのか(^-^;)

    アズリーリア:豊穣、大地、幸運
       富の祖母。大地の六つ娘。
       冬になると大地の富を隠してしまい、春になると返してくれる。
       しかし、返ってくるのはアズリーリアが返したい分だけ、というナイスクソばば。

    アンブラール:
       シルフの父。
       コーラートの眷属の片割れで肉体的な側面。

    イッグ:
       冬の海に吹く風。ヴァリンドの子。

    イノーラ:
       山頂の冬の女神、白き公女。

    イファーラ:
       霧の女神。ヴェイドラスの娘。

    インキン:
       かすみ猫の祖、ケロ・フィンの子、オーランスの異父兄弟にして同盟者
       父親は肉食獣の神フララー。

    ヴィンガ:嵐、移動
       オーランスの姉。女冒険者の守護者。赤毛の女。
       武術だけで無く機知にも長け、戦士であると同時に弱者の保護者でもある

    ウーマス:
       原初の嵐、オーランスの父
       天と地を引き裂き中空に嵐の部族の国を創った。
       現在は隠居してるんだか、(特にそういう記述も無いが)大暗黒で死んじゃったか。

    ヴェイドラス:
       破壊の風の神。邪つ風。ウーマスの三男。
       既に死せる神。その子は揃いも揃ってロクデナシ

    ヴォーリア:豊穣、大地
       春の乙女、オーランスとアーナールダの娘。
       でも、イェルム神殿ではイェルムとアーナールダの娘(^-^;)
       まぁ、ソッチのほうが自然な感じはする。

    エスローラ:調和、植物
       穀物の女神。
       カラス麦担当。マネーツリーをクリアすると漏れなく入信できる。

    エルマル:火、真実
       馬と太陽の神。オーランスの侍従
       オーランス神殿の太陽神。ゲーム的にはイェルム、イェマリオより後発なのでどうにもパチ もんくっさく見えるが実際には(少なくとも)イェルマリオよりも古い太陽神。
       余談だが、本来のオーランスの神話ではオーランスに倒された天宮の主は「皇帝」であり 太陽との関連は明示されてはいない。神知者の手による統一神話以後にイェルム=皇帝と言う 図式(ゆーか共通認識?)が出来上がった。

    オデイラ:調和、死
       狩人。かすみ猫の友。オーランスの子

    ガガース:無秩序、嵐、死
       荒れ狂う狩人。東の一刺しの風。ヴェイドラスの子
       根拠レスな暴力の神。ストーム・ブルの輪を掛けて迷惑。唯一、マシな点は混沌では無いこと(-_-?)
       ストーム・ブル以上にパス以西では殆ど信仰されていない。

    ギーナ・ジャー:
       ライトブリンガーズ
       分かるのはそんだけ。とにかく謎過ぎ。

    黒い牙の兄弟:
       暗殺者組織
       パヴィスローカル。ご本尊が黒い牙なる犯罪者の精霊。

    ケロ・フィン:
       ドラゴン・パスの女神。オーランスとインキンの母
       標高12,000mにもなる冬の峰が彼女であると言う。

    コーラート:精霊、風
       風の父。ウーマスの長男。
       七つの風(北風、南風、東風、西風、高き風、低き風、無風)の父。

    定命の祖父・定命の祖母:
       あらゆる人間の父母。
       定命の祖父が死のルーンに殺されたが為に人間(含むデミヒューマン)は 定命の存在になった。

    スリク:
       ヴァリンドの子。冬の巨人。

    ダーガ:
       干ばつと飢饉の神。モラーニの子
       普段は壺に封じられているみたい。

    タイ・コラ・テック:死、大地、運命
       死者の女神。大地の六つ娘。
       ダカ・ファルとどう違うのかイマイチ不明だが、多分土葬派。
       アズリーリアの姉妹で彼女ほど美しくも優しくも無い。とか言われてるが、アズリーリアって 醜い老婆じゃ無かったか?うーん(-_-;)

