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口臭についての考察
◆しぐさを気にする方へ
◆「生理的口臭」についての、文化的考え方
◆口臭は本当に治るのか?(ほんだ歯科における口臭への取り組み姿勢について)
◆治療治療終了後におけるしぐさの問題について
◆ハリメーターの測定値の不安定についてと舌苔除去について
◆先生が気にならないと言ったことについてーどう考えるか?
◆口臭を引き起こさない能力は子どもの時から・・母親の心得
◆口臭は遺伝するか?
◆口臭は5メートル離れていても届くか?
◆口臭は本当に誰でも絶対に治るのか・・・・・・口臭に対する私の考え方
◆世にも不思議な口臭外来
◆口臭の客観的評価を得ることの重要性について
◆嗅覚の特性の不思議について
◆鼻をすするしぐさについて
◆口臭にかんするいじめや、取り巻く社会的背景について−行動心理について
◆自分自身を知り、認めるということについて
◆人のしぐさについて
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口臭は、5メートル離れていても届くか?
「5メートル先まで口臭が届く」と訴える方が時々みられますが、正確な診断的根拠に基づくことが必要で、確かめる必要があります。今(2001年7月11日現在)まで、口臭を訴える患者さんを500人以上診てきましたが、5メートル離れても臭気を感じた口臭患者には遭遇した経験がありません。
口臭の本体は揮発性のガスなので、たとえ無風状態であっても、5メートルも離れるとガスは上方に放射状に拡散してしまうために、相手の鼻の位置にそれが存在することは有りません。
もし何か有るとすれば、口臭ではなくて別の臭気の疑いがあります。
科学的に考察すると、通常5メートル先で他人が臭気を感じる為に必要なガスは、その地点(=口臭を感じる相手の場所)において少なくとも100ppbくらいの濃度が必要ですから、その場合、本人の位置ではレベル5、つまり、ガスを発している本人になんらかの身体的障害が発生するガス濃度に達していることになります。口臭として感じられるガスの多くは、毒性があるからです。
その場合本人はもとより、数10センチ先にいる人は何らかのガス中毒症状を引き起こすことが考えられます。(本人は身体的障害(たとえば粘膜のびらんとか、呼吸障害など)が発生するはずです。ガスの正体が口臭ガスの大半であると考えられている揮発性硫黄化合物の場合)
「5メートル先まで口臭が届く」と訴える方が、このような障害を受けていない場合は、矛盾があるので、まず正確な測定が必要になります。
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