平成10年11月3日(火) おねむりパーシーさんのレポート |
吉村 昭氏の講演 |
☆結核の話(グラフみたか参照)
当時、最新の手術をする。5年でも長く生きたいと思っていたのに死にたいという人がいて衝撃的だった。 ☆夏目漱石は苦手 よく、「私は、○○という作家はどうもろく分からない(苦手)なんですが、文学の才能がないんでしょう。」と質問さ れるが、男女でも好き嫌いがあるように、作家の場合もあってしかりだと思う。 ☆太宰治の文体できれいなもの・・・「満願」を誉めておられた。 ☆太宰治賞受賞秘話 「星の銀河」は文芸春秋で「60枚なら載せてやるのだが・・・。」とボツになった作品。(第1回目は該当作なし) 選考委員が、井伏氏、臼井吉見氏などそうそうたるメンバーであること、「太宰」の名のつく賞である事に惹かれ応募。 ある日、酔っ払って帰ってくると、奥さん(津村節子)に「太宰治賞受賞の通知来てたよ。」といわれ、酔いが覚める。 それから、文芸春秋の、当時作品をボツにした担当者とは10年ぐらい気まずく(?)なったとか。(笑) ☆三鷹市への期待 自分は、まだ土俵で勝負をしたいので、ほかの選考委員は断ってきたが、太宰賞に関しては、自分をメジャーにしてくれ た思い入れの深い賞なので喜んで引き受ける。 また、選考委員の謝礼30→50万(拘束が長くなるので)、賞金50→100万へ(芥川賞と同じ)の要望も聞きいれ てくださる。 この賞は、全国規模で宣伝されてるし、これこそ立派な「町おこし」だと思う。 |
高橋源一郎さんの講演 |
☆「敗戦後論」(加藤典陽)
意外と(?)、太宰のことも記載されている。太宰、中野(重治)→戦争が終わっても世論に同調しなかった。 太宰が世論に流されないのは本能的なものもある。(一番の特徴でありモラル) →作家ではまれ、みな、作風が変わった。(ex.高村光太郎) 「パンドラの匣」より引用。(自由思想について) ☆講演原稿のこと 大江氏:分厚いものを用意。(笑)の記載まで。 (「某大江先生」といいながら紹介されていたのが面白かった。(わか るって。)でも、それは、人それぞれだしね。 高橋氏:年7回ぐらい、簡単なレジュメを使うことが多い。 ☆現在売れている作家 太宰、漱石、賢治・・・。→現役作家は意識している。 「太宰治はコピーライター、オリジナル化の名人である。」→当時の小室哲哉(爆)??? 「文学的」 芝居じみた魂の秘密などにこだわった人→転機を求めていたのでは? (自殺)未遂前、未遂後も変わらなかった。「文学」への抵抗。 ☆太宰作品は、最後は「個人のモラル」に戻る。 ex.「走れメロス」の最後。 ☆お願い 私が控えてきたノートをもとに書き込みしましたが、なにぶん、専門外ゆえに(あぁ、また逃げてる)、抜けている部分 や補足を加えた方がいい部分もあるかと思います。 講演を聞かれた方、詳しくご存知の方!!よろしくお願いします。(敗戦後論、読んだとか・・・。) |