    ダカ・ファル:人間、精霊、人間
       死者の判官。沈黙の宮廷の主
       祖霊カルトの元締め。最初の死者つまりユールマル(の軽口)に殺された定命の祖父。
       ホントにひとこで言っちゃうと要は閻魔大王。

    角を持つ男:精霊、魔術、精霊
       偉大なる祈祷師。祈祷師の父
       グローランサルールでは祖霊カルトやカルト付き以外の祈祷師は全てこの神に属する事 になる。
       と、ゆー事はルールどおりキャラメイクをすれば半分近くはこのカルトに所属する事に なる筈。うーん、何て偉大なんだ。

    ドナンダー:調和、幻(もしくは調和、真実。調和、幻、変化)
       音楽と舞踏の神。神々の楽人。
       書き文字を死んだ言葉として否定し、口伝を信条とする。そんなワケでランカー・マイと の仲はよろしく無い。まぁ、原因はそれだけじゃ無いんだけどね。
       吟遊詩人に身をやつして世界を放浪しているとも言うが、それが本当だったら「盟約」に 違反してるゾ。

    ドラスタ:植物、調和、大地
       穀物の女神。ペローラとジェナートの娘
       何担当かは不明。

    肉体を持つ男:
       ライトブリンガーズ
       定命の人間であまりに多くの死を目にし過ぎた為、オーランスが彼に会ったときには既に 気がふれていた。
       とりあえず謎?でも、ギーナ・ジャーにはかなうまい

    バービスター・ゴア:死、大地(裏)
       聖なる復讐者。大地の六つ娘。
       大地の女神達の守護者で女性に対する暴力への復讐者。歩く裁判所兼執行人。
       こことイェローナは日本では局地的に人気のあるカルトらしいが幸い(?)ワタシは バービーにゃお目にかかった事は無い。

    バーンター:
       鋤の神。
       穏やかな性質の耕作者の神。
       ダーガの敵でオーランスとアーナールダの初子。嫁さんマホーメイ

    ブラスタロス:風、移動、精霊
       海の風。マガスタの嵐の花嫁。七つの風。コーラートの娘
       マガスタ(海神)のトコに嫁にいった風の女神。
       あんまり重要で無いと思いきや台風の目の意でもあり、オーランス神殿の隠し兵器 「秘密の風」だとの事。

    マーラン・ゴア:死、大地(裏)、無秩序
       地震の女神。揺るがす者。大地の六つ娘。
       強力だけど個人レベルでは使えないカモ?冬の峰にターシュ流民の総本山があるらしい。
       アーナールダの姉妹

    マホーメイ:
       炉の火の神
       アーナールダの下位の家の神々もしくは低き火の一柱。と、言う事だがルール上はロウドリル の下位カルト。

    マスターコス:移動、移動
       オーランスの御者。家無き神。
       オーランスに<誘導瞬間移動>と<瞬間移動>を提供しているのは彼だが直接信仰される事は 希らしい。
       オーランスからそれなりの呪文の提供はあるものの一般神性呪文すら取れない様じゃ、まぁ そうかもね。

    モラーニ:
       澱める大気。ヴェイドラスの娘。
       何故かイェルムの愛人。

    ユーレーリア:豊穣、無限
       情愛の女神
       愛は無限なんスか?
       簡単に入信出来る割には実は侮りがたい

    ランブリル:支配、無秩序、幻影
       盗賊の王。定命の祖父の子
       父神の死後、神の座を追われたランブリルは再び神性を得るため彼を侮辱した神々から 盗んで盗んで盗みまくった。
       強盗では無く盗賊、つまりあくまでも盗みを信条とする神だが、それで生計が立てられるの はグローランサではごく少数でしかない都市部のみ。
       ヂツはとてもソフィストケートされたカルトなのだ(^-^;)


