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自臭と他臭
◆ 意識すれば感じる自分の口臭・・自臭症の起こり始め・・嗅覚閾値と自意識・・どうすればいいか?
◆他臭症の深刻な事例は、自臭症の深刻事例と似てくる。口臭が家庭崩壊をもたらす危険性
◆自臭症について-口臭とは?
◆自臭(鼻臭)が起こるメカニズム
◆鼻臭が起こるメカニズムと対応(図入り)
◆自臭症の典型的なパターン
◆仮面他臭症
◆自臭症について
◆自臭症の謎と問題
◆仮面他臭症の考え方
◆他人の病的口臭について
◆仮面他臭症について
◆自分の臭気はわからないのに他人の臭気はなぜわかる?−自臭症の謎
◆妻の口臭
◆国民の大半の人は自臭(自覚的口臭)に不安がある。国民の大半はプチ自臭症
◆口臭患者の大半を占める自臭症とはなにか?その本質について
◆日本人はどのくらいの割合の人が歯周的問題を持っているのか?」
◆みんなが、気にしている口臭(自臭)は、多くの口臭外来では治療対象外!!
◆他人には理解されない自覚的口臭・・・・自分の臭気は他人は自分とは違うように感じている
◆他臭症の人はなぜ自分の臭いが認識できないのか?自臭症の人の口臭は、妄想なのか実在するのか?
◆自臭症の人は臭いを感じることが出来ても、他人はなぜわからないことが多いのか?自臭症の人の嗅覚の不思議
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自臭症の典型的なパターン
2000/09/11
あなたは、口臭がするのではないかという不安を持っています。
歯医者で否定され、家族に否定されました。歯医者では治療まで受けました。でも、口臭が気になっています。実際に口臭がしている可能性もあります。
これをどう証明しますか?あなただけがわかっている口臭・・・
したがって、あなたはその証拠を集める必要がでてきます。
証拠を集めて、人に訴えなければ、あなたは、混乱していきます。
したがって、あなたは、コップで確かめてみましたが、よくわかりません。それもそのはずです。自分の臭いは分かりにくいのが嗅覚の特性でからです。
こうなると、もうひとつの証拠。つまり回りの人の反応の中に、自分の口臭に対するレスポンスがないか、どうかを判定するようになります。
したがって、いつのときも、周りの人の反応を注意深く観察するようになります。
これは、非常に強い精神的ストレスをあなたにかけます。あなたは、家族や、歯医者以外では、常に人を警戒し、他人のちょっとしたしぐさも見逃さずにチェックします。
こうなると、この間まで、見過ごしていた、すべての他人の動きが、自分の口臭に反応しているように見えます。誰かが、ちょっと鼻を掻いただけで、あるいは、咳をしただけでも自分の口臭のせいだと考えるようになります。
そのたびに、もともと緊張しているのにさらに緊張します。口の中はからからになり、口臭が本当にしてきます。あなたは、こうして、自分で口臭を作っていきます。
用心深く、小さな声でしゃべったり、あるいは、口臭が出ないように、息を止めたりするとさらに口臭ガスは、口の中にたまってしまうために、自分的には非常に不快になります。また、口臭になります。あなたが、他人に見出した反応のいくつかに、あなたへの口臭に対する本物の反応が混じるようになります。
普通の人でも、この口臭があります。これを「緊張時口臭」といいます。緊張時口臭はどんな口臭測定でも反応しませんし、また、官能的な検査でもわかりません。その時しかでない特殊な口臭だからです。
同様に、あなたの口臭も、いかなる口臭測定器も反応しないし、臭いをかいでもらってもわかりません。なぜなら、あなたが他人の中で一人のときにしか発生しないからです。
あなたは、普通の人の「緊張時口臭」が外では連続的に起こり、しかもどんどんひどくなります。
普通の人の緊張時口臭は、そんなに長く緊張することは疲れてしまうために、すぐにリラックスしてしまうために、あまり気にならないのです。
あなたが疲れないのは、普通の人以上に、人に迷惑をかけたくないとか、よく見られていたいとか、恥ずかしい思いはしたくないとか、いつも、おりこうでいたいとか・・ナイーブな性格を持っているからです。このような性格は、他の方面では人に嫌われず、気配りがきいて、非常に良い一面を持っていますが、自分のことになるとても、損な性格です。
