Note 2006.3.30
バッテリーに関する実験 その2
ところで、みなさんはバッテリーのお値段について不思議に思ったことはないだろうか。
40B24L(R)だと、量販店で2,500円前後で手に入るのだが、
44とか46になると、突然その価格が7,000円前後まで跳ね上がるのである。
では、小さいと安いのかというとそうでもなく、38だと3,500円前後となるのだから不思議だ。
そのあたりのカラクリはよくわからんのだが、
そういう事情を鑑みると、
40B24Lが使えるとなればとんでもなく経済的であることは確かだ。
さて、40と44,46に価格ほどの違いがあるのだろうか。
理屈上はこの40と44の違いとは容量の違いであって、
5時間率容量というやつが28Ahと32Ahという差である。
これがどれくらい重大かという点に関してはなんともいえないのだが、
現実にミニに標準でついていた純正バッテリーの容量は45前後であり、
現在市販されている軽自動車の一部には
38〜40のバッテリーが純正で載っている状況を考えると、
たぶん40でいけるのではと考えているのである。
実際には、バッテリーというものは始動時にセルモーターを回すためにあり、
ひとたび始動してしまえば、その後クルマで消費する電力は
「特別な場合」を除いて、すべてオルタネータでまかなわれているのだ。
ということは、始動さえできてしまえばバッテリーの役目は終わりということだ。
あとは始動時に供給した電力を始動後に徐々に充電して元の状態に回復するのである。
問題は前述の「特別な場合」である。
オルタネータでクルマが消費する電力をまかないきれなくなったとき、
始動後もバッテリーからクルマに電力が供給されるのだ。
あと、厳密に言うと、エンジン停止状態でもコンピュータやオーディオなどが、
メモリ保持のため微細な電力を消費しているが、
あくまでも微細なのでいちおうこれは無視しておく。
ということで、バッテリーが消耗するのは以下の場合だ。
1) 充電が行われないままの放電。(要するに長期間クルマに乗らない状態)
2) 始動後、十分充電回復しないままエンジンが切られる。
3) 走行中にオルタネータの起電力を超える電力消費が行われる。
これを筆者の場合で検証すると、
まず、(1)は自分には当てはまらないし、
そういう事態になった場合は別に特別な対策を講じることになるだけだ。
(2)は局所的に見ればそういう場合もあるだろうが、
長い目で見ると、いわゆる「チョイ乗り」が多い方ではない。
あとは(3)だ。
'97以降のミニのオルタネータの起電力は60Aである。
主な電装品は、各種灯火,ワイパー,ヒーターモーター,リア熱線,クーラー,
オーディオ,カーナビゲーションだろうか。
このうち、まずカーナビは日本縦断時以外にはほとんど使わないから無関係、
オーディオは大音量で聴くタイプではない。
となると、最も電力を消費してる状態は、
夜間、灯火点灯してラジオ聴きつつ
ワイパー動かしながらヒーターと熱線を使っている状態である。
これは冬期間の夜間走行で普通に行われる状態であるが、
理屈上の消費電力はオルタネータの起電力を上回っていないし、
現在のバッテリーがこういう状態を繰り返して17万km使用できていることを考えれば、
実際にはある程度は消耗し効率が落ちているであろう現実のオルタネータでも、
特に問題なく消費電力をまかなえているのであろう。
以上のことからすべての条件に当てはまらず、
筆者の場合は「バッテリーは始動時にセルモーターを回せさえすればよい」わけである。
軽自動車のセルモーターが40で回るのであれば、ミニのだって回るだろう。
問題は冬期間に低温でバッテリーの効率が落ちた状態で、
シーズン通して安定してセルモーターが回せるかだが、
こいつはやってみないとわからない。
これが実験である。
現実に40のバッテリーも44,46も、それよりはるかにでかい容量のものも、
同一銘柄であれば保証期間は同じである。(標準のものだと「24ヶ月40000km」が多い)
46のバッテリーが実際には保証期間の倍の4年使えたとして、
40のバッテリーがたとえ保証期間の2年ぴったりでお亡くなりになったとしても、
これを2年ごとに交換したランニングコストは
46×1=7000円>40×2=5000円
で、40のバッテリーの方が安いのである。
たとえ、思惑がはずれてもドライバッテリーが控えているので出先で困ることはないし、
もしこれが3年、4年と長期使えたら、これはこれでたまらない。
なにせ、ドライバッテリーというリリーフが常時控えているのだから、
40のバッテリーも天寿を全うするまで使い倒せるのだ。
もしこの実験が成功した場合は、
ドライバッテリーという保険への投資分を含めても、
全体のランニングコストが安くなる気がするのだ。
それに、いつバッテリーが上がっても大丈夫という安心感は、
精神衛生上、非常によろしいものである。
て、実験といっても、
まず現在のバッテリーが上がってからなんですけどね。
(Weblog 2006.1.22 の記事に加筆)