    敵対する神々
    アロカ:
       巨竜。青の竜。
       青の部族の最終兵器。コイツがヘラーを丸飲みにしまった為、世界から水気がまるで無くなった。 四つ目らしい。
       何故かオーランスはこの竜と戦うに際してクランス(ドラゴニュートの使う石剣)を用いた。 オーランスに引き裂かれた後、その骨は天空に押し上げられ星となった。

    ヴィーヴァモート:混沌、暗黒、飢え(もしくは無秩序、暗黒、飢え)
       ヴァンパイアの神。アンデッドの王。
       元々は死のルーンの守護者。好奇心に負けてユールマルに「死」を渡してしまう。その後、 ワクボスの手にかかった時、自らの消滅を恐れるあまり虚ろな生の混沌の神になった。
       ダカ・ファル、フマクトの敵でありユールマルを憎んでいる。まぁ、ユールマルがどう思って いるかは不明デスガ(^-^;)。

    ウレイン:混沌、嵐、無秩序
       地獄の風。混沌の狂戦士。ヴェイドラスの子。
       混沌の生物にすら信仰される事が希な最悪カルト。
       暴力の狂気に陶酔するあまり我を失った者はこの神の呼びかける声を聞くと言う。
       ストーム・ブルの信者をそれと知らぬうちに転向させるのが趣味らしい。

    グバージ:
       裏切り者。偽りの光の神
       別名、ナイサロールもしくはオセンタルカ。
       神知者による人造の神。フマクトの息子、不壊の剣を携えたアーカットによって倒される。 アーカットはこの神を倒すため人である事をやめトロウルへと堕ちた。
       ナイサロールの死んだ地、ドラストールは今持って呪われた混沌の地である。

    シェペルカート:豊穣、月、月、混沌
       毒の血。赤の女神。
       七母神の助けを得てST.1202(または1220)に神格化する。
       中空を巡ってオーランスがこの神と闘い打ち倒した...筈だ。
       だが、未だにこの女神は存在し続けている。

    ジストル:
       機械の神。壊し手。
       神知者の手による偽のモスタル。ケタエラの機械都市を拠点に勢力を拡大しついには 神格化する。機械戦争を引き起こしたがオーランスの手によって破壊される。

    ティエン:死、暗黒、混沌、真実
       首狩りの神。混沌の軍神。
       髑髏の顔を持つこの神は大暗黒において混沌の軍勢を率い知識の光の女神を殺めた。その後、 ウロックスによって二つに引き裂かれたティエンはそれぞれ首狩りの神サナターと知識の盗人 アトヤーとなった。
       グバージ戦争においてこの二つのカルトは融合されるが並行して独立したカルトとしても 存在している。
       知識の神ランカー・マイの敵。

    ヤナファル・タルニーズ:月、死、真実
       破城槌にして剣士。七母神。
       追放されたフマクトの英雄。赤の女神によって神格化される。
       ただ、プラックス辺りまで行くと露骨な対立は無くて良きライバルみたいなカンジらしい。

    ラグナグラー:
       ブルーの祖。不浄なる三神。ウーマスの子。
       巨人の奸計によって性愛の穴に放り込まれて以来、色に狂うようになる。
       正妻の強姦の女神 セッドと愛人の疫病の神マリアの強力を得て、ブルーを産みだした。一度はフマクトによって殺さ れるが死者の世界の果てでワクボスをこの世界に呼び込んだ。また、ラグラナーはゾラック・ ゾラーンが寝ている隙に「死」を奪い生命の王ジェナートを 手に掛けた。以来、混沌の神々は死の力を持つようになる。
       ウロックスによってドラストールで倒される。

    ワクボス:
       悪魔。
       大暗黒においてスパイクに侵攻する途上ストームブルと何度か死闘を繰り広げた。もう 殆ど勝ったも同然のところで突如天から振ってきた巨大なアダマントの塊「大石塊」に よって潰される。
       潰されたこの神の残骸がオーガの神、カコディーモン。でも、それとは別にワクボスは 600年毎にグローランサにイヤガラセに現れるらしい

(25,aug'99)


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