社会では、いつも内面の自分を隠す必要があるからで、装っている自分と、本当の自分が開きすぎたとき、本当の自分は、装っている自分についていけなくなり、やがては、本当に自分が押しつぶされ、耐えることができなくなり、自らコントロールを失います。まるで、翼を失った飛行機のように迷走します。やがては、墜落します。
でも、あなたが、もっとわかってもらおうとして苦労して集めた、証拠の数々を家族や、歯医者に訴えたとします。
そうすると、家族や歯医者は・・あなたが、頭がおかしくなったのではないかと考えます。何回も訴えると、うんざりしてきます。
あなたは、さらに、もっともっと証拠を集めます。10メートルも先の人が、咳をしただけで、自分の口臭のせいだと思います。
そのことを訴えると、ついには精神科に送られてしまいます。一般の人は、あなたのことが理解できなくなって、現実離れしたことを真剣に訴えるあなたのことを不気味にすら思うのです。
ちょうどそうなる頃、あなたの周りには、怪しい雰囲気が立ち込めます。
あなたは、人が怖くなって、常におびえた雰囲気をかもし出すからです。
人は会話するとき、なんとなく、瞬時に相手の雰囲気を察知します。「この人は、私を嫌っていないか?」「この人は、なんか、感じがわるいな?」「なんだか、この人変な雰囲気?私を避けている?」というふうに、したがって、びくびくしたあなたの雰囲気に、なんとなく、距離を置くようになっていきます。その距離が逆にあなたを不安にさせます。あなたは、周りの人が避けているように見えるからです。
実は、先に、あなたがサインを出していたのです。
これを、コミュニケーション阻害といいます。
こうなると、あなたはもはや、自分以外のすべての人が、怖くなっていきます。かつ、社会や集団の中で、孤独を感じ始めます。
あなたは、みんな、あなたの口臭のために苦しんでいるのではないかと考えます。みんなの目が、あなたに向かって、「迷惑だ!臭い!」と言う風に写るからです。
このストレスの持続は、本来なんでもなかったはずなのに、本当に口臭を作り出していきます。
あなたは、かりに、精神科に行ったとしても、他人に対する恐怖心は薄らぎますが、精神科の薬は、唾液が出にくくなる副作用があるために、逆に口臭はひどくなっていきます。
したがって、いくら、精神的に少し楽になっても、いつまでたっても、口臭の地獄からは逃れることはできなくなります。
あなたは、いろいろな本を見て、舌がおかしいのでは??とも考え、市販の歯磨きを使って、やりすぎるくらい、舌を磨きます。
結果として舌の表面は、ズタズタにされて、いつも過敏になっていきます。それを修復するように、舌苔がさらにこびりつきます。さらにあなたはとります。これを永遠に繰り返します。市販の歯磨き剤には、石鹸成分の界面活性剤と、保存剤がたっぷり入っています。そのために、口腔粘膜は、さらにひどく過敏になり、口臭はさらに悪化していきます。その上にアルコールの入った洗口液や清涼剤は更なる刺激を与えて、どうしようもなくなります。
こうして、最初の小さな不安から、はじまった緊張は、最終的に自分であり地獄に落ちていくように、もがけばもがくほど、ひどくなり、あなたの日常は、口臭一色に染まり、ついには社会生活が出来なくなります。
それだけではありません。口臭に対する不安は、ついには、脳へ影響を与えます。生きていくために大切な自律神経系を狂わせていきます。
自律神経は、健康な営みを行うためにオートマチックに働く神経系で、呼吸や、咀嚼、体温調節、免疫・・あらゆる重要な体の働きに関与します。
したがって、さまざまな症状が出てきます。頭が痛い、熱が出る、下痢が続く、寝ることができない・・・体の機能のすべてにくいが生じます。
こうなると、さらに口臭は悪化します。さらに、緊張が持続すると、体中の器官にカテコールアミン(これ緊張したときにでるものです)により攻撃を受けて、本当に病気になっていきます。
ここまでくると、もう口臭の原因が何が、なんだかさっぱり訳のわからない状態になり、歯医者ではもちろんどの科に行っても、治せなくなります。まるで、たくさんの糸がぐちゃぐちゃに絡みついたような感じです。
家族や、医者からも見捨てられます。無視されると生きている意味がなくなりますので、ついには死んでしまおうと考えます。現実にほんだ歯科の患者には自殺を試みた人は何人もいます。もちろん精神科にも通っています。大半は口臭を克服して復帰しています。
これは、歯医者たちが、もともと、精神的病気でもないのに、精神的な口臭と決め付けて、その結果連鎖的に起こっていったことのように思えます。
精神科的診断は精神科医が行わねばならないです。不用意に歯科医が決め付けてはいけないと思います。その前に、いかなる口臭も治さなければいけない。どういう精神医学的背景と根拠にもとづいて、精神的問題だと診断したが重要です。歯科医には、残念ながらそのような専門的知識もないはずなのですが・・・
だから、もともと、精神的病気ではないので、このような自臭症の人も口臭は精神科でも決して治らないわけです。診断が間違っていると思います。
まれに、精神的口臭があります。非常にまれですが、この場合に限り、精神科で治ります。ただし、この診断は精神科の先生による場合です。
これは、アメリカにも少数ですがいます。頻度的には日本と変わらないでしょう。
でも、大丈夫です。あなたの場合は、簡単に治ります。
うまく、順序だてて原因を突き詰めると、あっという間に治ります。
絡みついた糸を順番に解いていけばいいわけです。
もし、歯科的にも、内科的の問題がないことを確認すれば、あなたが、一人で群衆の中にいるときの口腔内に起こる緊張状態を人為的に解いてやり、あるいは、サラサラとした酸素に満ちた口腔内を人為的に作り出せば簡単に解消します。最初の悩みがなくなるから、後はどんどん普通の状態を作り出していけばいいわけです。
緊張の持続のために衰えた、口腔内の機能の低下は訓練により、容易に戻ってきます。したがって、人並みの口臭のない状態はすぐに作り出せます。しかし、それだけでだめです。あなたは、すぐに不安になるからです。(すでに、この部分において精神的問題を抱えてしまっているからです。)
その次に、人並み以上の口臭になるように口臭のエステを行います。
そのことにより、初めて自信が沸き、不安が除かれ口臭の呪縛から、やっと、解放されます。現在ほんだ歯科で試みている「Excellent
Breath 」計画です。
日本には、まだ、行われていないエステとしての、口臭コントロール法です。人並み以上の息をキープできるようになって初めて、救われます。
泥沼地獄に陥らないように、早急に「口臭外来」を受診されるべきでしょうけど、すでに歯科で否定されているわけですね。
この「自臭症」は、精神的な架空の口臭ではないと言う理論は、どの歯医者もあるいは、口臭を研究している人たちも採用していないし、そのような概念すらありません。(私一人が、唱えていることです。)
このような仮説が載っている本はありません。
現在の定義によって、自臭症を精神的問題と歯科医が判断する以上、どんどん自臭症の人は増え続けるでしょう。
この自臭症の問題は、海外ではあまり問題にならず、日本固有の現象だと思います。おそらく、口臭を忌み嫌う日本の文化風土が原因でしょう。
現状では、日本の口臭治療は、エステになりえない環境にあるのです。
精神科的診断は、精神科医が行わねばなりません。でも精神科に送る前に、あるいは送ってからも、口臭ということに関しては口臭を手がける歯科医はなんとしても解決してあげなければいけないのですが・・それが現在では、残念ながらできていません。できることといえば、歯周性口臭くらいです。だから、大半の深刻な口臭で悩める人を救えないでいます。
したがって、あなたのようなケースは、多くの「口臭外来」では「気にしすぎ」といわれるか「精神科」もしくは「心療内科」に送られっぱなしになる可能性があります。
でも、心配ないです。もし、本当に、歯科的にも内科的にも問題がないことを確認したら、この掲示板のすべての関連する質疑応答を読んで、自分にぴったりの項目を探して、順序良く、あきらめずに解決策を試みてください。もし少しでも改善される点が発見できたら、必ず克服できます。ほとんどが自宅でできるようなことばかりですから。・・・
ただ、人並み以上に口臭をコントロールすることは少し、むずかしさが伴うかもしれないです。また、精神的な安定もいります。
自臭的問題は、まるで、幽霊のようです。怖い怖いと思うと、枯れたススキですら幽霊に見えます。
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